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お姉ちゃん、ずるいんだもん

2014-08-21 17:04:58 | 日記

 「だって…」
「だって何?」
「お姉ちゃん、ずるいんだもん」
「何が?」
 ひまわりは半べそをかいていた。母はそんなひまわりに、きつく聞いた。
「おばあちゃんも、おじいちゃんも、いつもお姉ちゃんを可愛がるの。いくら、私が寄っていっても、お姉ちゃんのことばかりを気にかけるの。お母さんも、お父さんだって!」
 そんなふうに思っていたの?
「それはね、桃子はいっつも、自分の気持ちを言わないし、欲しがらないし、だから、こっちから聞かないとならなかったのよ」
「え?」
 母の言う言葉にも驚いた。
「あんたは、自分から甘えられるし、今だって、聖君にどんどんわがまま言えるじゃない。桃子は言えないの。言いたくても黙って、我慢するから、こっちから聞かないとならないの」
 そうか。ものすごく私はみんなの気を使わせていたんだ。
 グ…。泣きそうになった。でも、ひまわりも泣くのをこらえてるんだもん。私がここで泣いたら…。
「じゃあ、お姉ちゃんも言えばいいじゃん!欲しいなら欲しい。渡したくないなら渡したくないって!聖君のことだって、言えばいいじゃん。私が邪魔ならそうはっきりと!」
 いきなりひまわりは、私に向かってそう言ってきた。
「周りがどうにかしてくれるとか、わかってくれるとか、そんなふうにしてるのがずるい!そうやって、結局はみんなお姉ちゃんの方を気遣ってる!」
 あ、これ、麦さんにも言われた。
 自分から言わないと。前に葉君にも言われた。
「卑怯だよ。私は欲しいなら欲しいって言う。正直に言ってるだけだよ。なのに私ばっかりわがままって言われちゃうなんて!」
 ズキン…。媚薬
「ひまわりちゃん」
 聖君が、すごく優しい声で話しかけた。
「え?」
 ひまわりは、今にも泣きそうな顔をして、聖君を見た。
「桃子ちゃん、自分が失いたくないものは、ちゃんと言うよ?」
「え?」
「自分が大事なものは、わかってて、それは本当に守ろうとする。たとえば、ここで、俺がひまわりちゃんとすんげえ仲良くなって、ひまわりちゃんが、俺のことをもらうねって言ったら…」
 聖君が私を見た。私は思い切り、横に首を振った。そんなの絶対に嫌だ。
「きっと、ひまわりちゃんにきちんと、言うと思うよ」
「……」
 ひまわりは私を見た。
「だけど、もしひまわりちゃんがね、何かで苦しんだり、辛い思いをしていたら、桃子ちゃんは、ひまわりちゃんのために、頑張ると思うよ」
「え?」
「桃子ちゃんって、自分が大事なもののためなら、すごい力出すからさ」
「……」
「ピアノより、ひまわりちゃんの思いを大事にしたんだよね?」
 聖君は私に聞いてきた。ああ、びっくりだ。聖君、なんでわかるの。私はコクンとうなづいた。
「あの時、ひまわりが本当に、ピアノ、弾きたがってたから…」
 声を詰まらせて、私はそう言った。
「自転車は?」
 母が横から聞いてきた。
「私、自転車に乗るの、苦手だったし、ひまわりにちょっと貸したら、すぐに乗れるようになって、すごく楽しそうだったから、ひまわりが乗ったほうがいいと思って」
「ええ?そんな理由なの?」
 母が驚いた。
「じゃあ、我慢したわけじゃないの?」
「多少、我慢することもあったけど、でも、ひまわりが喜ぶ笑顔好きだったから」
「…あんたって子は」
 母が目を細めて私を見た。
「うわ~~~ん」
 ひまわりが突然、泣き出した。
「ごめん、ごめんね。お姉ちゃん。だって、だって、ヒック」
 すごい号泣だ。

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