「音楽&オーディオ」の小部屋

クラシック・オーディオ歴40年以上・・身の回りの出来事を織り交ぜて書き記したブログです。

「TRアンプ」から「真空管アンプ」への誘い

2016年09月18日 | オーディオ談義

何の縁もない人間同士がただオーディオという趣味だけで結びついているオーディオ仲間だが、それぞれ耳の形も違うように音の好みも微妙に違う。

したがって、スピーカーやそれを駆動するアンプもそれぞれ違うが、改めて周囲のオーディオ仲間を見回したときに共通点が一つだけあって、それは真空管アンプの愛好家。

以前「トランジスターアンプ」(以下「TRアンプ」)を愛好していた方も、いつのまにか「真空管アンプ」に転向されている例は枚挙にいとまがないほどだが、それでもいまだに一人だけ例外の方がいらっしゃる(笑)。

その方は我が家からクルマで10分ほどのところにお住いのYさん。

実際にフルートを嗜まれているだけあってとても音にはウルサイ方でオーディオ機器も凝りに凝っている。3年ほど前のブログでも話題にしたが、微小電流を扱うプリアンプやデジタル機器の電源には高価なリチウムイオン電池を使用されているほど。

                    

そして現在使っておられるシステムを紹介すると、CDトランスポートがエソテリックの「Pー03」、DACが「TAD-1000」、パワーアンプはマークレヴィンソンのモノ×2台という豪華版。

とはいえ真空管アンプとは完全に無縁とはいえないようで、ご自宅以外の場所(保健医療施設)では2台の真空管アンプを使用されている。ラックスの「出力管6550」アンプと音楽専科の「出力管VT62」アンプ。いずれもパワー重視のプッシュプルアンプ。

「出力管6550」アンプについては、以前我が家のスピーカーを繋いでテストしたが、あえなくアウト(笑)。

そして昨日(17日)のこと、珍しくYさんの方から電話があって、「VT62アンプをお宅のシステムでテスト試聴させてもらうわけにはいきませんか?」

「ハイ、いいですよ。どうぞ~」と一つ返事。

             

見るからに堂々たるアンプである。出力管のVT62のブランドを見てみると「ナショナルユニオン」(トリタン管)だった。整流管はGEの5U4GB。

アンプの入れ替えがしやすいので、ウェストミンスターに繋いでいる「2A3アンプ」の方を外して鳴らしてみた。音がガンガン前に出てくる勢いのいい音を想像していたら、プッシュプルらしからぬ意外とまとまりがあって静かな音に驚いた。

「これはしっかりしたツクリのアンプだと思いますよ」と思わず声に出た。

「キットで売っていたんですが、ありふれたツクリで皆と同じ物は嫌いなものですからタンゴの最高級の出力トランスを使ってくれと特注しました。」とYさん。

「国産トランスといっても侮るなかれですよ。タンゴのシングル用出力トランスの最高峰XE-20Sは今やアメリカでたいへんなプレミアムが付いているそうですよ。プッシュプル用の最高級トランスですからきっとそれにヒケを取らないものでしょう。」

しばらく聴いているうちに、「整流管を取り代えてみましょうか。幸い出力管と同じブランドのナショナルユニオンの274Bがあります。」

差し替えると、ガラリと音が変わったのが分かった。

「エッ、整流管でこんなに音が変わるもんですか!」と驚かれるYさん。

TRアンプではこういう弄る楽しみがないのでYさんを真空管アンプに誘う絶好のチャンスとばかり、すかさず畳み掛けた(笑)。

「直熱管の5U4Gと代替できる整流管は数多くありますから、相性のいい球を探し出す楽しみがあります。それに出力管によって音の傾向が随分と変わりますから試しにアンプを替えてみましょう」というわけで、いよいよ我が家のエース「PX25」シングルアンプの出番。

VT62アンプの明るくて前に出てくるアメリカンサウンドに比べて、一聴するからに渋くて心の内面に秘かに忍び寄ってくるかのようなブリティッシュサウンド。ま、人によって好き好きだろうが出力管次第で音の選択肢が無限に広がるのが真空管アンプのいいところ。

「このPX25アンプは、以前と比べるとまったく惚れ惚れとするような音になりました。アンプづくりの名人によって独特の秘儀が2か所にわたって施されていますのでその意味では日本に1台限りのアンプです。真空管アンプはつまるところ名人に出会えるかどうかがポイントです。よろしかったらこのVT62アンプも診ていただくように紹介
してあげてもいいですよ。ただし改良できる点があればの話ですが。」

「日本に1台という言葉には弱いですねえ」とYさん(笑)。

そうなんです、真空管アンプに限ってはそれがいとも簡単に可能なんですよ~。

明日19日(月)は台風の接近をものともせずに、Yさんも含めて大勢で福岡方面に押しかけて真空管アンプを堪能させてもらう予定だが、はたして結果やいかに~。

読み逃げは許さん!右のランキングにタッチすること。       



 

 

 

ジャンル:
ウェブログ
この記事についてブログを書く
この記事をはてなブックマークに追加
« あの日、あの時、あの場所で... | トップ | オーディオ評論二題 »
最近の画像もっと見る

オーディオ談義」カテゴリの最新記事