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父親たちの星条旗

2006年11月02日 23時17分31秒 | 映画 た行
評価:★★★★

たった一枚の写真に、戦争に疲れていたアメリカ国民が熱狂し、再び戦意を高潮させた

熱狂する国民の裏で、英雄に祭り上げられた三人の若い兵士の苦悩を描いた、とても切なくなる映画だ。当時、戦争資金が底を付き、彼らをキャンペーンボーイとして利用し、国民に国債を買ってもらい資金集めのために全米各地に駆り出させるが、ブームが去ると国民は、彼らのことを見向きもしなくなりゴミのように切り捨てる。

彼ら兵士は、決して自分たちが英雄でないと言い続ける。政府を“戦争は知っているが、戦場を知らない”ということが現場の兵士たちの言葉として重く心に響いた。

この有名な写真も現場に居た兵士にとっては何も意味はなく、こんな茶番があったことや戦争資金が深刻な状況であったことなど、映画を観るまでまったく知りませんでした。

ドラマは静かに淡々と進行して行き、フラッシュバックで戦闘シーンが出てくる。クリント・イーストウッドがここまで硫黄島決戦を忠実に描いたことに、まずは感激した。戦闘シーンに於いては、スピルバーグ率いるドリームワークスの再現性に鳥肌が立った。過去に「プライベート・ライアン」という傑作をも遥かに凌ぐリアリティである。

戦艦から砲撃の際の大砲から出る独特の硝煙を見たときは、まるで本物かと見間違うほどの重量感があった。40,6ミリ砲の硝煙は可也でかい。NHKの太平洋戦争の映像辺りを観ても、このVFXとして戦艦と大砲の硝煙の比率は非常に正確に計算されたのが伺える。

近年ではCGの進歩から弾道が描かれるようになったことで一層本物らしく見せる。艦砲射撃、ロケット弾砲撃の弾道アーチがスクリーンに奥行き感を出しており、思わず見とれてしまうほど美しかった。そして被弾した兵士の死体描写も、今後ますますエスカレートしていくのかもしれません。



冒頭の海兵師団の第一波が上陸するが、静か過ぎる硫黄島が非常に不気味な感じだ。この地上設備の全く無い硫黄島に潜伏している日本軍守備隊の取った高等戦術に、まんまと騙されたアメリカ上陸部隊。ここで可也の犠牲者が出たという。



硫黄島は縦8,9キロ、横4キロメートルという小さな火山島である。最南端には高さ169メートルの擂鉢山がある。この擂鉢山を軸に島全体の自然洞窟を利用した地下陣地が出来上がっている。しかし本編ではその辺りのことがまったく出てきません。これは次回作の方で見ることが出来そうです。





ラスト近くで洞窟内で自決していた数名の日本軍兵士は、もしかして次回作への伏線になっているような気がして仕方がありません。

この映画を観る前に“硫黄島の戦い”を予習していたので、戦闘シーンがとても忠実に描かれていたことに感動しました。そして実写とミニチュア、または何処までCGだったのかが、まるで見分けられませんでした。唯一分かったのが、終盤のB-29爆撃機が10分の1のミニチュアであったであろうというくらいか・・・。

と、いうことでDVDが出たら即メイキングが見たいと思わせる映画でした。

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監督:クリント・イーストウッド
制作:スティーヴン・スピルバーグ/クリント・イーストウッド
脚本:ポール・ハギス
美術:ヘンリー・バムステッド
撮影:トム・スターン
音楽:クリント・イーストウッド

出演:ライアン・フィリップ/ジェシー・ブラッドフォード/アダム・ビーチ/ジェイミー・ベル/バリー・ペッパー/ポール・ウォーカー/ジョン・ベンジャミン・ヒッキー

『父親たちの星条旗』オフィシャル・サイト
http://wwws.warnerbros.co.jp/iwojima-movies/

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2 コメント

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伏線 (にら)
2006-11-04 00:42:25
イギーのあの場面も、伏線なのかもしれないですね。

ドクはあんな表情を浮かべてましたが、実は・・・だったりして(笑)。

てなわけで、TBありがとうございました。
イギー (ituka)
2006-11-04 11:05:47
実は立派に生きていた・・・。

もし、そうならあの状況で何処でどうやって?というタイムスリップ映画に発展しちゃったり(笑)

こちらこそ、コメント感謝です。

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