NOBODY KNOWS

本、漫画、映画を中心に日々読んだり観たりしたもので、ツボにはいったものの感想を書いていきたいと思います。

今、思うこと。

2011-03-17 20:24:14 | news
大変なことになった。

私は阪神大震災の被災者だったので他人事とは思えない。
ただ、家族も親戚も友人も無事で、
家も壊れることもなくライフラインが途絶えただけだったので、
そんなもんで被災者と名乗るのもおこがましいかもしれない。

今回の地震はあの時と規模も災害範囲も桁が違う。
津波の画像を最初に見たときは涙が止まらなかった。


今、関西地方は何事もなかったかのように日常生活が動いている。
もちろん、今回のことは話題にはなるけれども、
16年前に震災にあった人が大多数であるせいか、
無神経な発言をする人は(少なくとも私の周りでは)見当たらない。

ただ、どこかで若干そういう人もいたらしく、
発言に気をつけるようにというお達しが職場で通達された。


今回は16年前に比べれば、報道も冷静だと思う。
あの時は特に民放テレビの無神経ぶりには噴飯するばかりだった。
もちろん今回でもむかつくことが全くないとまでは言えないのだけれど。

そして、テレビの報道内容は大被害のあった地域や首都圏の情報にかぎられ、
そのほかにも被災地があり、茨城や千葉あたりも大変だということは
インターネットがなければ分からなかったと思う。

ネット上でたまに阪神大震災時のガセねたが流れたが、
(地震の3時間後にもっと大きな余震が来た。とか...来てないし。)
即座に否定されていた。
その他あおる書き込みも見事にスルー。

各種ブログでも、役に立つ災害の情報を転載。

日本人ってまだまだ全然捨てたもんじゃないと思った。



関東で起きている露骨な買い占めはこちらでは見当たらない。
が、地震直後の日曜日に行った大型スーパーでは
ミネラルウォーターのペットボトルは消えていた。

どこかの掲示板で、買占めが起こっている地方で、
被災地に送るために周囲の白い目に耐えながらも
お米やカップ麺を大量買いしたという書込みを読んだ。

その人は支援団体を通じて本当に被災地に送ったようだ。
でも、十分な迷惑行為だと思う。
その分、その地域で本当にお米や食料が切れて買いに来る人が買えなくなる。

既に、企業や各自治体が救援物資を送り始め、仙台には到着している。

被災地にいきわたらないのは、物資がないからでなく、
各地に運ぶための燃料がないからだ。
今すぐに個人レベルで買占めまでして送る必要はない。

被災地外の人が、助けたい、何か役に立ちたいという気持ちは
今の私もそうだからとてもよくわかる。

でも、何が必要で、自分にできることは何かということはよく考えるべきだ。


16年前、自宅で生活できたとはいえ、
ガス、水道が2カ月とだえている間、自宅での入浴・洗濯はできず、
大阪在住の多くの友人、同僚宅でもらい風呂や洗濯をさせてもらった。
そして毎回どのお宅でも夕食をごちそうになった。
本当に、今でも思い出すと涙が出るくらい有難かった。


大きな被害を受けていなくて、公的な支援を受けるほどでなくても、誰かの助けが必要な人は必ずいるし、
個人でできることは、これから始まる長い復旧の日々の中でいくらでも出てくる。
今やるべきなのは、情報を集め、冷静に判断し、
被災地外の人間は余計なことをしないということ。
今回、プロに任せるべきところはプロに任せよう、という考えが多く浸透していたのは
16年前の大きな遺産だと思う。


私自身にできることは、義援金の寄付、
節電(関西では直接役に立たないようだが)、無駄に食料を買わないこと、
日々を粛々と過ごすこと。


以上、この1週間で思ったことを書いてみました。