くじら図書館 いつかの読書日記

本の中 ふしぎな世界待っている

「ビオレタ」寺地はるな

2016-09-18 05:30:02 | 文芸・エンターテイメント
 三回借りて、やっと読み切りました。
 寺地はるな「ビオレタ」(ポプラ社)。こういう雑貨屋さんを知っていたら、時間があるときふっと寄りたいですねぇ。
 物語が動くタイプの話ではないように思います。(「ミナトホテル」の方が動きはあります)
 人物関係が吹っ飛んでる、と言いますか。
 主人公の妙は婚約を解消されて大泣きしているところを、雑貨屋の主人である菫さんに拾われて店を手伝うことになります。
 店の名前は「ビオレタ」。スミレのことだそうです。もともとは彼女のお父さんが始めた店(雑貨屋ではないですが。鮮魚店、だっけ?)で、手作りのブックカバーとかブローチとかいろいろ可愛いものを売っている。
 でも、お客さんは少ない。
 店で使うボタンを扱っている千歳さんという男性と付き合い始める妙ですが、実は彼と菫さんが元夫婦で、大学生の息子がいることを知って嫉妬心を感じます。
 こう書くとなんだか違和感が……。
 菫さんは毎日朝礼で「いつも心に棺桶を」と唱和したり、店の看板商品はミニチュアの棺桶で、形のあるものやないものをそれに詰めて庭に埋めたりするんです。
 ある男性は遊園地の観覧車で思い出を詰めるのですが、菫さんと妙も一緒に現地に行くことになる。採算度外視でついていこうとする姿に驚きますが、その人に交通費やチケット代を払ってもらって安心している妙がおもしろかった。
 しかし、この方、奥さんに観覧車でプロポーズしたのに別の女の子と付き合い、別れを切り出したら観覧車に一緒に乗りたいとせがまれる。奥さんにこのことがバレて口をきいてもらえなくなり、謝ることもできないまま交通事故で……というやりきれないエピソードでつらかった。
 自分なら何を入れるのか。
 今のところ思いつかないので、わたしは結構幸せなのだと思います。
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