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10月25日(土)

2014年10月31日 09時08分48秒 | 2014年

  6時起床。6時半過ぎに家を出る。今日は、会社の先輩後輩と東京競馬場へ行く。

  京浜東北線を新杉田駅で降り、杉田商店街を通って京急の杉田駅へ。朝の商店街は、とても静かだ。最近は日中も静かな商店街が多いが、この商店街は日中はちゃんと賑やかである。

  井土ヶ谷駅で先輩の車に乗り込み、東京競馬場へ向かう。毎回渋滞して到着が遅くなるので、今回は集合時間を通常(9時)より1時間早くしたら、なぜか道がめちゃくちゃ空いていて、9時前には着いてしまった。第1レースの発走は10時なので、かなり余裕だ。おかげで、ゴール板前の良席を確保することが出来た。間もなく、現地集合の後輩とも合流。3人で新聞を眺めながら、ワイワイと予想を繰り広げる。

  時間が早いので、誘導馬と触れ合うことが出来た。誘導馬になれるくらいだから気性は穏やかなわけだが、それにしてもとにかくおとなしい。人から写真を撮られたり、色々なところを撫でられても、ほとんどリアクションがない。ちょっと怖いくらいだ。馬だからかわいいが、人間がこんなキャラクターだったら、あんまり友達が出来ないんじゃないだろうか。

  競馬場に来ると毎回同じような写真を載せているような気がするので、今日はテーマを騎手に絞ってみた。彼らを間近で見ることが出来るのは、パドックである。ここなら、あの武豊に声を掛けることも出来る。いや、厳密にいえば、馬が驚いてしまうので、ここで大きな声を出すのはマナー違反か。

  ここからは、有名どころの騎手のみなさんを紹介。まずは、柴田善臣騎手。いぶし銀のベテランジョッキー。今年でいえば、安田記念(ジャスタウェイ)や、アイビスサマーダッシュ(セイコーライコウ)などで重賞を勝っている。愛称は「善臣先生」。

  続いて、蛯名正義騎手。文句なしに日本を代表するジョッキーの一人。今年の春の天皇賞馬フェノーメノや、皐月賞馬イスラボニータの主戦騎手。秋の天皇賞にはどちらの馬も出走予定だが、どちらに乗るのだろうか。贅沢な悩みだろう。

  続いて、横山典弘騎手。これまた日本を代表する騎手のひとり。今年のダービージョッキーであり、凱旋門賞ではゴールドシップに騎乗した。「天才」という言葉が似合う騎手で、神がかった騎乗をする一方、ダメな時は早々に諦める(馬へのダメージを考慮すれば、無理をしないという選択肢は間違いではない)。そのため、彼の騎乗する馬の馬券を買う時はドキドキする。ちなみに、私が彼の馬を買うと大抵早々に諦められてしまう。でも、嫌いにはなれない。愛称は「横典」、「典さん」など。

  次は、戸崎圭太騎手。現時点で、今年のリーディング(勝ち数)1位。個人的にも好きな騎手で、人気馬を飛ばす(大きく負けさせる)こともあるが、比較的安心して馬券を買える。また、昨年の阪神ジュベナイルフィリーズ(1着)と今年の桜花賞(2着)で私の大好きなレッドリヴェールに乗り、好騎乗を見せてくれた。また乗ってくれないだろうか。

  そして次に、今の私の一押し、大野拓弥騎手。私より1つ年下の28歳で、先日デビュー10年目で初めてGⅠを制覇した。それが、今月5日のスプリンターズステークス。13番人気の大穴、スノードラゴンで大外から全馬を差し切った。私はこのスノードラゴンの大ファンで、勝った瞬間は本当に背筋がゾクゾクしたし、彼らのおかげで東南アジアくらいなら余裕で旅行に行けるくらい儲けさせてもらった。これからも、勢いに乗って頑張って欲しい。

  そして最後はやはりこの人、武豊騎手。競馬を知らない人でも知っている唯一のジョッキーだろう。パドックでも、彼が出て来るとみんながカメラを構える。美しい騎乗フォーム、スムーズな追い出しからの計算され尽くした差し切り勝ち。最近こそ他にも数多くの騎手が台頭してきたが、一時は「武の乗る馬を買っていれば当たる」と言われたくらいの無双状態だった。最近は良い馬に乗る機会が減少しているが、もちろん今でも超一流のジョッキーである。

  レースは、1レースから12レースまで、全てを観戦した。新馬(デビュー)戦を走る2歳の若駒、未勝利戦で初勝利を目指す馬、よりレベルの高い条件に挑む馬、重賞にチャレンジする馬…レベルは様々だが、そもそもこの場所で走っているという時点で、彼/彼女たちが選ばれた競走馬であるということを忘れてはならない。そして、人馬ともにここまで来るのにどれだけの苦労があったのか、ということも。この場所は、文字通り大きな晴れ舞台なのだ。

  だから、こんなことを言うと「競馬場まで行ってるのに何を言ってるんだか」と思われるかもしれないが、最近私は馬券は当たらなくても構わないと思っている。とにかく、全ての馬が怪我なく無事に走り終えてくれれば、それで構わない。全馬が無事にゴールすることが出来て、元気に厩舎や牧場に戻っていければ、勝ち負けは大した問題ではないと思う。ではなぜ馬券を買うのかというと、当然ながらギャンブルとして楽しみたいというのもあるが、一方で「馬券購入=応援の意思表示」という意味合いが強い。例えば、上に載せたスノードラゴンの馬券は、結果的に大当たりだったが、そもそも当てる気はなく、大好きな馬が大きなレースに出た記念として買っただけだった(こういう馬券はパウチして本のしおりとして使う)。イメージとしては、AKB総選挙で、好きな子に1票を投じるためにCDを買う、という感じである。

  だいぶ長くなったので、久しぶりの更新ということもあるし、ここで少し休憩。

  さて、「別に勝たなくていい」と言ったばかりだが、やっぱり勝つと嬉しいものである。今日は、第9レース「アイビーステークス(2歳OP)」で、先日北海道の牧場に行った際に会った馬(ハイアーゲーム)の子ども、コスモナインボールを買ったら、見事に逃げ切りで勝ってくれた。しかも、「牧場で会った馬の子どもだから」という理由で、このレースでは掛け金を上げていた(と言っても合計で2,000円弱だが)ので、一気に今日一日の掛け金総額の倍以上の金額を稼ぐことが出来た。普通に新聞から予想したのではなく、こういう理由で応援して勝つと、余計に嬉しいものである。コスモナインボール君(と柴田大知騎手)、今日はありがとうございました。きっと、お父さんも喜んでるよ。来年のクラシックでは、君を応援します。だから、元気でね。

  今日のメインレースは、富士ステークス(芝1600メートル、GⅢ)。来月行われるマイルチャンピオンシップ(京都芝1600メートル、GⅠ)の前哨戦的な位置づけのレースで、有力馬が数多く出走していたのだが、なんと並み居る古馬(4歳以上)たちを退けて、先ほど紹介した戸崎圭太騎手騎乗の3歳馬、ステファノスが勝った。しかも、外から豪快に他馬をまとめて差し切る横綱競馬。これは、強い。これで、本番でも有力候補の1頭に数えられるだろう。

  全てのレースを終え、ファミレスでステーキを食べてから、帰宅。やっぱり、競馬は楽しい。次は、いつ来れるだろうか。