くじら図書館 いつかの読書日記

本の中 ふしぎな世界待っている

「シャーロック・ホームズの十字架」似鳥鶏

2017-01-09 20:23:59 | ミステリ・サスペンス・ホラー
 旅行中に読むために取っておいた似鳥さんの文庫「シャーロック・ホームズの十字架」(講談社タイガ文庫)。新幹線と電車で読みました。
 なんと! 冒頭から湖に十字架に縛られた死体! この湖は酸性湖で、どう考えてもそんな場所に設置するのは不可能なはず。さて、名探偵の遺伝子をもつ彼らはどう推理するのか? そして「機関」は?
 このパズル的展開、興味がわくでしょう?
 さらに、この場所は、宮城県と山形県の県境にある山の中にある、というのです。
 とすると、モデルになったのは栗駒・鳴子・蔵王あたり? なんて思いながら、ふと酸性湖ってどんなものかと検索したところ。
 なんと、鳴子に、あるんですね、酸性湖。「潟沼」というそうです、
 ……知らなかった。
 とすると、この沼に行くのに地獄谷を通るとき、ガスマスクをつける場面があるのですが……。
 これも、反実仮想? 身近にそんな場所が? 魚も住めない美しい湖なのだそうで、実際に見に行ってみたいですね。
 
 この場所に集まったのは、学生や主婦など4人とテレビスタッフ。シチュエーションパズルの番組を作るため、講談社の主催したアンケートで上位成績だった人を集めたのです。
 夜になっても出題者は現れず、スタッフの1人は姿が見えない。そして、隣のロッジから出火。意図的としか思えない火の広がりに愕然とする彼らに届いたメールには、いなくなったスタッフの殺害を示した写真が添付され……。

 直人も七海も御子柴もいつまでも登場しないので、このカメラマン女性は幸村さんの変装? などと邪推しました(笑)。
 いやいや、大丈夫。宮城県警と連携して登場します。
 今回は「組織」の連れ去りがかなり大胆で、架空取材で候補者を集め、スタッフに内通者を入れてトリックを発動、犯人解明を促してホームズ遺伝子を覚醒させるという展開が続きます。
 それにしても、似鳥さん、スケートファンなんですか? 湖の事件の語り手町田くんに「四回転できるか」と訊いていて、つい吹き出しちゃいました。わたしも町田と聞いてそのイメージで読んでいたので。
 スケート関係はいつものところ(左ページの隅)に注釈がついているのですが、若手俳人は一切紹介なしですが。
 今回の候補者たちの名前かと一瞬誤解する人がいるような気がします。

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