トモちゃんといっしょ ~認知症の母と暮らして~ 中年プーのぐうたら日記(再会)

実家に戻って3年目。母は中期の認知症。今年から仕事をやめて中年プーに突入。誰にも言えない胸の内を綴ります。

虹の後

2016-11-04 23:24:31 | 日記

昨日の朝、空を見ると虹が出ていました。

 

台所で、トモちゃんが教えてくれました。

降っていた弱い雨が、ちょうど上がりかけたところでした。

 

 

 

久しぶりに見る虹は、やはりいいものです。

 

 

このところ、トモちゃんとの関係もいいんじゃないかなあ、などと思いながら、

幸せに浸っていたところです。

 

 

他者を幸せにすることが、喜びにつながるということ。

これはとても大切なことです。

 

この感覚に間違いはなく、真実そうなんだけれど。

 

わたしのために何かやろうとすることがトモちゃんの喜びです。

けれど、その結果が、トンチンカンになってしまいます。

 

せっかく朝ごはんを作ってくれても、スーパー辛い味噌汁。

黒こげのお煮しめ、しょっぱいきんぴら、だったりするわけです。

 

しかも、わたしのためだけに、やってくれるのですから。

超疲れる。

 

でも、認知症の進行を緩やかにするために、それは

できる限りやってほしいと思っていいます。

 

その一方で、

トモちゃんにとって、私は「他者」ではあるけれど、距離感がまったくない存在で、

トモちゃん自身と「一体になっている」こと。

 

これが私を苦しめる。

だから時々むっとなる。顔もみたくないとき、返事をしないことがある。

するとトモちゃんが大爆発する。

 

うまく行かないときは、こういうサイクルなんですね。

 

しかも、ちょっと悪いことがあると、

それでぜーんぶの色を塗りつぶされてしまうから、

「ちっともいいことない。

けんかばっかり。

こんなとこ嫌だ。出てってやる」となってしまいます。

 

そうして、

「早く、殺せ、殺せ」っていい出します。

 

 

もう!

何十年、こんなこと繰り返してんだよ、って怒鳴り返したくなる。自分に。

 

「殺せ」と言われると、「死ね」と言われるよりつらくなります。

心の底から傷つきます。

 

ひどい言葉です。

戦争と同じです。

 

こんな言葉を子供の時から聞いていて、

ずいぶん傷ついていたんだなあって、思います。

 

トモちゃんも可愛そうだけれど、

わたしもほんとうにかわいそうだなあって、

この頃はいたわってあげることにしています。

 

だからね。

トモちゃんにも、「殺せ」なんて人を心から傷つけるようなことは言わないでほしいと、

お願いしたんです。

 

昨日。生まれて初めて。

 

そしたら、ねえ。

「そうだな」って。

 

 

被害者意識でいっぱいだと、

お互いに、

相手のことは全く見えなくなってしまいます。

 

 

話題変わって、ここからは、スケート!!

 

羽入君、スケートカナダでのエキシビション。

再掲させてくださいね。

 

マヤ・プリセツカヤの「瀕死の白鳥」と比較しながらゆっくり観賞すると、

ますます、羽入君のスケートと芸術がこれ以上ないほど一体となっていることがわかります。

(わからない・あるいは、そうかなあと思う方もいらっしゃるでしょうけど)

 

随所に、プリセツカヤの踊りへのオマージュと受け止められる振り付けがあり、

それを見事に演じています。

 

羽入君 スケートカナダエキシビション  星降る夜

https://www.youtube.com/watch?v=uXMjASBKbbk

 

 マヤ・プリセツカヤ 瀕死の白鳥

 https://www.youtube.com/watch?v=mpQZT_Ge9pg

 

 

本日もありがとうございました。

 


1 コメント

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ビビアンさん、毎日、葛藤が続いているようだが・・・頑張ってよね・・・ (武人)
2016-11-07 12:08:15
ビビアンさん、こんにちわ
いつも、ご無沙汰ばかりですが、貴女もお母様も、日々、母娘喧嘩しながら、葛藤の中でも、仲よくお過ごしのようだね・・・
なんだかんだと言っても、血の繋がった親子だものね・・・
お母さんも自分なりに一生懸命に、お料理を作って食べさせてあげようと思われているのかい・・・
いずれにしても、母親を最後に看取って上げるのは貴女しかいない環境だし・・・自分に負けずに、今の自分の運命を切り開いて、前向きに頑張ってよね・・・
最近は、なかなか、虹を見る機会はあまりないよね・・・これだけはっきりしている虹は久しぶりだよ・・・
貴女は虹に何を祈ったの

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