Jahkingのエサ箱猟盤日記

日々これ猟盤 エサ箱漁りの毎日....。

Chico Hamilton & more.

2009年05月10日 | Jazz
たまたま寄ったDU下北店で仕入れた「735円以下の中古品が一律100円市」でのお買い物。

1,The Best Of Chico Hamilton (Impulse) 1LP 105円
西海岸で50年代から独自のエキゾチィックな室内楽風なサウンドを創出して活躍するドラマーのチコ・ハミルトン。60年代中期Impulseレーベルに在籍していた時代のベスト盤。

チコ・ハミルトンへの興味というと"Blue Sands"、もう一つはエリック・ドルフィーがグループに在籍していたとうい2点からどうしても離れられず、このImpulse時代も含めて60年代以降は殆んど聴いていない人です。

ただ、このImpulse時代に興味を覚えることが二つあってこのベスト盤でそれはある程度満たされ、価格はともかくとしても内容的に実は嬉しい買い物でした。

一つはチャールス・ロイドが一時期グループに在籍していてあの"Forest Flower"の初演が聴けること。もう一つはラリー・コリエルのジャズ界へのデビューがこのチコのグループだったわけで、そのラリーが作曲し演奏もリードしている"Larry of Arabia"が聴けること。この二つが聴けたことが収穫でした。

Impulse時代は本盤のような編集盤を除いても7枚ものアルバムを残しているこの人、それを一枚のLPに収めようというのは無理があるわけですが、選曲の妙もあってこの一枚でImpulse時代のサワリは充分掴めるかなと。云ってみれば50年代のサウンドを更に押し進めたエキゾチックなフュージョン・ミュージックというところでしょうか。

Side A
1,Forest Flower-Sunrise (from MAN FROM TWO WORLDS)1963
2,Forest Flower-Sunset (from MAN FROM TWO WORLDS)1963
3,People (from EL CHICO)1965
4,Chic Chic Chico (from CHIC CHIC CHICO)1965

Side B
1,Conquistadores (from EL CHICO)1965
2,Who Can i Turn To (from THE FURTHER ADVENTURES OF EL CHICO)1966
3,Evileye (from THE FURTHER ADVENTURES OF EL CHICO)1966
4,Larry Of Arabia (from The Dealer)1966


2,At Ease with Coleman Hawkins (OJC-Moodsville) 1LP 105円
Prestigeの傍系レーベルMoodsvilleから発売されたアルバムはその名の通りいずれもムードいっぱいのバラードを主体にしたアルバム構成となっています。
本コールマン・ホーキンス盤もトミー・フラナガンをピアノに置いたカルテット編成で全編しっとりムーディーに迫る一枚となっています。1960年録音。

Ease



3,Soul Makossa/The Mighty Tom Cats(Paul Winley) 1LP 105円
一昔前レア・グルーヴのレア盤として珍重されたものですね。タイトル曲は勿論マヌ・ディバンゴのカバー、アフロリズムからカリビアン風味にジャングルドラムにいなたいサックスやエレピが絡んで如何にもレア・グルーヴ!

入手盤は勿論リプロもの。Paul WinleyってレーベルはDoo-Wopの再発を多く出していたレーベルだと認識していましたが、こんなレアグルーヴ~ディープ・ファンクもの多く出していたようです。

Makossa





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3 コメント

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Chico Hamilton (Gravenites)
2009-05-11 00:16:42
1950年代から活躍して、輩出したサイドメンを除き彼ほど語られれなかったドラマーも珍しいです。

日本人としては渡辺貞夫もいたことがあるし、インパルスでもレコーディングしており、ギターの川崎僚もいました。他にもガボール・ザボ、ポール・ホーン、リトル・フィートと関係した連中は意外な面子が多いです。

室内奏的演奏を前面に出した1950年代以降は、基本的には彼はリフを中心とした比較的わかりやすいジャズ(ジャズ・ロックやソフト・ロック的)をやっていたと思います。ただそれが中途半端なので、ジャズ・ファンやロック・ファンに聞かれないのかもしれません。

確かに黒人でも野生児的なエルビン・ジョーンズやバップを守るアート・ブレーキー、主義主張をするマックス・ローチ、新しい感覚のジャック・デジョネットやトニー・ウィリアムズなどに比べて、容貌のわりにはあっさりしているのが特徴です。ただあまり熱くならないところが個人的には好きなのですけどね。相性はガボール・ザボが一番だった気がします。

あまり聴かれることのない1970年代のブルー・ノート時代もあの室内楽をやっていた時とは違うもっと脂っこくてファンク臭さが溢れていました。

彼はいまだに現役で、同じ頃西海岸で活躍したビッグ・バンド・リーダーのジェラルド・ウィルスン同様長生きのジャズ証人です。
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Chico Hamilton on Impulse! (Gravenites)
2009-05-11 00:20:06
先ほど聞き忘れましたが、このベスト・アルバムのインパルスのレーベルはオレンジと黒でしたか?
または黒に赤リングのImpulse!でしたか?
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Re:Chico Hamilton on Impulse! (Jahking@管理人)
2009-05-11 18:32:26
Gravenitesさん、本来私が書かねばならぬことを押さえていただいて有難うございます。正に仰っていただいた通りだと思います。
確かにこの人ほど「大物なのに語られなかった人」っていないですね。フォービートのオーソドックなジャズを演っていなかったことが最大の要因だと思いますが、その意味では今こそ評価されるべき人なのでしょう(事実再評価されているらしいですね)。

入手盤は赤/黒のレーベルです、68年の発売盤ですから多分これがオリジナルプレスだと思います。
Implse初期のオレンンジ/黒のレーベルっていいデザインですよね、大好きなものの一つです。
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