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初期国家・編年・年輪年代・須恵器編年の課題 1-1

2017年12月25日 | 初期国家・古代遊記

      ▲初期国家論のために、文献が稀少な時代の年代確定は、どうするのか、年輪年代・須恵器編年をめぐるいくつかの本

 左から、

1 『中期古墳研究の現状と課題Ⅰ』中国・四国前方後円墳研究会 第20回研究集会 発表要旨・資料集 2017年11月

2 『考古学と実年代』第40回 埋蔵文化財 文化財研究集会 第Ⅱ分冊 資料集 1996年8月 埋蔵文化財研究会

3 『遺跡の年代を測るものさしと奈文研』 奈良文化財研究所編 クバプロ 2015 

4 『年代のものさしー陶邑の須恵器』 大阪府立 近つ飛鳥博物館 2006年 1月

5 『須恵器生産の成立と展開』 2006年 2月 大阪府文化財センター

6 『年輪に歴史を読む ー日本における古年輪学の成立ー』 1990年 8月 奈良国立文化財研究所学報 第48冊

7 『歴史学の編年研究における年輪年代法の応用 ー中期計画2001年~2005年』 2006年3月 奈良文化財研究所 光谷拓実・大河内 隆之

8 『奈良国立文化財研究所年報』1999ーⅠ 奈良国立文化財研究所 

  上の年報の中に、「平城宮下層古墳時代の遺物と年代」 光谷拓実・次山 淳 の論考が掲載。ヒノキの原木は、年輪年代から412年に伐採とわかる。平城宮SD6030溝から出土した、初期須恵器TK73の年代に関わるか。

9 『古墳時代の考古学 1 古墳時代史の枠組み』 2011年11月 同成社 

10 『奈良国立文化財研究所年報』1981 奈良文化財研究所

   この中に 江戸時代の三大飢饉と杉の年輪幅の解読から、自然災害・飢饉の確証が得られた。

11・12 薄い冊子なのだが、

   『埋蔵文化財ニュース』99号「年輪年代法の最新情報 ー弥生時代~飛鳥時代」2000年6月 埋蔵文化財センター

   『埋蔵文化財ニュース』128号 「年輪年代法「と自然災害」 2007年3月 埋蔵文化財センター

それ以降はタイトルが見えそうなので省略。

 

 

初期国家論・編年・年輪年代学の課題 1-1

 

初期国家・編年・年輪年代学の課題

 

 

 ▲中国・四国前方後円墳研究会 第20回研究集会 発表要旨・資料集 『中期古墳研究の現状と課題Ⅰ』

 

▲中国・四国前方後円墳研究会 『中期古墳研究の現状と課題Ⅰ』 目次

 

                       /

                                                                 /

2017年、考古・古代史の本で、私が手にしたもので、出版された新刊に近いものといえば、上の、中国・四国前方後円墳研究会 『中期古墳研究の現状と課題Ⅰ』 と、東北・関東前方後円墳研究大会発表資料 『シンポジウム 馬具副葬古墳の諸問題』2017年2月 、そして、2016年夏から秋にかけて出版された、『発見・検証 日本の古代』 3冊 角川文化振興事業団 KADOKAWA 2016年 7-9-11月くらいなのだ。なんともさびしい限りだ。来年はなんとかしなければ。

                        /

5世紀を中心とする文献資料は、『古事記』・『日本書紀』』、中国の『宋書』のほかは、朝鮮半島の『三国史記』、『三国遺事』など、また、同時代の金石資料も数少ない。

勢い、古墳時代の考古学遺物の編年、5ー6世紀の、古墳時代の遺物の編年が、詳細・微細に探求されるわけだ。

大阪・陶邑で新たに「陶邑・大庭寺遺跡」の初期須恵窯が発見されるまでは、『陶邑』の中村浩編年か、田辺昭三の『須恵器大成』1981年が、編年の基準で、これが長らく古墳時代の年代観を規定してきたのだが、「陶邑・大庭寺遺跡」の発見はこの編年観を揺るがした。長らく安定していた編年は1990年代に大きく変動した。

また、年代の精緻な確証を求めて、「年輪年代学」の成果がこのころから現れた。

古墳時代の堀跡から、良好な皮つきの木材が出土することに恵まれ、京都府宇治市・街遺跡からは、古墳時代時代中期の土師器や韓式系土器、大庭寺初期須恵器と共伴して、年輪年代測定可能なヒノキの辺材を持つ木材資料が発見された。これの年代が389年の標準年輪パターンと一致したという。

年代測定の資料となる木材は、できれば100年以上の年輪が数えられるものが望ましく、また辺材という、一番外側の皮がついた木材は、伐採時期の年輪が確定ができるので、すでにある年輪パターンと同定するのに役にたつ。

『陶邑・大庭寺』遺跡の、初期須恵器などの改訂された編年観や、年輪年代法よる精緻な年代特定により、これまで、1980年代まで調査されていた遺跡の再検討が必要になってきた。

2017年は、新刊の古墳時代に関わる本は、休憩して、まだ未読だった『陶邑・大庭寺』遺跡の報告書、また、年輪年代関連の本で入手しやすいものを入手。

その結果、古墳時代以外でも、たとえば江戸時代の、天明・天保・慶応~明治の、幕末三大飢饉の年は明確に年輪幅が狭くなっていることが確認されている。(杉材)『奈良国立文化財年報』1981 奈良国立文化財研究所(64頁)

 

 

 

この項 つづく

 

 

 

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