ヒストリカルロマンスアワー

Historical Romance Hour

Unmasked

2008年10月06日 | C
Nicola Cornick. 2008. Unmasked. HQN Historical Romance.

Scarlet PimpernelやZorro、Robin HoodやそしてWilliam Wallaceなどのアウトローにいつも魅了されてきたというCornickが今回は女性アウトロー、Glory Girlsを創り出しました。

Story:       
Dialogue:  
Hero:    
Heroine:  
Sensuality:

スコットランドの侯爵家の跡継ぎのNic falconerはなぜか少佐として英国に仕えるハンサムで誠実な紳士。
いとこであるRashleigh伯爵の殺人容疑者である女性版ロビン・フッド、Glory Girlsを見つけるため、Peacock Oakという北部の静かな町に向かいます。
そこで、魅力的なMariと再会。
Nickは、ロンドンのパブで伯爵の殺人が起こる直前に"Molly"として変装していたMariと出会っていたのです。
それ以来、彼女のことがどうしても忘れられなかったNickは、彼女を誘惑して秘密をさぐり出そうとします。

Glory Girlsとの関連だけでなく、それよりももっともっと深刻な秘密を抱えていたMari。命がかかっているのでNickの魅力や誘惑に必死に抵抗しようとするけど、彼のかっこよさだけでなく、誠実さやたよりがいのあるところに惹かれていきます。

H/Hのロマンスには物足りなさを感じたけど、Mariの友人達の恋愛模様もうまく絡んで進行し、最後のほうは「この先どうなるんだろう」と思わせる展開で、最初から最後まで楽しめました。


                     

あらすじではヒロインMarinaの「秘密」に関してはやっぱり一切触れてないので、ここからはネタばらし。でも、別に知っていても台無しにはならないので…。

彼女が誰にも言えないという秘密は、彼女の過去、生い立ち。
英国では2007年に奴隷制度廃止200年記念をお祝いしたばかりで、偶然にも、当時活躍したWilliam Wilberforceのことを描いた"Amazing Grace"という映画を私は最近ちょうど見終わったばかり。
その影響がなかったとしても、この本のセールスポイントであるアウトローのことよりも奴隷として残酷な扱いを受けたMarinaの人生や人となりのほうが読んでいて興味深く、読後もかなり印象深いです。


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