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<未登記空き家>所有者不明、対策取れず 戦後混乱期に多発

2014年10月15日 | 民法(物権・担保物権)
http://news.goo.ne.jp/article/mainichi/nation/mainichi-20141013k0000e040151000c.html
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中間省略登記について

2007年02月27日 | 民法(物権・担保物権)
 以下の文章は、平成17年に書込みしたものですが、一部、加筆しました。

 中間省略登記とは、例えば、不動産の所有権がA→B→Cと移転したにもかかわらず、登記簿上は中間者Bを省略して直接A→Cの移転登記を行う場合のように、中間の権利変動の登記を省略した登記(『コンサイス法律用語辞典』1100頁(三省堂、2003年12年20日発行))です。

 しかし、平成17年3月7日から新不動産登記法が施行され、中間省略登記ができなくなったと考えるべきだと思います。新法では登記名義人(上記の例でB)を明らかにする「登記識別情報」を登記申請書に添付することが義務づけられたからです。

 旧不動産登記法時においては、中間省略登記は登録免許税等を節約するために行なわれていました。
 最高裁は、A・B・Cの三者が同意していたり(大判大5・9・12民録22輯1702頁)、さらには、Bの同意なしに中間省略登記が行われた場合でも、登記上利害関係を有する第三者が現れた後においては、Bが中間省略登記の抹消を求める正当な利益がないときには中間省略登記の抹消を求めることはできない(最判昭35・4・21民集14巻6号946頁)、と解していました(淡路剛久外三名著『民法Ⅱ-物権(第2版)』83頁 有斐閣Sシリーズ 2002年3月20日発行)。

 しかし、名古屋大学の加藤雅信教授は、「中間省略登記を認めず、債権者代位権(民法423条)を行使すべき」と述べられています(加藤雅信著『新民法体系Ⅱ 物権法(第2版)』160頁、有斐閣、平成17年4月20日発行)。

上記の例でいえば、Cが、B→C間の売買契約のもとづく移転登記請求権を基礎にA→B間の売買契約上BがAに有する移転登記請求権を代位行使するということです。さらには、中間者に訴訟告知(民訴53条)を原告に義務づけるべきだとされています。

 私は、新不動産登記法の施行日(平成17年3月7日)の前後を問わず、中間省略登記を認めずに、債権者代位権を行使して、原告に訴訟告知を義務づけるべきだとする加藤教授の見解を支持します。

 また、次の参考のとおり、東京大学の内田貴教授は「今後は困難になるといわれている。」と疑問を投げかけておられるし、日本司法書士会連合会は認められないという見解を表明されています。

 以上から、最高裁は中間省略登記を認めるべきではないと思います。

 (参考)
1 内田貴著『民法Ⅰ (第3版) 総則・物権総論』438頁 財団法人東京大学出版会  2005年8月2日発行

 「改正不動産登記法は、権利に関する登記の申請の際、登記原因を証明する情報(登記原因証明情報と呼ばれる)の提出を必須とした(不登法61条。これまで必須ではなかった)。たとえば売買の場合なら、売買契約書や、売主が、契約の当事者・日時・対象物件のほか、売買契約の存在と当該売買契約に基づき所有権が移転したことを確認した書面または情報がこれにあたる。

従来は、登記実務は中間省略登記の申請を認めていなかったとはいえ、登記原因証書(旧不登法35条1項2号)の提出は不可欠ではなかったので(旧不登法40条参照)、AとCが移転登記を申請することにより、事実上中間省略登記が可能であった。しかし、今後困難になるといわれている。」


2 『月報司法書士(2005年4月号)』46頁 日本司法書士会連合会発行

「Q4 中間省略登記の可否は?
 A4 そもそも、法律上中間省略登記申請は認められていない。判例では『結果として現時点での真性な権利者に登記されているのであるから、そのなされた登記自体は無効にしない』ということである。したがって、中間省略登記の申請自体を肯定しているわけではない。

新法施行後は、登記原因となる事実または法律行為を証明する情報であって、当該原因に基づく権利変動が確認できる『登記原因証明情報』が必要的添付書類となったため、中間省略を伏せた内容での登記原因証明情報は虚偽の事実記載の情報を提出することとなる。もし『登記原因証明情報』の内容から中間省略であることが判明すればその申請は却下されることになる。

 中間省略との実態を知っての中間省略登記申請は受託すべきではない。」
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受戻権について

2006年11月21日 | 民法(物権・担保物権)
 受戻権とは、「仮登記担保において、仮登記担保権者が、仮登記担保実行の通知等の一定の手続きに従って仮登記担保の目的物の所有権を取得した後も、精算金が支払われるまでは、仮登記担保設定者は、被担保債権の額に相当する一定の額の金銭を提供して、所有権を受け戻すことができる{仮登記担保11本文}。」(『法律学小事典(第3版)』有斐閣、1999年2月20日発行。現在は、第4版が刊行されている。)権利をいう。
http://www.yuhikaku.co.jp/bookhtml/012/012140.html

 これに対して、譲渡担保における“受戻し”は、仮登記担保法の受戻権とは異なり、「判例によれば、譲渡担保設定者による受戻しの請求は、被担保債務の弁済により譲渡担保設定者が回復した所有権に基づく物権的請求権ないし契約に基づく債権的請求権であり、形成権たる受戻権と法律構成する余地はないと解されている(最判昭和57・1・22民集36・1・92)。」(『同書同頁』)。

 ところが、最高裁は、次の判例でとりあえず譲渡担保権で「受戻権」という用語を使用しています。また、内田貴教授もその著書(『民法Ⅲ(初版)』482頁)で、安易にそれを使用されていました(しかし、第2版で改訂されています)。

 最判昭和57年1月22日民集36巻1号92頁
http://www.courts.go.jp/hanrei/pdf/E5E6687C1577254749256A8500311F24.pdf

 (追記)
 1 内田貴著『民法Ⅲ 債権総論・担保物権(初版)』474頁(財団法人東京大学出版会、1996年6月25日)

「(3) 受戻権
 受戻権の消滅時点
 債務者が弁済期に債務の弁済を怠ったら、直ちに目的物は譲渡担保権者のものになるのだろうか。言い換えると、設定者は、いつまで、目的物の所有権を取り戻す権利(受戻権と呼ばれる)があるのだろうか。」

 2 『同書(第2版)』519頁(同出版会、2004年1月30日。現在は第3版が刊行されています。)
http://www.utp.or.jp/bd/4-13-032333-4.html

「(3) 受戻し
 受戻しの限界
 債務者が弁済期に債務の弁済を怠ったら、直ちに目的物は譲渡担保権者のものになるのだろうか。言い換えると、設定者は、いつまで目的物の所有権を取り戻す(受け戻す)ことができるのだろうか。」
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