清水町千[せんだい]代のぶどう山椒

縄文時代からの贈り物。大切にし、伝承したい。
奥深き山郷から自然豊かなリポートをお送りします。

清水町千[せんだい]代のぶどう山椒

2017-08-31 08:06:36 | 自然とともに
  腰つきの悪い方が増えた  
  高齢化が進む中、田舎ではそれがますますひどくなり、くの字に
曲がっている方を見かける。無理したんだろうな

 なぜ?猫の額ほどの田畑を畑を耕し、なけなしの金銭にしがみつく。
それを「政治の貧困だ」と指摘する方もいる。

農業を営む方々の真面目さを都合よく利用してきた長い歴史がそれを
物語る。

 未だに目を開かない農家が多い。荘園時代から洗脳され続けてきたから
かもしれない。死を賭して納税に向かい戻ってこなかった歴史がある。

 近年の若者たちは、学ぶことに意欲的であるため真実が世間に知れ
渡ってきたせいか「それは違う」とはっきりものを言う。

 学歴向上によって都会に流出する人も多くなってきたのでいわゆる
「世間知らず」もすくなくなってきたが、残念ながらいい年をしても
世間知らずが多い。

 物言いさえも知らない、一番避けなければならない言葉だけしか
知らない方もいる。「どこへ行ってきたの」「何しに行ったの」「どこへ
ゆくの」だけの方もいる。

 「おおいっ」というのが第一の方もいる。とにかく言葉数が足りない。

 さて、山椒も佳境を迎え最後の出荷となった。
「出来栄えがよくない」という方と「さわったら(山椒に関わる)と
損をする」方も多い。

 産地が移動するというのも納得ゆかない話だが、買い手は旧清水町の
モノを欲しがる。
 土や気候が相応しいのと栽培技術が確立されている点が良い品質を
生み出すのだろうが、一時の隆盛は過ぎたようにみえる。

 他地域で栽培が難しい条件も多いのだが・・・・。
 
   

清水町千[せんだい]代のぶどう山椒

2017-08-22 06:44:45 | 自然とともに
  メジャーなメーカーさんも太鼓判だが  
 水良し、土良し、空気がきれいな清水の山椒は、皆さんよく御存じ
ですが問題も残ります。

 やはり、歴史の中にその教えが詰まっているのですが、唯俯いて働く
農家にとってあまりにも作業が多く時間不足・労力不足が目立ちます。

 多くは「そこに土地があるから」と植付けた結果、苦労だけをして
高齢になり投下資本や長年の回転費用を回収もしないまま放棄せざるを
得ない農家も多い。

 はっきりと見えている(わかっていたはずの)ことを見落として
いたなんてことも沢山あります。

 長年かかった土つくりなどに要した時間と費用など計算ができない状況
かも知れない。
 そして「農家にはこれと言ったものがない」とあきらめムードである。

 一つには、余りにも寡黙であり、時間の採り方がうまくなく惰性的な上
文字と親しむ時間が少ないのも一つの原因かもしれない。

「テレビで流していた」程度が実に多く、頭をあまり使わなくても済む
テレビにしがみつく方も多い。

 新聞や本(本にもいろいろあるが)に親しむ方が少ない。

 「この年で、今更勉強したくない}なども大きな枷になっている。

 長期的に見れば産業構造の変化を考慮しなければならないが、それも
自治体やJAののんびりムードがそのまま反映されてしまう。
 極めて保守的な考え方が、何を提案しても乗ってこない弱さがある。
 
 

清水町千[せんだい]代のぶどう山椒

2017-08-19 07:15:37 | 自然とともに
 山椒は小粒でもピリリと辛いというが 17  
  地震・雷・火事・親父     
 昔から怖いものと言われてきたが、最後のおやじの権威は地におちた
ようである。
 
 さて、その地震も列島の至る所でゆさぶりをかけてくるようである。
無理もない話。小さな島が大きなプレートの上に乗っているのだから
箱庭の池に浮かべた板切れのようなものである。

 第2第3のフクシマのような事態がいつやってきても不思議でない。
十分に配慮する必要がある。

一方、雷も同じように地球環境を壊してしまった結果がもたらした
モノだけに、自助能力を失った地球はコントロールできなくなって
しまったように感じる。

 大国のエゴがもたらしたと言われても仕方がないが、一番多くの
CO2を排出をしながら、いまだに温暖化防止条約に賛同できないと
いうからおつむの方を疑いたくなる。

 なにしろ地球は一つしかないにもかかわらず、認識が不足のよう
なので、そこらのお考えをお聞きしたいものである。

 今頃になって「地球温暖化はデッチあげだ」と宣う御仁も現れる今日。
今後の成り行きを眺めたいが、もう地球にはその時間がない。

 一日も早く温暖化を食い止め、長い歴史の中の営みを取り戻さないと
旅立って行く惑星もない。

 最後の山椒収獲に力を入れる皆さん、雷には十分お気をつけて下さい。
 
 

清水町千[せんだい]代のぶどう山椒

2017-08-18 08:18:31 | 自然とともに
 山椒は小粒でもピリリと辛い というが 16
 気候不順であるからか、今年の収穫量は少ないらしい。

 加えて栽培農家が高齢化と人手不足と後継者問題で減反されるか、
廃業を余儀なくされるようになってきた。
さらに山椒はよく枯れるというのが昔からの農家の言葉でもある。

 収穫作業は「軽作業」で「単純作業」であると思うが、これを
収穫作業に従事する方たちは「重労働」と称し、外部の労働力に頼る
農家にとって重要な問題となっている。

 根気のいる作業であるが、決して飽きの来ない仕事の一つではある。
お喋りばかりの方もいるが、口ばかり動いて収穫の手が動かないように
感じる方もいる。

 そこはもう人間性であるから、何とも言えない世界である。

 千[せんだい]代の山椒も長年栽培を続けてきたが、ご多分に漏れず
前記の通りで、今年は大変な減収となりました。

 「命をかけている」というような御仁もいる中で何ともお恥ずかしい
限りであるが、致し方ない。

 今後は本来の山椒研究に戻り、枯死しないためにはどうすればよいか、
一日当たりの収量を増やす方法などに力を入れてみたい。

 そうすることで農家の皆さんや自治体JA農薬会社や肥料会社の皆さんに
喜んでもらえればと考えています。
 勿論時間もかかるし、成果は結果を見なければわからないので、
大きな期待は出来ないかも知れません。よりピリリと辛いものを目指してまいります。
 
 

清水町千[せんだい]代のぶどう山椒

2017-08-08 02:53:13 | 自然とともに
 山椒は小粒でもピリリと辛い というが 15
 山椒への人気のお蔭で僅かであるが、金額が上昇している。
有難いことである。

しかし千[せんだい]代の山椒のそれは、3年前と変わっていない。

 実山椒(5月下旬から6月はじめに採集)を、個人の方のご注文先に
お送りするが、多忙な時期でもありただお送りするだけに終わっている。

 何度か電話をいただきながら、失礼とは思いつつそのままにして
おくと支払先などの問い合わせもあって恐縮している。

 「昨年同様で結構です」と申し上げると、喜んで下さる。

 「香りが違う」ともおっしゃる。喜びのお声を聴くと「無農薬で作った
おかげかな」と思わせる。

毎日が山椒の匂いの中で、鼻の方がマヒしてしまっている。
 香りの良さは、高地であること、水が綺麗で空気が澄んでいること
絶対条件の土が優れていることかなと思うが・・・・。

 江戸時代の殖産がもたらした全国の各主産物は、その土地にふさわしい
産物を生み出したに違いない。
 これは他の地域で栽培しても品質に現われることとなり、「山椒は山椒」
ということにはならないようである。

 お蔭で「清水町の山椒」が残り、近年のグルメ・ブームが後押しをして
きたが、いかんせん農家の産物はいずれをとっても、苦労する割には
ブームに乗りきれない。

 少なくとも買い手市場であり、中間マージンが高くなるからか価格に
反映しない。一次産業の悲哀である。