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コーチング その5

2017年05月13日 | ブログ
質問のスキル

 カウンセリングでは、「答えはクライアントが持っている」という前提に立つといわれるが、そもそもカウンセリングもコーチングも「人がより良い人生を生きるためのサポート」に変わりなく、双方の技法も活動領域も重なっている。カウンセリングは問題解決であり、コーチングは目標達成(課題解決)であると言える。

 いずれにしても、その解決や目標達成のためには、この質問のスキルがキーとなる。クライアントが答えを持っているにしても、それを聞き出すための適切な「質問」が必要であり、この巧拙がコーチングの成果に直結する。

 適切な質問によって、情報やアイディア、解決策や意欲を引き出すのである。質問のスキルは、「状況に合わせて多彩な質問を発する能力」であり、コーチングとして専門領域に入る。

 質問には、大別するとクローズドクエッション(特定質問)とオープンクエッション(拡大質問)がある。特定質問とは、YESかNOかのどちらかを答えさせるもので、相手の答えを限定させる質問となる。一方拡大質問は、どう答えるか考えさせるもので、思考の広がりをもたせ、気づかせ、可能性を最大限にひきだすための質問である。

 コーチングでは主に、後者が用いられるが、事実関係を確認する時やコーチを受ける人の意思を明らかにしておきたい時などには、特定質問が使われる。

 拡大質問(オープンクエッション)では、「未来質問」(=コーチを受ける人の意識を未来に向けて可能性をイメージできるような質問)や「肯定質問」(=相手の可能性を肯定し、行きたい方向に誘導する質問)などもあるが、ここでは分類に囚われず、コーチングで使われる質問例を上げる。

 「一つ提案してもいいかな?」「良いアイディアがあるんだけど聞いてくれる」「君はその時、どんな風に感じたの」「あなたが、一番やってみたい仕事はどんな仕事ですか?」「それは、どうして」「それでどうしたんですか」「いつ頃から、そう思っていたのですか」「例えば?」「他には?」「それについて、もっと聞かせてくれませんか」「今、話してみてどんな感じですか」「どんなアイディアが思いつきましたか」「今できることを3つあげるとすれば、何と何だろう」などなど。

 これら質問のスキルを上手に活用するためには、原則がある。①「答えやすい質問」から始める。但し、質問攻めにしないこと。一方通行の質問では、説教調になってしまう恐れがある。双方向の会話がコーチングの基本である。②質問は短めに。③語気に気を付ける。どんなトーン、イントネーションで質問するかで印象や効果は大きく変わる。詰問調になってはコーチングから外れる。常に一緒に目標を達成するのだという気持ちで質問すること。

 「ほかに何か問題は?」と聞けば「ありません」という答えが返ってくるだろう。「ほかに問題があるとすれば、それは何でしょうか?」と聞けば、相手はさらに良く考えるだろう。




本稿は、「コーチング入門」<第2版>本間正人・松瀬理保共著2015年8月刊、日本経済新聞社、及び「コーチングの手法と実践がよ~くわかる本」谷口祥子著 (株)秀和システム2010年2月第1版第2刷及び「はじめてのコーチング」ジョン・ウイットモア著、清川幸美訳、ソフトバンクパブリッシング(株)2003年8月刊を参考にして構成しています。
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