「音楽&オーディオ」の小部屋

クラシック・オーディオ歴40年以上・・身の回りの出来事を織り交ぜて書き記したブログです。

がん対策の現状と今後の展開

2017年07月08日 | 読書コーナー

この度九州中部地方を襲った集中豪雨。一番の被害地が福岡県朝倉市というので、心配になって居住しているオーディオ仲間に電話を入れてみた。

すると「本宅は何でもなかったのですが、車庫に入れていたシトロエンが水浸しになりました。100万円以下で修理できないときは廃車の予定です。まあ、そのくらいの被害で済んで良かったです。近所では道路が寸断され家ごと押し流されたところが何ぼでもありますよ。別府は大丈夫でしたか?」

「エ~ッ、あのシトロエンがですか・・・・」と絶句した。

我が家に試聴にお見えになるたびに乗ってこられた「シトロエン」(フランス)の黒い洒落たシルエットが思わず目に浮かぶ。ほんとうにお気の毒の限りだが、それにもかかわらず落ち込んだ様子も無く明るい声音にひと安心。

ほんとうに災害はいつやってくるか分からない。そして病魔も・・。

長寿化の影響もあって今や二人に一人が罹るという恐ろしい病「がん」。平たく言えば夫婦のうち片方が「がん」になっても不思議ではないというわけだから、とても無関心ではおられない。

それに、つい先日「梨園」の若奥さんが34歳の若さで幼い子供を二人遺して「乳がん」で亡くなったのは記憶に新しいところ。おそらくあらゆる高度な治療を受けたであろうにもかかわらず、この始末だから世間のイメージとしては、きっと「金持ちも貧乏人も分け隔てなく、誰でもがんになったらもうお終い」だろう。

              

そういう中、明日は我が身かもしれないので丁度図書館で見かけたこの新刊書を借りてみた。

日進月歩の「がん」治療の中、著者は九州大学医学部出身の「がん」専門医ということなので、きっと最新情報が得られるに違いない。

このところ健忘症に陥りがちなので、後日のために要点を記録しておこう。

まず患者と家族が絶対心がけておきたい8つのポイントを列挙すると、

第1条 「がん」を知る

「がん」は病の皇帝である。「人類を苦しめる病気の中でもっとも強力であり、人類が勝つことはできない」そうだ。

近年の目覚ましい医学の進展にもかかわらず、「がん」のメカニズムの10%も解明されていないのが厳しい現実だ。

第2条 標準治療の効果と限界を知る

「がん」になったときはまず標準治療ありきで、それからがん治療専門医の提示する治療方針に従う。標準治療とは手術、放射線、抗がん剤、免疫療法に分かれる。


第3条 薬物治療の革命的進歩について学ぶ

このところ分子標的薬や免疫抗体医薬(オプジーボなど)の登場によって薬物療法が激変した。目覚ましい効果に対して、はたして「がん」が根絶される日がやってくるのか、区切りとして10年後と100年後の状況を予測してみよう。(後述)

第4条 「免疫」を利用する

免疫療法はがん治療の無限の可能性を持っている。薬物治療と並んで今後の大きな柱となっていくだろう。

第5条 あきらめない治療姿勢に学ぶ

必死に治療を受けながらも、医師から「手を尽くしましたが、もう治療法はありません」と言われたらどうするか。当事者にとってはとても切実な問題だが、長くなるのでこれも後述。

第6条 食事療法とサプリメントの真実を知る

「がん予防」に効果的と言われるどんな成分でもデータ不足によって証明されていないので盲信は禁物だ。むしろ取り過ぎは逆効果になるので要注意。がん治療はそれほど単純なものではない。


第7条 運動療法と補完代替医療を学ぶ

運動と食事は健康の両輪なので、「がん」の予防と再発予防に於いても有効。補完代替医療とは苦痛の緩和、免疫力の向上、精神的な不安の解消などの治療を指す。心の状態とガンの関係は深いので趣味や好きなことに打ち込むなど、生きる糧を増やす工夫が大切。

※ これまで、「釣り」や「音楽とオーディオ」に打ち込んできたが、がんに罹らなかった所をみると無駄遣いではなかったかもしれない(笑)。

第8条 医療を取り巻く環境を学ぶ

「がん治療専門医」という資格は発足してから10年程度でまだ日が浅く若い医者が多い。NHKの番組で指摘されてから各学会で制度を作ることに着手した経緯がある。

日本では毎年約30万人以上ががんで亡くなっており、さらに毎年新たに約60万人近い人ががんと診断されているが、がん医療を目指す若い優秀な人材が少ない。政策的なカバーが是非必要である。

以上のとおりだった。

最後に懸案の二題について述べておこう。

☆ 将来がんが根絶される日は来るのか?10年後、そして100年後のがん治療を展望する。

まず10年後だが、結論から言えば治療成績は現在と大差なく根絶は無理だ。ただし、薬物療法が大きく変化して標準治療で効果を発揮することだろう。

次に100年後だが、臨床の場では効果が飛躍的にアップした様々な分子標的薬と免疫抗体医薬が登場しているはずだ。ただし、どんながんでも根絶することが可能かといえばそれは「ノー」だ。

がん根絶のためにはまったく異なるコンセプト、発想の大転換、革命的な治療法の開発が必要だ。

☆ 医師から治療法についてサジを投げられた時の対処法は?

一番切実な問題だ。そういうときは、まず「セカンド・オピニオン」を求め、次に「臨床試験」を選択し、その次には「未承認薬」を選択するなどいろいろある。根治は無理にしても、信頼できる治療法でがんと共存して長生きできる場合もあるので決してあきらめてはいけない。

以上のような内容だった。

縁起でもないが、自分も含めてもし家族が「進行性のがん」になったときはどうしようか・・・。

一番手っ取り早い方法は、本書の著者が運営する「がんクリニック」(福岡市)に駆け込むのが一番かもしれない(笑)。

読み逃げは許さん!右のランキングにタッチすること。    

 

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