見もの・読みもの日記

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新潟散歩/北方文化博物館・新潟分館+旧斎藤家別邸

2017-06-18 23:58:46 | 行ったもの(美術館・見仏)
新潟に行ってきた。恒例のアイスショー「ファンタジー・オン・アイス(FaOI)」を見るためで、今年は土日公演のチケットを取っていた。今日(日曜)は午前中に少しだけ市内観光をした。

北方文化博物館・新潟分館

今年は初めて駅前でなく市の中心部のホテルを取ったので、ぶらぶら歩いて同館に行ってみる。住宅街に残る古いお屋敷。ここは明治末期に北方文化博物館の七代目伊藤文吉氏が取得した建物で、会津八一終焉の地でもある。

会津八一は新潟古町の生まれ。早稲田大学を卒業後、新潟に戻り高校教員となるが、早稲田中学校の教員として再び上京、東京で暮らしていた。昭和20年、戦災にあった八一は新潟県に疎開、郷里の友人の奔走により、伊藤文吉の持ち家であった新潟別邸に寄寓し、晩年を過ごした。



邸宅は一続きの広い日本家屋と小さな洋館からなる。日本家屋の2階には「潮音堂」の額が掛かっていた。東側と南側は全面がガラス戸で眺望がいい。



実は1階も座敷の東側と南側は広い濡れ縁があり、その外側に土間があり、ガラス戸で囲まれている。これって冬の雪風を防ぐための造りだろうか。新潟の郊外で、同じような造りの近代住宅を見た記憶がある。



なお館内には、会津八一旧蔵の良寛の書が多数展示してあり、「天上大風」が見られたのが嬉しかった。

旧斎藤家別邸

北方文化博物館分館の受付で「斎藤さんのお宅にも行かれますか?」と聞かれた。は?と戸惑ったが、そういう観光名所があったことを思い出して、共通券を購入した。両者は歩いて2、3分の距離にある。会津八一旧居もなかなかのお屋敷だと思ったが、ここは全く規模が違うということが、足を踏み入れてすぐ分かった。南北は短く、東西に長い屋敷(風遠しをよくするため)で、広い回遊式庭園を構える。↓庭園の奥から家屋を見たところ。



池の背景は、程よい目隠しになるくらいの小高い丘になっていて、鬱蒼と松が茂っている。これは砂丘と、防風林として植えられた松林そのものなのだそうだ。「ブラタモリ」新潟編を思い出す。砂丘の途中から水が湧き、滝が流れている。



ここは、豪商斎藤家の四代目・斎藤喜十郎が、大正7年に別荘として造ったもの。庭園は東京の庭師、二代目松本幾次郎と弟・亀吉による。戦後は進駐軍による接収を経て加賀田家の所有となった。新潟に本社を持つ建設会社・加賀田組のことだと思う。この屋敷を非常に大切に使ってくれた、とボランティアの方の話。

しかし、その後、さらに別の会社(横文字の社名を言っていた)に所有が移り、解体してマンションに建て替える計画が持ち上がった。これに対して、保存を願う市民有志の運動が起こり、署名・募金・請願などが実を結んで、新潟市による公有化が実現した。いい話だなあ。戦後の所有者であった加賀田組が「旧斎藤家」の名前を了解したというのも奥ゆかしい。公開が始まったのは、平成24年(2012)からとおっしゃっていたと思う。まだ新しい観光名所なのだ。



それにしても解体されなくて本当によかった。板戸に見事な牡丹孔雀図が描かれていて「紫煙」という署名があった。調べたら、岩手県生まれの画家・佐藤紫煙というらしい。いろいろ発見の半日遊だった。
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