「音楽&オーディオ」の小部屋

クラシック・オーディオ歴40年以上・・身の回りの出来事を織り交ぜて書き記したブログです。

これぞ求めていたサウンドか!~第2弾~

2016年10月04日 | オーディオ談義

前回からの続きです。

人に誇れるほどのさしたるオーディオ人生でもないが、これまで数々のスピーカーに挑戦してきた。

ビクターやパイオニアなどの国産ものから海外のタンノイ、JBL、フィリップスまで様々だが、「グッドマン」(イギリス)のおかげで、ようやく求めていたサウンドに出会えた気がしている。

「周波数レンジはそこそこでいいからハーモニーの方が大切」ということを教えてくれたスピーカーである。

それにグッドマンに組み合わせるのは真空管アンプに限るが、アンプのグレードが上がれば上がるほど(グッドマンは)本領を発揮してくれるところがいい。

手元にある「AXIOM80」、「AXIOM300」ともに、期待を裏切らないサウンドを提供してくれるが、このほど「柳の下の3匹目のどじょう」を狙って落札したのが「AXIOM110」(口径25センチ)だった。

仲間たちから「フルレンジの理想形は口径25センチにある」と、かねがね聞かされてきたことも頭の片隅にあった。

これ以上口径が大きくなると空気を動かす量が大きくなって抵抗力が増えるため音声信号に対する追従性が鈍くなるし(アンプとの兼ね合いもあるが)、これ以下だと中低音域の厚みに物足りなさが残る、といった具合。

そして、期待感に胸を弾ませながらこのユニットを(前回記載したように)実験用のエンクロージャー「ウェストミンスター」に収めて音を出してみた。

第一声に全神経を集中したが、すぐに失望感に変わった。「やっぱりあきまへん。もっと中低音域の厚みが欲しいなあ!」というのが正直な印象だった。

さあ、ここからが「鳴かぬなら 鳴かせてみせよう ホトトギス」(笑)。

代わりになるほかのユニットを納めることも一案だが、現実問題として2日以上かかって苦労して取り付けたユニットをおめおめと取り外す気にはなれないので“藁をもすがる”思いで次のような対策を講じてみた。

☆ 駆動するアンプの交換

使用していた真空管アンプ「2A3シングル」から「71Aプッシュプル」に交換。これはアンプのいい、悪いではなくて相性の問題になるが、経験上、シングル型式よりもプッシュプル型式の方が中低音域に厚みが出るように感じているので、弱点を補完する意図があっての交替。

☆ プリアンプを活用

これまでパワーアンプをDAコンバーター(ワディア)に直結して聴いていたのだが、音の鮮度よりも雰囲気感を出すことを重視して真空管式プリアンプ「出力管:E80CC」を経由させることにした。

☆ スーパーツィーターを取り外す

これまで使っていたフィリップス・ユニットの高音域の個性が強すぎたので、ムンドルフの「ゼロ抵抗コイル」を挿入して1万ヘルツ辺りから減衰(6db/oct)させ、スーパーツィーターを追加していたのだが、「AXIOM110」の高音域がとても澄んでいてスーパーツィーターは不要と判断した。もちろん同時にコイルも取り外してSPコードを「AXIOM110」と直結させた。

以上により、システムを上流から眺めてみると次のようになった。

CDトランスポート「ヴェルディ・ラ・スカラ」(dCS) → DAコンバーター「27ixVer3.0」(ワディア) → 真空管式プリアンプ「出力管:E80CC」 → 真空管式パワーアンプ「71Aプッシュプル」 → スピーカー「AXIOM110」(箱はウェストミンスター)

さあ、手直ししたシステムで再度の音出し。今度こそはと祈る思いである。試聴盤に選んだのはモーツァルトのヴァイオリン協奏曲。

ウ~ン、これは素晴らしい!まるで生まれ変わったようなサウンドになった。低音域から高音域まで過不足がないし、朗々と音が出てくる感じ。

艶やかな中高音域、小さな口径のせいか程良い低音がしっかりと分解能を確保しながら出てくる。このユニットの周波数特性は「40~15KZ」だが、40ヘルツ以下の心地よい量感は
ウェストミンスターの長大なバックロードホーンのおかげだろう。

音の量感と質感のバランスがとてもよくて何時までも聴いていたいような魅力的なサウンド。この音ならますます音楽を聴くのが楽しくなる。

とりわけ貢献してくれたのは「71Aプッシュプル・アンプ」だろう。

          

1930年代製造の古典管(「227」と「171A」を4本づつ
)のオンパレードだが、運よくオークションで落札したときはそれはひどいものだった。

「部品を1/3ほどに激減しましたよ」と大改造を施していただいた「北国の博士」によると「非常にシンプルな回路です。インターステージ・トランスはパーマロイ・コアが使ってありますし、出力トランスはピアレス製ですから音が悪かろうはずがありませんよ。」
          

これで我が家の3系統のスピーカーはすべてグッドマンになった。「AXIOM80」「AXIOM110」「AXIOM300」と続くアルニコ・マグネット シリーズ。

それぞれにいいところがあって、とても優劣をつける気なんてさらさらなかったところ、つい先日
の午後のことだった。

去る9月19日の福岡で開催した試聴会に同行してもらったMさんとNさん(大分市)が試聴にお見えになったので、この新装なったシステムを中心に3系統のスピーカーを順次聴いていただいたところ、それぞれ思いのままに試聴結果の感想を述べられ好みのスピーカーの序列まで教えていただいた。

はたしてその結果やいかに~(笑)。

以下、続く。

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