ゆきてかえりしひび――in the JUNeK-yard――

読書、英語、etc. jesterの気ままなおしゃべりです。(映画は「JUNeK-CINEMA」に引っ越しました。)

潜水服は蝶の夢を見る

2008-02-19 | 読書
残念なことに、人間が生きていくのに過酷な環境は今も世界中に存在しています。

しかし社会状況ではなく、ごく個人的に、非常に過酷な状況に陥ってしまったら・・・

そんな中で人として生き抜くのにはどうしたらいいのか。

幸運にも平和な社会に生きているわたしたちにもいつでも起こりうる恐ろしい状況を、勇気を持って生き抜こうとしたある魂の戦いの記録です。


潜水服は蝶の夢を見る
『ELLE』の編集長であったジャン=ドミニック・ボービーは1995年12月8日、42歳の時、突然の脳出血発作で体が麻痺し、Locked in syndrome(ロックト・イン・シンドローム「閉じ込め症候群」)におちいります。

体中が麻痺し、動くのは左目だけ。

そんな中でアルファベットを順番に読み上げてもらい、使いたい文字で瞬きするという方法で、20万回の瞬きを繰り返してこの本を書き上げました。

肉体がほとんど死んでしまったような状態でも、心の持ち方で人間の精神は蝶のように羽ばたくことが出来るのです。

この本を読むと、そう確信することが出来る。

ジャン=ドミニック・ボビーの精神力と、それを手伝った人の気が遠くなるような努力に感嘆します。


現状の苦しさを素直に綴ったり、過去の思い出を切なくよみがえらせたり、家族への厚い思いを露吐したり、ジョークを飛ばしたり・・・

散文的に綴られる文章を読んでいると、しみじみ「生きることの奇跡」を感じました。


本が出版されてすぐに彼が肺炎で亡くなったのが残念でなりません。
まだまだ、彼が書いた本を読みたかった。

しかし、安らかに、と祈らずにもおれません。
確かに彼が伝えたかったことは伝わった。
彼は使命を果たした、と思えるから。

e0093293_19195799.jpg去年、フランスでこの本を原作とした映画が撮られ、それをみられた方のブログを読んで、映画も心待ちにしておりました。

日本でも現在公開中で、先日見てまいりましたが(そのレビューはJUNeK-CINEMAこちらの記事にアップしました)とても良いできでした!!
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2 コメント

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もっと・・・ (うるにゃん)
2008-02-22 23:44:01
先月、従兄の奥様が脳腫瘍で亡くなりました。
亡くなるまで意識はあってこちらの言う事は理解できていたそうです。
が、運動機能が麻痺していて「まぶたも動かせないので目が乾いてしまうから眼帯で強制的に目を閉じさせられて」いました。

周りの事がきちんと解るのに体が動かない、目も見えない・・とても辛かったのではと。。。
うるにゃんさん♪ (jester)
2008-02-23 10:17:04
うるにゃんさん、いらっしゃいませ~ ご訪問うれしいです♪

>運動機能が麻痺していて「まぶたも動かせないので目が乾いてしまうから眼帯で強制的に目を閉じさせられて」いました。

ああ・・・おかわいそうですね・・・

この本の著者も、右目は乾いちゃうからって縫い付けられちゃうんですよ。
その縫われるシーンが映画にあって、すごくつらかったです。

ほんとうに病気は恐いですね・・・・

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