JA阿寒

「農業の発展と地域経済への貢献」をモットーに事業・運営を行っています。

新春にあたって

2012-01-03 09:07:34 | お知らせ

阿寒農業協同組合
代表理事組合長  小瀬 泰

 新年明けましておめでとうございます。
 組合員の皆様方も健やかに新しい年を迎えられた事とお慶びを申し上げます。 
 さて、昨年を振り返ってみますと歴史上に残る大きな事故がありました。
 一昨年、我々は九州で起きた口蹄疫の処理と対応で大変でしたが、23年度は3月11日の東日本大震災から始まった、大災害の年になってしまいました。
 まるで映画のトリック撮影を見ているような映像を本物で見たというのが実感で、3万人近い人達がその犠牲になってしまいました。
 本当に痛々しいことでした。
 組合員の皆さんの知り合いや関係する方々も数多かったと思いますが、心からお見舞を申し上げる次第であります。
 また、これにともなって起きた、福島原発事故は計り知れない被害を起こしてしまいました。
 想定外といってこの問題から逃げる事は簡単ですが、いくら古い原発とはいえ、これが事故を起こした時の被害、影響を考えないでどうなるのか!!
 少なくとも日本は世界で唯一の被爆国の経験であることを思うと、その脇のあまさがみえてきたのかと思う次第であります。
 そして、これの処理に40年以上の年月がかかり、爆大な費用もかかることであります。
 もう10ヶ月を過ぎましたが少しでも早く被災地の方々が復興に向け立ち直り、希望を持てるよう願うものであります。
 さて、春先はちょっと寒く今年も冷夏かと心配致しましたが、一昨年の猛暑までにはなりませんでしたが、作物にとっては、今までにない順調な初夏の気候に恵まれて一番牧草も良い収穫が出来、コーンの収穫も最良の出来高といって良いでしょう。
 ただ、8月以降の多雨により2番牧草や野菜に於いては最悪の状態になってしまいました。
 生乳生産は全道的には前年の猛暑の影響で種付けの状態が悪く、分娩が2か月以上も遅れてしまい中々生産が伸びない状態がありました。
 それに東北の震災で4万トンもの牛乳を廃棄する状態が発生。
 北海道産牛乳の本州送りが増加し、加工用にまわる割合が少なくなり、バター・脱脂粉乳の品薄状態がでて、年度途中で2,000tのバター緊急輸入の状況となりました。
 生乳生産では、当農協だけが102%以上の増産が続いていることに管内農協からもよく頑張っているなぁーと、羨む言葉も聞かれた訳であります。
 やはり生乳生産の増加が所得の増加に繋がる訳ですから組合員の努力に感謝する次第であります。
 4月から乳価も2円の値上がりがあり、その効果もありましたが、エサも高上り資材も中々安くならず、年末のクミカンの状況をみると農家の経営格差が大きくなった様な状態です。
 それから、なんといっても9月以降のTPPの問題です。
 昨年の10月当時の菅直人総理の突然の発言から3月の震災で静かだったのですが、11月11日のAPEC会議に向けて野田内閣の方向は参加ありきになってどうやって言葉を選ぶ事しか考えていない様に見えました。
 交渉参加の結論ありきで国民の意見にも民主党の意見にも当初から聞くつもりもなく、子供だましにもならない見え見えの稚拙な政策決定プロセスは、民主主義国の体をなしておりません。
 水素爆発直後に、人の命に直結する放射能情報を隠したことは「殺人罪」にも匹敵するが、TPP情報を意図的に隠し続けた事も国の将来を誤らせかねない大罪であります。
 こうした行為がきちんと断罪されるシステムがないと、責任も問わずに恐るべき事が繰り返されてしまいます。
 この様な中で大切な事は我々農家や関係者が後ろ向きになってしまわないことで、どんな逆境をもプラスに変える不屈の精神が試される訳で、我々はこれまでもそうやって乗り越え前進してきたことを忘れないことです。
 TPPは従来のFTAと違って徹底して、関税と制度の撤廃を目指す極端な協定で、アメリカ社会を他の国にも飲み込ませようとするものであります。
 主権まで取り払われようとするものであり格差社会の加速を早める何ものでもありません。
 とにかく農業だけを悪者あつかいにしておき他の23品目(本当はこちらが解ってくると農業以上であり、非関税障壁が多く表面に出ない)を隠して、国民公諭を農業に向けておくというのが今の政府の考え方です。
 自国の、食料自給率を50%に上げるといった政権公約は忘却され、当選したらこっちのものと云う今の与党は全く許せない訳であります。
 どこの国も国民の食料を守っているのに、情けない政府に怒りを覚えます。
 今年はこの反対運動に国民世論を一層浸透させねばならいでしょう。
 新年早々、厳しい内容になりましたが、ただグローバルの中にある我々ですから常に改革は必要です。
 組織一つになり知恵を出し構築して行かねばなりません。
 頑張りましょう。

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キーワード
食料自給率 非関税障壁 民主主義国 東日本大震災 農業協同組合
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