Credo, quia absurdum.

旧「Mani_Mani」。ちょっと改名気分でしたので。主に映画、音楽、本について。ときどき日記。

YES Heaven & Earth

2017-06-17 04:08:52 | music
ヘヴン&アース(初回限定盤)
クリエーター情報なし
マーキー・インコーポレイティドビクター


YESの現時点での最新作、2014年のアルバムを聴いています。
YESのアルバムとしてはパッとしないのは揺るがし難い事実なので(汗)、
世間は酷評ばかりなのも致し方ない。

が、YESだからと言って常にYESらしくなければならないという感じ方は
ワタシは不自由だろうと思うし、あの名作アルバム「トーマト」ですら
リリース時にはその「変節」がうるさく言われたけど今となっては立派にYESのアルバムだし、
ビートルズだって「SGT〜」後にあろうことかホワイトアルバムを出すというすごいことをやっているし
、むしろ「変節」する人たちをワタシは愛してきたのである。

YESだって特に90125以降はプログレの意匠を纏わないソングライティングにも
興味を持っていることを、時折端々に感じさせてきたではないか。

したがって、本作については、もはやYESらしさは求めず、
2014年の時点で彼らが作りたかった音を無心に受け止めようではないか、
という決意?のもと、時折聴きかえしてみると、
なかなかいい曲たちではないかと思ったりするのである。




1.Believe Again (Jon Davison, Steve Howe)
とはいえ、パッとしない1曲目である(笑)。悪くはない。
ジョン・アンダーソンのあの細いのにパンチがある無根拠に説得力にみなぎるボーカルであれば良いのかもしれない。
メロディラインもジョン・アンダーソンを思わせる個性がある。
普通のサウンドにクリスのベースが入ってくる時の浮いた感じがたまらん(笑)
中盤から馴染んでくるが。

2.The Game (Chris Squire, Davison, Gerard Johnson)
しかしパッとしない2曲目である(笑)。
このアルバム、つかみは完全にしくじっている(笑)。アルバム中最も凡庸な曲かもしれん。
MTV見てたら質の悪い曲に出会った時の気分。
いやそんなに悪くもあるまい、と先ほど改めて聴き返してみたが、
やっぱつまらん(笑)
ちょっと長めの少しハウらしいソロが聴けるのが良いところかも。

3.Step Beyond (Howe, Davison)
いかん、このままでは酷評になってしまう(^^;
と焦ったが、3曲目はなかなか面白い。よかったー。
場面毎に曲想が変化する、軽いけどひねりの効いたポップソング。
イントロの軽薄なwシンセが背景を作り、クリスの1拍目がなかったりオルタネートきかせまくりのベースと、控えめなギターソロとかが入って重層的な感じがよい。

4.To Ascend (Davison, Alan White)
これはいい曲じゃん。いいねー。
2拍3連と3拍子の間を揺れ動くのはすごい好みだし、
サビの憂いのあるコード進行はなんとなくYES的な叙情をよく捉えているよね。
ボーカルも自然によくはまっていて、やるなデイヴィソン!
ボーナストラックもこの曲なので、もしかしたら自信作なのかも。

5.In a World of Our Own (Davison, Squire)
一聴してクリス臭い!
デイヴィソンとの共作だけどどういう作業なんだろうか。
近年のアルバムにはだいたい入っているタイプのクリス臭さ。
ウィキペディア等によるとクリスのソロ用の曲だったということらしい。
サビ?に向けての部分で少し60年代ポップな雰囲気のメロディになるところとか、
普通な曲でもちょっとした凝りをつい入れてしまう感じがなかなか好み。

6.Light of the Ages (Davison)
ワタシ的にはこの曲が一番好きかも。
暗く浮遊するコード進行に乗る隙間多めのドラム、ベースとギターが、
ちょっと『海洋地形学』の雰囲気を思わせる。
ああ、この人たちはあのアルバムを作った人たちなんだなあ。。
とクレジットをみると、なんとデイヴィソン単独作。
YESの持つこの辺りのニュアンスを汲み取ってくるのは、偶然なのかもしれないけど素晴らしいと思う。
しかし、イントロの長めのインストパートが、遠目のミックスになっていて、
まあわざとなんだろうけど、なかなかかっこいい演奏なのでドーンと前に来てもいいんじゃないかなーと思う。

7.It Was All We Knew (Howe)
ハウ先生による明るいポップチューン。サビが大きなのっぽの古時計なのだがw、
歌はそのメロディをフルには歌わず適宜間引きしているところが彼らのセンス。
この古時計の素朴なテイストを求めるあたりもとてもハウらしい気がする。
間奏のYESらしいリフ攻撃も心地よし。

8.Subway Walls (Davison, Geoff Downes)
多分往年のYESファンが許せるのはこれだよねー。
ボーカルのバックでもとんがったリフとリズムをスリリングに組み上げて変拍子もキメる。
その格好良さがあって、キャッチーなサビも開放感がドーンときて映える、みたいな。
ダウンズ頑張ったかしら。
しかしイントロのシンセオーケストレーションを聴くと、ダウンズはなんというか、
普通な人なんだろうなーと思ったり。
なかなかこの素朴の極みのコード進行にバロック風味の刻みとかやらないよね。
アウトロに再現する部分みたいに7拍子にしたりとか、ついついしたくなるもんじゃないのかなーw

9曲目はボーナストラックで、To Ascendのアコースティックバージョンということで、
主にアコギのバッキングで、控えめなシンセが入っている。
ベースがかすかに聞こえるような気もするが、幻聴かもしれん。
曲がいいので聴けるが、サビでギターは3拍子でドラムは2拍3連みたいなアレンジの妙がなくなっちゃうので残念。




ということで、聴きこんでみるとなかなか楽しめるアルバムです。
繰り返しに耐えるアルバムというか。
今並行してASIAを1枚聴いているのだけど、それよりはこっちの方がかなり良い(苦笑)

歌詞には全然踏み込んでないので、歌詞も見てみたいですね。

冒頭YESらしさは追わずと宣言したけど、YES臭いところがあるとやはり燃えるな!ww

R.I.P. Chris

YES - Subway Walls - from HEAVEN & EARTH

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