図書館の新着図書コーナーで見つけました。瀬那和章「花魁さんと書道ガール」(創元推理文庫)全二冊です。
「私」こと花沢多摩子は、白城大学教育学部の一年生。この大学を選んだのは、書道科があるから。人付き合いが苦手で、書にしか興味のない多摩子は、大学祭で焼きそば作りを担当すると、誰にも気づいてもらえないまま二日間ヘラを握って作り続けてしまうような女の子。しかも、せっかく部長が差し入れてくれたクレープを意図せずして断ってしまう要領の悪さ。
憧れの遊宇くんと話すときには、緊張して体育会みたいな喋りになってしまいます。
そんな彼女の親友は、やたらと顔の広い「林檎」と不機嫌な優等生風の「学」(愛称はガク)の双子。
一緒に暮らすおばあちゃんが入院することになり、荷物をまとめているときに、しまい込まれた簪を発見します。
ところが、その簪には花魁の幽霊が関わっており、なんと多摩子に取り憑くというのです!
この花魁が「春風さん」。粋で気っ風がよく、恋に生きる女といえましょう。女子会で相談に乗ったことをきっかけに、恋愛カウンセラーとして学内で引っ張りだこになっていきます。
わたしは、部長の恋を描く「アトリエはもういらない」が好きですね。
部室棟の裏の森にあるガレージを整理して、美術部の凪子と共同でアトリエにしています。
凪子は一緒に過ごすうちに彼のことを想うようになったのですが……。
また、遊宇への気持ちは「恋」ではなく「憧れ」だったことを自覚。
ガクとの関わりも変化してきて。
「憧れ」を「恋」と間違えてしまうことや、実らない「恋」を引きずらないためには恥をかいて忘れる方がいいという春風さんの考え方が斬新でした。
書道への多摩子の情熱も。
二冊一気に借りてきて正解だったと思います。
「私」こと花沢多摩子は、白城大学教育学部の一年生。この大学を選んだのは、書道科があるから。人付き合いが苦手で、書にしか興味のない多摩子は、大学祭で焼きそば作りを担当すると、誰にも気づいてもらえないまま二日間ヘラを握って作り続けてしまうような女の子。しかも、せっかく部長が差し入れてくれたクレープを意図せずして断ってしまう要領の悪さ。
憧れの遊宇くんと話すときには、緊張して体育会みたいな喋りになってしまいます。
そんな彼女の親友は、やたらと顔の広い「林檎」と不機嫌な優等生風の「学」(愛称はガク)の双子。
一緒に暮らすおばあちゃんが入院することになり、荷物をまとめているときに、しまい込まれた簪を発見します。
ところが、その簪には花魁の幽霊が関わっており、なんと多摩子に取り憑くというのです!
この花魁が「春風さん」。粋で気っ風がよく、恋に生きる女といえましょう。女子会で相談に乗ったことをきっかけに、恋愛カウンセラーとして学内で引っ張りだこになっていきます。
わたしは、部長の恋を描く「アトリエはもういらない」が好きですね。
部室棟の裏の森にあるガレージを整理して、美術部の凪子と共同でアトリエにしています。
凪子は一緒に過ごすうちに彼のことを想うようになったのですが……。
また、遊宇への気持ちは「恋」ではなく「憧れ」だったことを自覚。
ガクとの関わりも変化してきて。
「憧れ」を「恋」と間違えてしまうことや、実らない「恋」を引きずらないためには恥をかいて忘れる方がいいという春風さんの考え方が斬新でした。
書道への多摩子の情熱も。
二冊一気に借りてきて正解だったと思います。