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A Woman of Virtue
By Liz Carlyle (1991, 2005) リズ・カーライル
Story:
Dialogue:
Hero:
Heroine:
Sensuality: 8
カーライルもよく読みます。今回の作品は中でも一番よくできています。
ヒーローは女たらしで有名なDelacourt子爵、David。
ヒロインはSand伯爵の娘Lady Ceciliaです。デイビットの知り合いのちょっとしたいたずらから、セシリアはスキャンダルに巻き込まれますが、寸でのところで窮地から脱します。
6年後、セシリアはある伯爵の未亡人となっており、慈善事業に熱心に取り組んでいました。
デイビッドは、セシリア似の愛人を次から次へと変えながら、人生にあまり意義を見出せないまま生活していました。
ひょんなことからデイビッドはセシリアの慈善事業に関わることになり二人はまた出会いますが、過去のスキャンダルから生じた互いの嫌悪感のため、最初はケンカばかりです。
ある日、二人が管理している元売春婦のための施設で働く女性が死体で発見され、二人は事件解決に取り組みます。
嫌悪感から相手を見直して尊敬する気持ち、そしてロマンスへと発展するパターンですが、よくできています。
デイビッドは、セシリアのためだけというのではなく、慈善事業に携わることでやりがいのあるものを見つけることができたし、事件解決に熱心に取り組むことで、実は芯の部分に存在した誠実さを証明していきます。
セシリアの結婚はあまり幸せなものではなく、未亡人になる以前から、さみしさをまぎらわすためにも慈善活動にせいを出していました。
デイビッドが活動に介入すると分かったときはやめようかとまで思いましたが、徐々にデイビッドに対する偏見は消えて、素直に自分の気持ちを認めるようになってきます。
お話の中の会話は、主人公二人に限らず、デイビッドと彼の近侍との会話やセシリアと彼女のメイドとの会話も楽しめます。
デイビッドとセシリアのラブシーンはアマゾン同様、官能度8です。デイビッドは6年間も「この人だ!」と思ったセシリアとは結ばれることがないとあきらめて彼女似の「間に合わせ」でがまんしてきていたので、一旦二人が結ばれてからのラブシーンはHotです。
最後、ミステリーのほうに集中してしまって主人公達の会話がなくなってしまいます。過去のいさかいからくる互いの嫌悪感がほぐれていった時の気持ちの描写が欲しかったです。ここにほんの少しですが物足りなさを感じたので、ハートは4つとミニハート1つです。
A Must Read。
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