Victoria Alexander. 2007. A Little Bit Wicked. Avon Historical Romance.
1854年、ロンドン。爵位アリ(か跡継ぎ)の花婿候補No1な紳士4人が賭けをします。結婚という罠を最後まで逃げ切った者が高級ブランデーと小銭を勝ち取る、ということに。
でもそれは象徴的な景品。本当は独身の自由をどれだけ長く楽しむことができるかということが一番重要な賭けの賞品なのです。
Story:
Dialogue:
Hero:
Heroine:
Sensuality:
まず最初の(ラッキーな)レース脱落者はGideon Pearsall、Warton子爵です。
Gideonは昔、ある女性が彼女の婚約者にやきもちを焼かせるためだけに利用され、かけおち結婚した直後その結婚を無効にするというスキャンダルを経験していました。
本人にとっては、そのスキャンダルよりも、恋したと思った相手にただ単に利用されていたことと、それに気づかなかった自分のバカさ加減のほうが心に影を作っていました。そのせいで、Gideonは絶対にもう二度と恋はしないと心に誓っていました。
そんなワケで、最近急速に距離が近くなったLady Judith Chesterとの密会もそれ以上のものにする気持ちもなければ、都合のいいことにLady Chesterも、お別れはその時がきたらきれいさっぱりとしましょうと約束を取り付けます。
ですが、さばさばしたLady Chesterは実はもっと奥が深い女性だと分かり、もっと彼女のことを知りたくなってきます。それに、大恋愛だったという夫との間に何かあったようで、それも気になります。
Lady Chesterは、Lord Chesterが亡くなって以来、恋人は数人経験しましたが、今回のGideonのように一緒にいて楽しい人は始めて。
でも、彼女の心の片隅で固く閉ざされた夫の記憶を呼び覚ます人も、彼が始めてで、動揺し始めます。
これといって目新しい筋書きではないですよね。
でも、H/H達の心理描写がよくできていて、マンネリのような印象は全く与えません。
最初のほうのJudithのイタズラや、全体の二人の会話(=VAのウィット)が、お話のちょっと暗い部分をカバーしています。
AlexanderとS.Laurensはお友達同士だそうですが、今回の新シリーズ、LaurensのBastion Clubシリーズとそっくり…
でも、ま、これはこれ、それはそれ。
この新シリーズの2作目は"What a Lady Wants"で、これもワンパターンの印象は全くなく十分楽しめます。
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