宇宙哲学の対話室

"宇宙"、"生命"、"人間"に関する問いかけと自然観察や奉仕活動について対話を繰り広げます。

私の卒論、修士論文のテーマ

2017-06-16 20:19:22 | Weblog
私の卒論、修士論文のテーマは一言で言うと「熱中性子スペクトルの解析」。
熱中性子というのは原子炉内で核分裂反応によって発生した中性子が減速材を通過することによって運動エネルギーを失い、物質中の原子の熱運動と同じくらいのエネルギーになった状態を意味している。
「熱中性子」の研究がなぜ重要かというと、核分裂反応で発生した中性子は大きな運動エネルギーを持っている、つまり核燃料の中を高速で飛び瞬時に核燃料を通り抜けてしまう。
すると次の核分裂反応を続けることができない。核分裂反応を続ける、いわゆる連鎖反応のためには核燃料の周囲に中性子の速度を落とす物質で囲う必要がある。この物質は中性子の速度を減らす物質なので「減速材」と呼ばれる。
中性子スペクトルとは光線の分光と同じで、あるエネルギーの中性子がどのくらいの強さかを示す。
熱中性子はエネルギーによって物質と反応する確率が変わってくるので、物質中の熱中性子のスペクトルを予測できれば原子炉の設計に有効なのだ。
そのためのデータを全て原子炉を使った実験で取得するのは不可能なので、数値計算で求めるのが原子炉設計では初期の頃から普通に行われていた。
だからコンピューターと数値解析の理論の発達がなければ、原子力発電に使われる大規模な原子炉は設計できなかったはずだ。
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