火星への道

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2011-08-12 10:12:01 | 火星地形
ESAのMarsExpressのサイトで8月5日に火星の夏至(2010年5月17日)の時期の北極の様子が発表されました。
この8月、9月に掛けてMarsExpressがこの場所をレーダーで調査するので、その前宣伝ですね。

下記の場所をHRSC(High-Resolution Stereo Camera)で観測した結果です。大きい画像は、ここにて。



ドライアイスの部分が完全に昇華して、水の氷の表面が現れています。
北半球の夏の始まりの季節ですね。
水の氷だけが残り、時折水蒸気の噴出が発生するようです。
冬には、数メートルの厚さの北極の雪や氷の層が北緯45°辺りまで広がります。
また、Rupes Tenuis(81.91°N、90.00°w)のような湾曲した急斜面を形成します。

春の間、ドライアイスの層は、薄い水の氷に覆われています。
そしてある時期から数ミリの水の氷の層が風によって剥がされてドライアイスの層がむき出しになります。

これらの過程から火星でのダイナミックな水循環が伺え、北極を覆う水の氷の蓄積の変化を解明することが期待されます。

この他で注目すべき特徴は、Chasma Boreale谷と色の付いている堆積物そして大砂丘地帯です。
大きい画像は、ここにて。



「1」は、Chasma Borealeです。
「2」は、堆積層です。季節の変動による変化が読み取れるそうです。Rupes Tenuisだと思います。
「3」は、北極冠を取り巻く大砂丘地帯の一部です。

Chasma Borealeの画像は、下記にカラー、白黒、3Dと紹介されています。
場所は、85°N、24°Wの辺り。
残念ながら、事務局は3Dメガネを持ってませんが・・・







Chasma Borealeは、幅が約100km、長さが約580kmで深さが約2kmの大きな谷です。

壁は、地層が完璧な形で露出していて、谷底には、インパクトクレーターがあり、一部は砂に覆われているが一部はむき出しのままとのこと。

暗いものと明るい地層がみれられます。より暗い層は、春の砂嵐で削られた層です。

MarsExpressは、北極冠を3次元で調査する為、レーダーを使用する予定です。
2003年12月25日に火星に到着して後、そのレーダーのアンテナは、2005年に展開されてからず~っと、観測に適した時期を待ち続けています。

レーダーは、大気からの電気的干渉が少なくなる夜の観測が最適であるとのことです。
いよいよ今年の8月から9月に掛けて観測のチャンスが訪れます。
因みに、9月15日、16日が火星の北半球の春分に当たります。
乞うご期待!!

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