くじら図書館 いつかの読書日記

本の中 ふしぎな世界待っている

「結婚はつらいよ」今村三菜

2017-09-25 05:51:24 | エッセイ・ルポルタージュ
 平野レミさんの妹さんの娘さんだそうです。
 発売当時書店で見かけたのですが、なにしろタイトルが「結婚はつらいよ」(幻冬舎)だったので、自宅に置くのをためらいました。
 さらっと立ち読みした感じだと、前の旦那さんとは離婚、今は別の人と結婚しているよう。
 いつか機会があったら、と思っていたので、図書館で借りてきました。
 エッセイとしておもしろいと思います。語り口も。
 お爺さんは仏文学者平野威馬雄。レミさんや和田さんのエッセイもこれまで読んできているので、なんとなくイメージがわきます。
 その奥様(筆者の祖母)の晩年は、静岡の今村家で過ごされたのだとか。若い頃の話や、UFOに惹かれた平野威馬雄が「空飛ぶ円盤の会」を結成し、息子のお嫁さんがそこの会員と浮気しているのを察知した話は、インパクトがありました。
 ちなみにこの会員男性「今もご活躍の『日本の超上現象の権威、某氏』」と紹介されております。
 さらに、奥さんを奪われた伯父の話(この奥さんとは再婚で、その後再々婚)があり、そこで今村さんが旦那さんと喧嘩して家を飛び出したエピソードが語られます。
 旦那さんは北陸出身。親族のお葬式には「よく幽霊がつけている、白い三角のアレ」をつける土地柄で、今も土葬の文化が残り、お雑煮は味噌味で丸餅が入っていて砂糖もたっぷり。
 さらにこの旦那さんのエピソード、なんだかやたらと下に関わるものが多かったのです。痔の写真を撮るとか……。
 「老後の下の世話は任せておけ」という話もあったので、まあそういう関係なのだなと思っていたら……。
 なんと、最終は「夫の浮気」! 伯父さんの家に行った、あのときの喧嘩は、旦那さんが水商売の女性にいれあげて朝帰りをしたからの出来事だったのでした!

 まさに、青天の霹靂……。
 ほのぼの家族エピソードエッセイが一転です。まさに「結婚はつらいよ」。びっくりしました。