「音楽&オーディオ」の小部屋

クラシック・オーディオ歴40年以上・・身の回りの出来事を織り交ぜて書き記したブログです。

気になるアンプ

2017年04月07日 | オーディオ談義

先日(3月31日)、「九州ハイエンド・オーディオ・フェア」(福岡市)に行って帰りの車中のことだった。

「今日の音に太刀打ちできるスピーカーとなったら、部分的にしろ我が家では透明感に優るAXIOM80しかありませんが、もうちょっとボリューム感たっぷりに鳴ってくれたら言うことなしなんですけどねえ。低音域の量感に期待するのは無い物ねだりなんですが、それにしてもねえ・・・。

これまでさんざん真空管アンプで駆動してきましたがその辺がどうもうまくいきません。そこでときどき真空管アンプ以外で鳴らしてみたらうまくいくかもと思うことがあります。

さしずめ、アキュフェーズのA級アンプあたりで一度試してみたいですがどうでしょうかねえ。」

と、何気ない雑談の中で申し述べたところ、Yさん(別府市)から、「アキュフェーズのA級アンプなら我が家にありますよ。試聴用に持って行ってもいいですよ。」

「エッ、それは願ったりかなったりです。ぜひ一度お願いします。」

そして、翌日のこと「今日は土曜日だしYさんは仕事がお休みのはずだが」と、思いを巡らせて連絡。

「昨日の今日で悪いんですが例のアキュフェーズのアンプ、貸していただくわけにはいきませんか。」

「ハイ、午後なら時間が空いているんで午後2時ぐらいになりますがお伺いします。」

さあ、興味深い実験が出来ると、早くもハラハラ・ドキドキ。

もしメチャいい音が出たらどうしよう、これ以上オーディオにお金を突っ込むのも考え物だしなあと、早くも取り越し苦労が始まるんだから世話はない(笑)。

          

ヨッコラショと腕力のあるYさんでも息を継ぎ継ぎしながら運び込まれたA級アンプがこれ。想像以上に大きくて重くて見た目が立派。

国産最高級とされるアキュフェーズの製品はお医者さんが愛好していると、よく聞かされるが見かけはともかく肝心の音はイマイチというか自分の好みに合わないとの印象を長いこと持っているが、A級アンプとなると果たしてどうなんだろう。

さっそく結線して試聴に入った。

システムの流れは次のとおり。

CDトランスポート(dCS) → DAコンバーター(dCS) → 真空管プリアンプ「大西式:ファインメットコア出力トランス」 → パワーアンプ「アキュフェーズA級式」 → スピーカー「AXIOM80」(最初期版:自作エンクロージャー)

音が鳴り始めてから二人ともしばらく「・・・・・・」。

そして異口同音に「どうもパッとしませんねえ。」。真空管アンプに比べてまったくいいところが無い(笑)。

Yさんが「プリアンプと相性が悪いのかもしれませんね。外してDAコンバーターと直結してみたらいかがでしょう。」

それもそうですね。さっそく1.5mコードを使って直結。

ちなみにDAコンバーター「エルガープラス」のボリュームは「0~ー60db」まで調整可能だが、「-10db」あたりから明らかに情報量が少なくなっていく。

微小電流を扱うDAコンバーターのボリュームは出来るだけ絞らない方がいいというのが我が見解だが、やむを得ないときはせいぜい「-10db」あたりにして、一方でパワーアンプのボリュームを絞って音量を調整するのが使いこなしのコツだが、今回はそういう悠長なことをやってられない。

直結すると明らかに音が改善した。「やっぱりプリアンプと相性が悪かったんですねえ」と、二人して納得だがそれにしても、わざわざ真空管アンプを排してA級アンプに交換するほどのこともない印象を受けた。

たしかに中低音域の厚みは増したが、肝心の中高音域の艶というか独特の光沢がまったく失せてしまうのだ。あのアキュフェーズ独特の冷たい金属みたいな肌触りがたまらなくイヤ~(笑)。

やっぱり真空管アンプ全盛時代に作られたSPユニットをそれ以外のアンプで鳴らすのはお門違いのようだ。むしろタンノイ・ウェストミンスターと相性がいいかもしれない、というわけでしばらくこのA級アンプを置いていただくことにした。

それにしても今回の実験で「AXIOM80」は真空管アンプで鳴らすに限ると確認できたのは大きな収穫だった。Yさん、ありがとう。

そういうわけで、このユニットにもっと豊潤な音を求めるとなると、エンクロ-ジャーをもっと大きくするとか、真空管アンプをシングル方式からプッシュプル方式にするとか、まあその辺だろう。

まだまだ研究の余地が沢山あるようで、このユニットの限界をおいそれと簡単に諦めるわけにはいかない(笑)。

そういえば「チューブ・オーディオ・ラボ」(新潟県)さんはローサーの「PM6A」を大きな箱に容れて信じられないような豊かな音を出しておられるそうで、駆動してあるアンプは「PX25プッシュプル」とのこと。

現在、好評を博しているテレビ球を使った「6FD7シングル」アンプの製作が一段落したら、今度は「6FD7」アンプのプッシュプル方式に取り組まれるとのことで、「完成後の第一号の試聴は是非我が家で」とお願いしておいた。

メチャ楽しみ~(笑)。

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