Credo, quia absurdum.

旧「Mani_Mani」。ちょっと改名気分でしたので。主に映画、音楽、本について。ときどき日記。

Rosas"Counter Phrases"

2005-10-30 00:59:47 | dance
2004,colour, 62’
監督:ティエリー・ドゥ・メイ
振付:アンヌ・テレサ・ドゥ・ケースマイケル
出演:ローザス
音楽:ジョルジュ・アペルギス、ティエリー・ドゥ・メイ、ロビン・ドゥ・ラーフ、ルカ・フランチェスコニ、ジョナサン・ハーヴェイ、細川俊夫、マグヌス・リンドベルイ、スティーヴ・ライヒ、ファウスト・ロミテッリ、ステファン・ヴァン・エイケン
演奏:イクトゥス・アンサンブル

ベルギーのダンスグループRosasの映像作品を観た。

10人の現代音楽作曲家の作品に振り付けた10のフレーズ+音楽のない作品から成る約1時間の映像作品。

すべて屋外でのロケで、自然豊かな場所や階段、広場などでのダンス。

音楽はどれもいわゆる現代音楽的な響きをもったものだが、それにあてがわれるダンサーの所作と組み合わせ、衣装、空間によって、それぞれの作品は驚くほど表情が異なる。

多人数でのダンスでは多層的に入り組む振り付けが、音楽の持つ焦燥感をあおる。
男性が女性を執拗にリフトする作品や、芝生で男女が時にシンクロし時に自由に動く作品・・

ソロやデュエットの作品では、音楽は内省的に聴こえる。
木や花をモチーフとしてソロダンスを紡いでゆく作品、男女の激しい動きのからみを見せる作品・・

Rosasの持つ多彩なダンスボキャブラリーをじっくり堪能した。


日本人だからひいき目にみているのかもしれないけれど、
ダンサーの池田扶美代さんの存在感はよかった。
オープニングから顔のアップだったし、アンヌ・テレサはおそらく池田さんの「顔」を重要な素材と考えているんだろう。

また映像は、時に2面、3面に別れ、それぞれ別アングルで撮影したものであったりと、単にダンスを記録する以上の演出が施されている。
同時に屋外の光や風の動きを積極的にとらえ、舞台とは異なる、独立した映像作品として制作しようとする意図が感じられる。

**

しかしダンスってなんだろう。
見ていると体のなかに、躍動する感じや息づかい、屋外の空気の冷たさ、足の裏の感触などが忍び込んでくる。
そこに表現される一定の時間と空間のなかの動き。
それだけなのに、心身が解放される感覚がある。
身体性の果てにある解放?

**

ユーロスペースでのRosas in filmsと題した連続上映。
東京都写真美術館での展示ROSAS XXVとの連動企画だった。

しかし、企画はいいけれど、この上映作品に関する資料の配布は一切なし。
パンフ類の販売もなし。
これはちょっと不親切だと思う。
音楽作品のタイトルも結構重要なモチーフだったのに、資料としては手もとに残らない。
残念。

あと、ダンスを追っているのでどうしても画面は左右に動きまわるので、
ちょっと船酔い状態になってしまった。
1時間が限度だったかも。

Rosasのサイト
ユーロスペースの関連ページ

<追記10/31>
コンテンポラリーダンス業界における情報の欠如については「現代パフォーミング・アーツ入門」さんのブログでも言及されています。
本エントリのトラックバックから参照ください。
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