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意思表示とは何か?

2005年11月04日 | 民法(総則)
 意思表示とは、「一定の法律効果の発生を欲する意思を外部に対して表示する行為。例えば、売るという法律効果を発生させようと欲し、売主がその意思を口頭や文書で表示すること。これが買主の買おうという意思表示と合致すれば売買が成立し{民555}、ここから各種の法律効果が発生することになる。」(『法律学小事典(第3版)』有斐閣、1999年2月20日発行)と理解されています。ここでいう「口頭や文書で表示する」行為を法律行為といいます。この法律行為には、意思表示は不可欠なものです。

 そして、法律効果を要素としていない意思表示は、準法律行為とみなされています。例えば、法律効果の発生を目的としない意思の表明(例えば、催告(民法19条』))は、「意思の通知」と呼ばれています。また、一定の事実の通知であって、意思の発表という要素を含まないもの(例えば、時効中断事由としての債務の承認(同法147条3号))は、「観念の通知」と呼ばれています。

 以上によって、「準法律行為は性質の許すかぎり意思表示の規定が類推されると解されている(通説)が、当該準法律行為の性質、当該意思表示の規定の趣旨を慎重に検討し決すべきである。」(『基本法コメンタール 民法総則(第五版)』日本評論社、2004年1月28日発行)と理解されているのです。

 しかし、私見では、意思表示を要素とする法律行為とか、意思表示を要素としない準法律行為という区分は不必要だと考えます。民法の条文に「意思の通知」や「観念の通知」という文言はありません。あくまでも“解釈”によって導びかれたものです。

 そしてまず、意思表示の定義ですが、一般人である私たちが通常使用する言葉としての「意思表示」の意義は、簡単に「意思の表示」です。法律の解釈もそれに倣うべきではないでしょうか。ですから、意思の通知とか観念の通知という区分は不必要だと考えます。

 つまり、その意思表示から、どの法律が適用されるのか?、撤回は許されるのか?条件を付けることができるのか?を個別に検討すればいいだけだと思うのです。私が、このように考えるようになったのは、「法の支配」を考え、「法律の解釈はいかにあるべきか?」を検討した結果です。
 
 それでは、次回は、「法律解釈の方法について」を書いてみたいと思います。
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