本、新聞・雑誌、テレビ、映画などメディアの話題。一本完結型のコラムです。
紋切型事典
週刊誌と喫茶店こそ都会の文化
・NHKでも夜7時のニュースでやっていたスーザン・ボイルという英国の無名女性の話。やっぱり歌というのはすごい。本人がたとえ無職であろうともさえない容貌であろうとも一切関係なく、その才能に誰もが魅了されてしまうのだから。
・都会の文化の象徴は「週刊誌」と「喫茶店」の二つだと私は勝手に思っている。地方にはこの二つがないわけではないが、日常的にこれらに行く人は少ない。うちの親などいまだにコーヒーなど家でネスカフェを飲めばいい、なんで店で飲む必要があるのだと考えているし、週刊誌など買ったこともない。私は東京に出てきてからこの二つが好きになった。
だが今この二つともが危うい。若い世代は週刊誌を読まないし、コーヒーもチェーン店で十分という人が多いだろう。要するに都会の文化が滅びかかっているのだ。田舎者に東京が制圧されたということなのかもしれない。だが田舎者の一人である私はそれを喜べない。
・都会の文化の象徴は「週刊誌」と「喫茶店」の二つだと私は勝手に思っている。地方にはこの二つがないわけではないが、日常的にこれらに行く人は少ない。うちの親などいまだにコーヒーなど家でネスカフェを飲めばいい、なんで店で飲む必要があるのだと考えているし、週刊誌など買ったこともない。私は東京に出てきてからこの二つが好きになった。
だが今この二つともが危うい。若い世代は週刊誌を読まないし、コーヒーもチェーン店で十分という人が多いだろう。要するに都会の文化が滅びかかっているのだ。田舎者に東京が制圧されたということなのかもしれない。だが田舎者の一人である私はそれを喜べない。
新刊書との訣別宣言
本が好きだと公言し、いろんな新刊書を気の向くまま買ってきた結果、読まずに積み上げた本が自宅にあふれかえってしまった。衝動買いした最近の新書なども多い。インスタント製の手抜き本が増えているとはいえ、読んでみれば決してつまらないわけではないだろう。だが、私には読んでいる時間のほうが惜しくなった。
評論家やエッセイストがいろんな新刊書を傑作だとして薦める。彼らは必ずしも出版社に媚びて評価をねじ曲げているわけではない。だが彼らはそれを出版社からただで貰い、その文章を書くことで原稿料を貰っていることを忘れてはいけない。身銭を切り、余暇を使って読む我々とは基準がはなから違うのだ。
今後は本を大量に処分して、ごく気に入った著者のものなどを除いて新刊書は買わないことにしようと思う。その分、古い名作に時間を割きたい。映画については言えば、すでに私は古い日本映画以外ほとんど見ていない。古い映画があまりに面白いので最近の映画などまったく見る必要性を感じないのだ。本もそうしようと思う。(鵜)
評論家やエッセイストがいろんな新刊書を傑作だとして薦める。彼らは必ずしも出版社に媚びて評価をねじ曲げているわけではない。だが彼らはそれを出版社からただで貰い、その文章を書くことで原稿料を貰っていることを忘れてはいけない。身銭を切り、余暇を使って読む我々とは基準がはなから違うのだ。
今後は本を大量に処分して、ごく気に入った著者のものなどを除いて新刊書は買わないことにしようと思う。その分、古い名作に時間を割きたい。映画については言えば、すでに私は古い日本映画以外ほとんど見ていない。古い映画があまりに面白いので最近の映画などまったく見る必要性を感じないのだ。本もそうしようと思う。(鵜)
音声テープ電話だいっきらい
中野翠の新刊『本日、東京ロマンチカ』(毎日新聞社、2007)を開くと、冒頭に音声テープ電話への怒りが出てきて共感する。こちらは人に向って話したいのに、テープ音声が流れ続け、何についての用件は何番を押せなどといわれるあの電話。本欄も非常に不愉快だ。
番号を選んで押すと人が出てくるかと思うと大間違い。さらに音声テープが流れ、その用件のうちこれについては何番、とさらに番号を押すように言われる。いつまで経っても人が出てこない。しかもしばしばこちらの話したいことに対応したメニューがないので困ったりする。シティバンクなどではあらかじめ長い口座番号などを打ち込まないことには人につながらない。サービスの向上などと口にしているくせに、いったい人をなんだと思っているのか。
シティバンクのような一般消費者向けの企業に限らない。企業相手のビジネスを手がけているくせに音声テープ電話をつかって、かかってくる電話を用件ごとに仕分けしてしまおうという企業すらある。こういうテープ電話は中野さんの言うとおり、本来自分たちがやらなくてはいけない作業を電話をかける側にさせているのである。この音声テープの不快を味わわないためには、こういう企業と付き合わないこと以外に方法はない。本欄は多少料金はかさんでも人がすぐ出てくる会社のサービスを利用したい。(鵜)
番号を選んで押すと人が出てくるかと思うと大間違い。さらに音声テープが流れ、その用件のうちこれについては何番、とさらに番号を押すように言われる。いつまで経っても人が出てこない。しかもしばしばこちらの話したいことに対応したメニューがないので困ったりする。シティバンクなどではあらかじめ長い口座番号などを打ち込まないことには人につながらない。サービスの向上などと口にしているくせに、いったい人をなんだと思っているのか。
シティバンクのような一般消費者向けの企業に限らない。企業相手のビジネスを手がけているくせに音声テープ電話をつかって、かかってくる電話を用件ごとに仕分けしてしまおうという企業すらある。こういうテープ電話は中野さんの言うとおり、本来自分たちがやらなくてはいけない作業を電話をかける側にさせているのである。この音声テープの不快を味わわないためには、こういう企業と付き合わないこと以外に方法はない。本欄は多少料金はかさんでも人がすぐ出てくる会社のサービスを利用したい。(鵜)
この世には嫌なものがいっぱいある
いやだ、いやだ、と太郎は首をふって考えた。この世には、いやなものが一ぱいある。小銭、小暇があって、それをちまちまと使っている奴。ヨーロッパ研修旅行というようなばかばかしい素人向きの団体旅行に加わって行く奴。もともと食えないことのわかっている人類学に入っておいて就職を心配する奴。
調合ゴマ油を買う女。ゴマ油と他の油を合わせる必要があるんだったら、二種類を買えばいいのだ。子供に席をとらせるために、まだ乗客が下りないうちから、電車に子供をとび込ませる親。(中略)
名古屋のベーコン。とにかくべとべとで、冷蔵庫で干してからでないと、ベーコンらしくならない。(後略)(曽野綾子『太郎物語 ―大学編―』新潮文庫)
本当にこの世の中にはいやなものがいっぱいある。太郎君にあやかって並べてみたい。
看護婦でもないのに血液型を訊く女。悪気はないのだろうが、血液型性格診断など勘弁してほしい。本欄は必ず「O型」と答えることにしている。たいして忙しくもないくせに「忙しい、忙しい」と言う男。上司から仕事を押し付けられないための発言ならば同情の余地もあるが、忙しさを強調しないと自分の存在価値に不安をおぼえるらしい。
居酒屋の店員でもないのに「日本酒が好きか、ビールが好きか」という無意味な質問。ここから話題が広がった試しがない。あまりに見え透いた社交辞令。必要なものだとは思うが、あまりに空疎なのはかえって白けてしまう。同じく酒場などで守らない約束をする奴。守れない約束を初めからするんじゃない。ゴルフをする女。ほかにすることはいくらでもあると思うが、それほど自分の世界がないのか。
吉野家、日高屋など外食チェーンの悪口。はいはい、あんたがグルメなのはよくわかりました。こちらは十分うまいと思っていて悪かったな。ミシュランに出てくるような店。逆にあんなもののどこがうまいのだ。世界文学のあらすじ集。読む気はないのにインテリには見られたいというさもしい根性が悲しい。このさもしい根性が本欄の中にもあるのでさらに悲しい。(鵜)
