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企業再生を考える1

2010年08月01日 | Weblog
倒産ということ

 「企業が倒産した」ということは、何となくその企業の存在が亡くなるようなイメージがある。確かに倒産によって廃業に追い込まれるケースもあるが、倒産とは銀行実務上の用語として、金融法務辞典に「企業経営が行き詰まり状態に陥り、一般に支払いが不能になるため自力による回復の見込みがなくなった状態」とあり、会社更生法や民事再生法の適用申請、破産申立て、銀行取引停止処分および私的整理などが該当するとある*1)。すなわち、この場合の倒産であれば、会社更生法や民事再生法の手続きによって、再生する場合も十分にある。倒産即廃業ではない。

 しかし識者によっては、会社更生法や民事再生法など所謂再建型の法的整理は、倒産とは言わないとする人もおり、「倒産」とは清算し廃業する場合と考えても間違いではない。ただし、毎年の倒産件数など統計上は、会社更生法や民事再生の手続きに入った時点で「倒産」とみなされて、件数やその時点の負債額がカウントされるようだ。

 それでは、現状どの程度の倒産があるのか。東京商工リサーチによれば、昨年2009年の負債総額1,000万円以上の倒産件数は2008年の1%減で15,480件であったが、うち小規模企業を中心に販売不振という不況型の倒産は79.3%を占め、過去最高を記録したとある。また、今年1月から6月の2010年上半期の件数は昨年同期の16.8%減の6,790件と上半期としては5年ぶりに減少し、負債総額も9.5%減の4兆2,381億円で上半期として戦後9番目の規模。その負債額の半分以上は日本航空とその関連2社が占めたものだ。また、景気に持ち直しがみられることで、負債100億円以上の大型倒産は前年同期の3分の1に減少し、上場企業の倒産は77.7%減の4件にとどまった。融資の返済猶予を促す中小企業金融円滑化法の施行も、倒産件数の減少につながったようだとある*2)。

 倒産には企業だけでなく、国や地方公共団体にもある。ギリシャや夕張市など倒産して現在再建中といえるのではないか。わが国も負債額がGDPの1.8倍もあり先進国でその割合が断トツの悪い状態にありながら、ゆけゆけドンドン型の政治家や元財務官僚などは、国債のほとんどを自国民が保有するわが国は大丈夫とばかり、現政権のバラまき政策を支持するけれど、放漫経営の企業が永続できることがないように、借金を増やし続けている国もいずれ破たんすることは必定であろうに。

 倒産しないためには兎に角早めの対策が必要なのである。従って消費税による増税も仕方ないけれど、その前に子供手当や高速道路や高校授業料の無料化、農家戸別補償など1政党の単なる選挙用のバラまき政策は即止めるべきだ。少ない資金を、将来のこの国の発展のためにどこに効率的に投資してゆくか。選挙目当てではない真の税金の使い方の妙が政治の醍醐味ではないのか。

 現政権の連中のような経営者が経営する企業であれば、株主は黙ってはおるまいと思うけれど、存外、儲かっていなくても配当を貰って喜ぶ株主も多いのかも知れない。株は当該企業が危ないと思えば売れば済むけれど、国家となれば、一般の国民はその国を放棄して逃げ出すことはできない。しかし、一部政治家や評論家、企業経営者や高度技術者の中には、儲かるうちに儲けるだけ儲けて、いざとなればどこかの国に高跳びすることを、すでに準備しているのではないか。事実米国など倒産大企業の経営者が多額の報酬を受け続けていた事実がある。テレビで見るこの国の一部指導者層にそんな背徳の匂いがしてならない。




*1)(株)銀行研修社「通信教育」事業再生アドバイザー講座テキスト参照
*2)インターネット「時事ドットコム」参照
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