タケシのブログ

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究極のエンジン”誕生か マツダの「SKYACTIV X」はどうスゴい?

2017-08-13 14:51:41 | Weblog
次世代エンジン『SKYACTIV X』を発表するマツダの小飼社長(ロイター/アフロ)
 マツダの次世代エンジンが注目されています。ガソリンエンジンとディーゼルエンジンの長所を兼ね備え、それでいて低燃費で、かつ使用状況で燃費がそれほど変わらないという
夢のようなエンジンです。これまでも次世代エンジンとして期待されていた「HCCI」方式が乗り越えられなかった“壁”を、マツダは「プラグを使う」ことでブレークスルーし、
研究を重ねてそれを実用化の域まで昇華させました。モータージャーナリストの池田直渡氏は「ガソリンエンジンにディーゼルの燃焼システムを持ち込んだ」ことがポイントと指摘します。
この次世代エンジンは、どんなエンジンで何がスゴいのでしょうか。池田氏にに寄稿してもらいました。
【図】エンジンの130年ぶり技術革新なるか「いい火花」を支える点火プラグが不要に?
高回転で伸び・太いトルク・低燃費「良いとこ取り」
 自動車関係者の間で今最も話題になっているのは、マツダが8日に発表した新しいエンジン『SKYACTIV X』だ。マツダはその性能を次のようにアナウンスしている。
“究極のエンジン”誕生か マツダの「SKYACTIV X」はどうスゴい?
[図]初期レンスポンスの良さ(現開発段階のデータ、2017年8月現在)(マツダ資料より)
(1)ダウンサイジングターボよりレスポンスが良い

“究極のエンジン”誕生か マツダの「SKYACTIV X」はどうスゴい?
[図]高回転時の伸びの良さ(現開発段階のデータ、2017年8月現在)(マツダ資料より)
(2)ディーゼルより高回転の伸びが良い

“究極のエンジン”誕生か マツダの「SKYACTIV X」はどうスゴい?
[図]燃費消費率の大幅な改善(現開発段階のデータ、2017年8月現在)(マツダ資料より)
(3)SKYACTIV Gより全域で10%、ピーク値で30%トルクが太い
(4)SKYACTIV G比で燃費を20~30%改善(2008年型MZRガソリンエンジン比では35~45%改善)

“究極のエンジン”誕生か マツダの「SKYACTIV X」はどうスゴい?
[図]フラットな燃費特性(現開発段階のデータ、2017年8月現在)(マツダ資料より)
(5)燃費の“目玉”が大きく、各国の燃費テストでほぼ同じ燃費が達成でき、ユーザーの実際の使用でも結果が乖離しにくい

“究極のエンジン”誕生か マツダの「SKYACTIV X」はどうスゴい?
[表]次世代エンジンの特徴(マツダ資料より)
 5つの項目が相関的に何を表しているかと言えば、旧来のエンジンには長所と短所があったが、SKYACTIV Xはそれら全ての「良いとこ取り」だと言うことだ。
ガソリンエンジン並のレスポンスと高回転の伸びの良さを持ち、ディーゼル並のトルクと燃費を備え、しかも運転の仕方で燃費に差が現れにくい。暗に「現時点での究極のエンジン」だと言っているのである。
そんな美味い話が本当にあるのかどうかは、乗ってみるまでは分からないが、今この段階ではマツダが配布した資料とプレゼンのみが手がかりなので、そこからわかることを書いておこう。
マツダの“手品の種”はガソリンエンジンにディーゼルエンジンの燃焼システムを持ち込んだところにある。ここからはかなり工学的な話になるが、それをやらない
とこのエンジンの理屈がわからないので、少々難しいがご容赦願いたい。ガソリンとディーゼルエンジン、それぞれの課題
 普通のガソリンエンジンでは、混合気を圧縮して、そこに点火プラグで火を付ける。火はプラグの周りから伝播し、燃焼室の隅まで延焼して一回の燃焼を終える。
その火炎伝播は極めて高速で行われているので一般的には全部が同時に燃えているように感じるかもしれないが、メカニズムとしては紙の端に火を付けて燃え広がるのと同じである。この方法だと、混合気が燃えやすい空気と燃料の比率(14.7:1)でないと、上手く燃え広がらない。燃費向上のために燃料をケチると、紙の例えで言えば、途中で湿っている所があって端まで燃えない内に火が消えてしまうのだ。燃え切らないと排ガスがめちゃくちゃになる。
一方、ディーゼルエンジンはどうなっているかと言えば、これは初めに空気だけを吸い込んで圧縮する。気体は圧縮すると温度が上がる。筆者が過去に見た実験では試験管に綿くずを入れて、空気入れで圧縮すると、温度上昇で綿くずが自己発火して瞬時に燃えた。ちょっと暖まるとか、熱くなるとかそういうレベルではなく、気体の圧縮は燃料に自己着火させるのに十分なほどの温度に簡単に到達するのだ。高温の空気が充満した燃焼室に、
点火したいタイミングで燃料を直接噴射すると、燃料は噴射された側から燃え始める。燃料は高温の空気に触れた瞬間から燃え始めるので、火炎放射器のような燃え方になる。最新のディーゼルエンジンの
噴射ノズルが「多孔タイプ」になっているのは、燃焼を出来るだけ分散させたいからだ。何故そうなるかと言えば、燃焼室全体で見たときに噴射された燃料の周りでは燃料過多で酸素不足になり、
噴射流から離れた場所では逆に燃料が不足して酸素が余る。これが排ガスの発生源になるのだ。排気ガス中の有毒成分で、問題になる物質は主に4つ。一酸化炭素(CO)、炭化水素(HC)、窒素酸化物(NOx)、そして煤(すす=PM)だ。
酸素が十分にあればCOは二酸化炭素(CO2)になるし、HCは水(H2O)とCO2になる。大気中の窒素(N2)は本来安定しており、簡単に酸化しないのだが、酸素は本来パートナーになるべき炭素や水素がない
場所で大きな熱エネルギーを加えられるとNと化合してNOxになってしまう。
マツダの『SKYACTIV D』では、ディーゼルとしては異例の低圧縮比にすることで、燃焼温度を下げ、NOxの発生を抑制しているのでNOxが出ない。もちろん利害得失はあって、
圧縮比が低い分、トルクが出ない。パワフルなエンジンが大好きな欧州勢は、圧縮を下げないで何とかしようとしたから、NOxが消せず、それがディーゼルエンジンでの不正に繋がった。
大気汚染が問題になり、ディーゼルが都市部で禁止されるようになった理由は、欧州メーカーがまじめに排ガス対策をやらなかった自業自得である。
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