JAZZIN'

新たなジャズと出会うキッカケとなれば幸いです。

Shelly Manne / At The Black Hawk 5

2018-02-25 08:24:15 | drums



LPで発売されたVol.14の未収録を集めたアルバムで、つい最近どこかで知って即購入した。


上の写真を見ながら聴いていると違和感を感じる。ジョー・ゴードンのトランペットは左から、シェリーマンのドラムは右から聴こえるのだ。スピーカーを逆結線したかと思い確認したのだが間違い無し。きっと、マスタリングの際に
LRを逆にしたか、写真を裏焼きしたのだろう。まぁ、どうでもいいか。

際立った個性や先進性は無いが、いつ聴いても「いいなぁ」と思うライブアルバムです。

ジョー・ゴードン(tp)のソロが光る2曲目<This Is Alwaysを。






富樫雅彦・菊地雅章 / CONCERTO

2017-03-19 08:02:10 | drums

1991年録音のデュオアルバムで、久しぶりにCDラックの片隅から引っ張り出し、昨日深夜に1枚目を聴き、朝から2枚目を聴いている。

1991年というと僕は社会人になりたての若造で、昼飯を食う金も無いのによく4,800円で購入したものだ。学生時代に『ススト』で菊池さんに魅せられて以来、『デザートムーン』であの独特なピアノに夢中になった時期があり、熱心なファンでは無いけれど、いつかどこかで演奏を観ることが出来るかと思っていたがそれも叶わぬ夢となってしまった。

 デュオアルバムの所為もあるが、スピーカーから出てくる音がいつもより澄み渡り、そこに静かな空間が生まれ、ピアノとパーカッションの静謐で美しい響きが残る。余分なものを削ぎ落とした2人の音を聴くには、戸を閉め空気清浄器も暖房も切り、物音のしない深夜か早朝に聴かなければならないよう気にさせられるが、こんな気にさせられるアルバムには滅多に無い。

このアルバムをアキュフェーズのアンプ、B&Wのスピーカー、エソテリックのCDプレーヤーで聴いてみたいが、きっと無理だな。

Masahiko Togashi & Masabumi Kikuchi - "Two In Silence"


Phil Seamen/Phil on drums

2009-01-18 15:42:05 | drums

英国の大御所ドラマー、フィル・シーマン名義のアルバム。
tp,cor,tb×2,ts,cl,p,b,ds9奏団によるリラックスしたライブセッション盤で、録音は1971年。


午前中に床屋へ行き、軽くビールを飲みながら昼飯を食べ、もう今日済ます用事が無い、今日のような日曜日の昼下がりに最適なアルバム。

俺が俺がといった肩肘張ったソロもなく、ボンヤリと聴いていると心地好い暖かさだけが残ります。

雰囲気的にはジョニー・グリフィンの「スタジオ・ジャズ・パーティー」から黒っぽさを引いた感じで、良いソロに抜群のタイミングで入る「Yeah!!!」といった客席からの掛声がタマランです。
B2It’s a wonderful world>は、演奏自身もタイトル通りワンダフル ワールド。

眉間に皺を寄せ聴くアルバムも嫌いじゃないですけど、本盤のような「
Yeah!!!」なライブ盤が無いとJAZZを聴き続けるのは辛いのでは無いかと思う、今日この頃です。


Tony Kinsey/kinsey rhythm

2008-04-19 23:52:22 | drums


1955~1956年に録音されたトニーキンゼーの英DeccaEP盤3枚から8曲と追加4曲の12曲を収録。
メンバーはRonnie Ross (bs) もしくはJoe Harriott (as)のワンホーンカルテットで、他はBill Le Sage (p,vib), Eric Dawson (b), Tony Kinsey (ds)。

昨日、今日と大降りの雨で、もう少し楽しめたはずの桜も完全に散ってしまうのでしょう。そんな憂鬱な日には、湿っぽく無い本盤が良いかも知れません。

このアルバムは牧歌的なロニー・ロスのバリトンサックスも良いのですが、白眉は
ジョー・ハリオットのアルトサックスで、B面の3曲のみなのが残念。
B1<Fascinating rhythm>での切れ味鋭さ、B3<Harlem>,B4<
She's Funny That Way>での哀感を込めた音遣いが秀逸。

本盤は結構音も良く、「True High Fidelity」とジャケットに記載されているのも肯けます。

レーベルは「Made in England」と記載されているのですが、何故かジャケットは「Made in U.S.A.」記載されています。



本盤はCDでも発売されており、ジョー・ハリオットのみ聴きたい方は、↓のCDに収録されています。音は余り良くないですが。



Anthony Williams/spring

2007-09-24 07:45:13 | drums


無性に、本盤に収録されている「Love Song」が聴きたくなるときがある。
NHKの「新日曜美術館」を見たくなるとき、開高健のエッセイが読みたくなるとき、と同様で俗でない純粋なものに触れたくなるときがある。

この曲を聴いた方なら分ると思うが、純粋無垢な美しさを持つ曲で、一度聴くと忘れなくなる名曲。

サム・リバース(
ts)の吹く切ないメロディに続き、ハービー・ハンコック(p)の硬質で美しいピアノが秀逸。そして、この曲の作曲者でもある神童アンソニー(トニー)・ウイリアムス(ds)の繊細なシンバルとゲーリー・ピーコック(b)のベースが、リバースとハンコックの美しいソロを引き出す原動力となっているに違いない。

1965年録音であるので、トニー・ウイリアムスは録音当時20才である!!!

本盤にはウェイン・ショーター(ts)とリバースの2テナーで演奏する曲もあるが、ショーターのよさがイマイチ判らない私は今後も「Love Song」を飽きもせず聴き続けるのだろう。

尚、所有盤はMONO盤だがウェイン・ショーターのファンの方には2テナーが左右に分かれるSTEREO盤がお薦め。私は1テナーの「Love Song」が聴ければよいのでMONO盤で不満は無いのだが。

 


Georges Paczynski/Generations

2007-07-21 18:25:50 | drums

フランス人のドラマー、ジョルジュ・パッチンスキのピアノトリオ。

パッチンスキ・トリオの廃盤CDはヤフーオークションで数万円するらしく、それだけ支払っても聴きたくなる人がいるのであれば相当内容が良いのであろう思い、メンバーは異なるが新譜である本盤を購入した次第。

新譜CDは甘口ピアノトリオが多いが、本盤は珍しく辛口で硬質なピアノトリオであり、梅雨であるこの季節にピッタリである。
各人とも音の強弱に神経を使い、そして音のベクトルが揃っている所が好い。繊細かつ叙情的なピアノトリオであるが、それが明確に判るほど録音も良く、シンバルの響きが心地良い。
全曲トリオメンバーの自作曲であり、馴染みが無い分取っ付き辛くスタンダードを2,3曲入れてくれれば良いのに、と思うのだが。