itchy1976の日記

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荻原浩『僕たちの戦争』

2010年07月18日 23時31分32秒 | 書評(その他著者)
僕たちの戦争 (双葉文庫)
荻原 浩
双葉社

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今回は、荻原浩『僕たちの戦争』を紹介します。所謂、第二次世界大戦期と現代(2001年)タイムスリップ小説です。フリーターである尾島健太と海軍航空隊の石庭吾一が時空を超えて入れ替わってしまった。二人は、今までいた世界と違って戸惑うが、やがて今いる世界に順応しようとする。ちなみに、現代は算用数字、第二次世界大戦期は漢数字で章の数字が振られている。

ありがちな題材だと思うが、すごく面白い作品だと思ったね。ユーモアを加えながらも、第二次世界大戦期の描写は考えさせるところがあるからね。荻原浩ファンなら薦められるかもしれない。荻原浩のすべてが詰まっているといっても過言じゃない。『オロロ畑でつかまえて』みたいなユーモア系が好きな方でも『明日の記憶』みたいな感動系が好きな方でも『あの日にドライブ』みたいなサラリーマンの悲哀系(本書はサラリーマンは出てきませんが)が好きな方でも楽しめると思う。

最後の最後でその後どうなったのか…。どっちの健太(現代の健太、それとも現代に飛ばされた吾一)が戻ってきたのだろうか?ここから先は読者にゆだねられるわけですね。ミナミの健気さがかわいいよね。

(pp468-469)健太の言葉「五十何年前の戦争中にいた人間たちは、しゃべり方や動作は爺むさく婆くさいけれど、俺たちとそんなに変わらない。いいやつもいれば、悪いやつもいる。俺たちと同じように笑って、怒って、泣いて、悩んで、怯えて、信じて、誰かを好きになって、自分を認めてほしがって。」今と昔の人間的な本質は変わらない。戦時中から現代に至るまでで、何が変わったんだろうか。

今井雅之『The Winds of God』に似ているという話もあるみたいですが、読み比べをしてみたいと思う。
THE WINDS OF GOD―零のかなたへ (角川文庫)
今井 雅之
角川書店

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※ほかの荻原浩作品の書評はこちら

僕たちの戦争 完全版 [DVD]

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4 コメント

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Unknown (ia.)
2010-07-27 23:52:09
こんばんは。
これ、ラストがぼかしてあるのが心憎いですよね。
私もとても感動して印象深いです。
『The Winds of God』検索したら、漫才コンビが過去へ飛ばされてしまうという話のようですね。
ブロードウエイで公演されたという作品でしょうか?
私も読みたくなってきました。
Re:Unknown (itchy1976(当サイト管理人))
2010-07-28 07:10:15
ia.様コメントありがとうございます。

>これ、ラストがぼかしてあるのが心憎いですよね。
余韻を残すという効果がありますね。印象深い終わり方でした。

>ブロードウエイで公演されたという作品でしょうか?
その通りです。舞台ですね。

これからもよろしくお願いします。
TB (ねこやま)
2011-06-17 22:05:04
itchyさん、こんにちは。
これを読んだのは随分前なのですが、ドラマの方が印象に残っています。こちらのブログで
>今井雅之『The Winds of God』に似ている
というのを拝見して、興味がわきました!
いづれ読み比べてみようと思います^^

>今と昔の人間的な本質は変わらない。戦時中から現代に至るまでで、何が変わったんだろうか。
これについては、憲法9条かなぁと思いました。
あまりにも当たり前なことですね。
でも、そこが一番現代の日本という感じがします。
Re:TB (itchy1976(当サイト管理人))
2011-06-21 00:41:17
ねこやま様コメントありがとうございます。

私はドラマを見たことがないのでわからないですね。この本は結構印象に残っています。戦時中について考えるきっかけにもなるし、その頃に比べて今がすごく恵まれているということが再確認しますよね。

これからもよろしくお願いします。

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