●暮らしの落書き帳<319Tany(太田肇司/JF3TBM:著)>

日々の話題を落書き風に綴っています。
文責:太田肇司(319Tany)
jf3tbm@yahoo.co.jp

●むら社会の理解。

2017年02月24日 | ムラ社会は生きる術
『ジャンク屋一家のこきおろしに一旦終止符を打つ』と書いたら『興味深いから継続してほしい』というメールが届いた。そこで、ご要望にお応えして、少し角度を変えて書いてみようと思う。私が育った京都は『人口100万のムラ社会』だ。観光客は大歓迎だが、『ややこし人』が住んで、変な外様が入るのを嫌う。千年の都を維持してきたのは、いろいろな『しきたり』で外様を排除した。それが残っている以上、農村同様に『ムラ社会』が機能している。詳しく見ていくと『仕事の分業化』が挙げられる。特に伝統産業は『分業化』されていて『仲間仕事』が当たり前。昨日の記事で『寺町界隈』へ送った乗客の話題を書いた。寺町界隈は名のとおり『お寺』だらけである。お寺があれば、近隣には仏具屋が並ぶ。仏具屋は、表向きは『ヒマどす』と言いながら実際に職人さんは『それなりに仕事をしている』。そんなに、仏壇が売れるとは思えないが。


【写真:現代人がムラ社会を理解するには・・・】

核家族化が当たり前になった都市部。

一見すれば『ムラ社会』は過去のもの。
だが、形を変えて『ムラ社会』は根強く残っている。
一番わかりやすいのは『あなたの職場環境』、
会社を見渡せば『ムラ社会』になっているはずだ。
あるいは、日本全体が『ムラ社会』なのかも。

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◆農村のムラ社会も、会社のムラ社会も基本は同じ。
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農村のムラ社会は、祭りなどの『催事』に目が行くだろう。

だが、田んぼに水を入れる時期になれば、
苗、水路の整備、草刈り、畔の整備など、
一軒の農家では『まかないきれない山のような仕事』がある。

こういう場合、村全体で、各世帯から人を出し『協働』する。

同じように都市部でも『会社』という単位で、
ムラ社会化されているのにお気づきか。
会社にはいろんな部署があって、
それぞれが、それぞれの役割を果たしている。

ムラの掟に相当するのが『就業規則』や『仕事の心得』だ。

当たり前だが、就業規則を破ると、
ムラ社会の『村八分』に相当する『ペナルティ』が課せられる。

下手すりゃ村八分以上の『懲戒解雇』で『いきなり無職』だ。

中堅以上の規模の会社で勤めた経験がある人が、
農村に移住、就農して成功を収めている人は、
ムラ社会への順応性はもとより、
『このムラのキーマンは誰か』『困りごとは何か』を、
うまく取り込んで『問題解決』を導いている。
そんな点を踏まえて地に足が着かない、
『テーマ型NPO』には異論を投げた。

気合いでムラ社会に溶け込むのは空回りする。

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◆なせ、京都の老舗の仏具屋が潰れないか・・・
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どう考えても需要がなさそうな『仏壇屋』が、
それなりに商売が成り立っているのは、
表面的にはなかなか見えてこない。
仏具屋は何で儲けているのだろうか。

主に、お寺からの修理の受注である。

仏具屋、仏師屋、仏壇屋、それぞれが『受注窓口』になっていて、
得意先の『お寺』から『修理』『修復』の発注を受ける。
仏具屋、仏師屋、仏壇屋も『裏でつながっている』。

どこが、元請けの受注窓口になっても関係ない。

例えば、寺の本堂の修理の仕事があるとする。
ご本尊の修理は『仏師屋』の仕事だし、
飾り物は、飾り物専門の職人がいる。
金箔が薄汚れていたら『箔押し屋』の職人が金箔を押し直す。

つまり、専門の職人さんがフル稼働で修復の仕事を請ける。

元請けの商人は『職回り』といって、
職人さんへの発注や出来上がった品物を『次の工程』に届けたり、
まぁ、雑務も含めて、いろんな仕事をこなしている。
『京仏匠』なる看板をあげている仏具屋さんは、
相当に、いい仕事を請けているはずだ。

そして、京都には、一流の職人が揃っている。

仏具屋に限らず『呉服の製造』にしても、
染め屋さん、織り屋さん、仕立て屋さんなど、
分業の中身こそ詳しく知らないが、
仏具業界同様に『仲間仕事の分業』で成立している。
個人宅向けの仏壇こそ、そうそう売れない。

収益アイテムは職回りの手配寺の修理だ。

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◆広告業界も、仲間仕事で回っている
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広告業界はIT化で『分業が最小限に淘汰された』。

だが、頭脳労働自体は、AIに置き換えられず、
相変わらず『マンパワー』で進んでいる。
私が、かつて関わった紙媒体の広告の流れを挙げてみよう。

一応、プレゼンテーション(提案)も見積もりも通ったのが前提だ。

 1、プランニング
 2、文案(コピーライティング)
 3、図案(デザイニング)
 4、写真(カメラスタジオ)
 5、写植(文字組版)
 6、版下(フィニッシュワーク)
 7、製版(プロセス)
 8、色校
 9、印刷・製本
10、納品(物流)

ざっくりした流れだが、各工程も細分化され『分業』で回っていた。

今は、5~7の工程をデザイナーがMacで行う。
逆に言えば、5~7の工程は『業界ごと消えた』。
つまり、関連工程に乗れなかった人は、
他業種に『商売替え』をしてしのいでいるのである。
だが、うまく手配師になって1~10の工程の『ブレイン』を回せれば、
仕事は山のようにある。

私が、もう広告をやらないのは、一般的な単価が下がり過ぎた点に尽きる。

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◆まとめ
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どんな企業でも一社で完結できることは稀で、
どこかしら、仲間仕事、つまり『B2B』で回っている。
仏具屋にしろ、呉服屋にしろ、広告屋にしろ、
分業化という『各社の協働』で成り立っている。
いちいち『プロジェクト』という名前は付けないが、
基本は、どの仕事も『プロジェクト』である。

完成したら、打ち上げなどの飲み会が行われる。

まぁ、農村と違うのは、
仕事も、住居も固定化されていない点だ。
それぞれが『独立採算制』だし、
見積書⇒発注書⇒作業⇒納品⇒納品書⇒請求書⇒回収という流れは同じだ。

個人的なスポット仕事以外、全て『〇〇書』で物事が回る。

農村移住で成功している人には、
なぜか、金融機関の出身者が多い。
農村の主な金融機関は『農協』である。

資産を含めた田舎の人・モノ・カネの情報は農協に集まる。

移住者が都銀、地銀、信金、信組であれ、
金融機関の『共通言語』で会話をする。
さらに、田舎の方は『都会のマーケティング』の概念はない。
だが、農協の職員は『日々、マーケティング』を実践しているから、
都会のマーケティングや『今風』のマーケティングの必要性を痛感している。
その立案や実行ができる人は農村でも成功の可能性が高い。
憧れで『気合いで何とか・・・』は『ムラ社会』に潰されるのがオチ。

ムラ社会の中身が理解できれば、むら社会はおもしろい題材だ。

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蛇足だが、農村移住を考えている人は、
移住前に『断酒』をオススメしたい。
むら社会は、なかなか外様を受け入れてくれない。

その『もどかしさ』や、天候不順などで、
思ったように作業が進まないと『晴耕雨読』を理由に、
昼間から酒を飲んで、アルコール依存症になる。
実際、そういう人を何人か見てきた。

それでなくても飲む機会が多い農村地帯・・・。

ぜひ、断酒か、減酒にチャレンジしてほしい。

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▼ちきりんの日記▼
http://d.hatena.ne.jp/Chikirin/
★なかなか、鋭い視点で、勉強になるよ★
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※知的刺激の材料として活用いただくために、
 あえて誤解を招くような過激な表現をしている場合もあります。
 『こりゃ違うんじゃないか』と疑問に思うところから、
 発想や気づきを深めるきっかけにしていただければ幸いです。
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