Stephanie Laurens (2006) To Distraction. Avon Historical Romance.
Bastion Clubシリーズ5作目。
これで結婚していないメンバーはあと2人となりました。
このメンバー達の謎のボス、Dalzielのお話もこれを読んでマスマス楽しみになりました。
Anthologyで短編として出したら怒るで。
Story:
Dialogue:
Hero:
Heroine:
Sensuality:
つい最近、新しくPainton子爵となったJocelyn Deverellはそろそろ結婚を真剣に考えなければいけなくなりました。あちこちのパーティーに顔を出したけど、自分のメガネにかなう女性はナカナカいません。そこで、ちょっとエキセントリックだけど自分のことをよく理解してくれている叔母のところへアドバイスを求めに。そして叔母の薦める女性とは、Miss.Phoebe Malleson。
Phoebeは結婚は絶対しないと誓った魅力的なスピンスター。それにちょっとした秘密の「事業」もやっているので、結婚どころではないというのが彼女の意見。
ハウスパーティーにPhoebeを探してやってきたDeverellは、一目で彼女が自分の妻に最適と判断し率直に彼女を探しに来た理由を話します。が、Phoebeのほうは上に挙げた諸々の理由で、きっぱりとあきらめるよう話します。
これで簡単に引き下がることもできるけど、説明しがたい彼女の魅力に惹かれ、Deverellは慎重に、長期戦で行く覚悟をします。
ここで、ローレンスファンならお見通しなのですが、Deverellは「結婚が嫌なら…」とほのめかし、二人の関係は深まっていきます。
Phoebeのちょっとした「事業」とは、雇用人のセクハラやそれ以上の行動の犠牲者になっているメイド達を助け、新しい職を探してあげるというものです。それに絡んで、白人売春婦売買業者とぶつかり合って、危険な目にあったりしますが、危機一髪でDeverellが助けに入ったシーンでは彼はかっこいいし、スリル満点。
それ以来、Deverellはいつの間にか彼女の「事業」の一団の一人となっていきます。決して、Phoebeに気に入ってもらおうと思ってやったことではないのですが、DeverellはPhoebeのそばにいるのを楽しむだけでなく、この「事業」にやりがいを見出していきます。
威張り散らすことなく、いつもPhoebeの意見を尊重しサポートするDeverellの存在が、彼女にとってもだんだんと自然になっていき、「事業」を始めるきっかけとなった男性とのトラウマ的な経験も癒されていきます。
今回も、お話はラブシーンを重ねつつ二人の心の絆も深まっていくという、ローレンスならではのパターンです。ホントに他のストーリーラインを思いつかないと、ローレンス、ダメになってしまいますよ!でも、今回のお話は、Georgette Heyerをものすごく意識していた頃の昔のローレンスの作品を彷彿とさせるものがあり、主人公二人の心理がよく描かれていました。
このシリーズの前4作やCynsterシリーズとはちょっと違った雰囲気になっています。
欠点を言えば、ローレンスの創るキャラクター達はほとんどみんな同じ。お話の中では十分個性的だけど、このBastion Clubシリーズのヒーロー達とヒロイン達を並べて比べてみたときに、誰がどのお話だったのか区別がつきません。
ハートマークは3つ半。十分楽しめましたが、ローレンスは過去にもっといいもの書いてます。
Bastion Clubシリーズ
[(シリーズの芽)Captain Jack's Woman]
1.The Lady Chosen
2.A Gentleman's Honour
3.A Lady of His Own
4.A Fine Passion
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