国境の南/south of the border

ysaÿe design officeの いえ 音楽 旅

ビーフ・シチュー 圧力編

2006-02-23 17:03:58 | レシピ

ブログネタがないときの、(困ったときの)料理編です。
適当に、読み飛ばしてください。って、困ったもんだ。



今回は、圧力鍋を使ってビーフ・シチューを作ります。
理想は「箸で裂ける牛肉」
圧力鍋を使えば、ニンジンも牛肉も柔らかくなって食べやすい。
手軽にできる欧風料理に挑戦です。
A
水・・・・・・・・・・1リットル
シチュー用牛肉・・・・500グラム
塩コショウ・・・・・・適量
ニンニク・・・・・・・1片
ローリエ・・・・・・・2枚
ブーケガルニ・・・・・市販のティーパック状のもの1
玉ねぎ・・・・・・・・1/2個
固形ブイヨン・・・・・1個
B
玉ねぎ・・・・・・・・1/2個
ニンジン・・・・・・・1本
ジャガイモ・・・・・・2個
C
市販のビーフシチューのルー・・・1/2箱



まず、圧力鍋にAの水を入れて火にかけます。
沸騰までの間に、フライパンで牛肉に「しっかしりと」焼き色をつけます。
ここで十分すぎるくらいに炒めておかないと、後で煮崩れしてしまいます。
玉ねぎは、大きめにザクッザクッと
ニンジンは「シャトー切」に
ジャガイモは大きめに切って、面取りをして
フライパンで炒めておきます。

圧力鍋のお湯が沸いたら、「A」の分量を投入します。
かなり熱くなっているので、火傷に気をつけて。
強火にしてアクをとりましょう。


蓋をして強火にします。
おもりが回転し始めたら、中火にして、加圧時間のスタート・・・15分です。
時間がきたら火を消して、蒸らし時間のスタート・・・10分です。

次に、Bの炒めたニンジンと残りの玉ねぎを、投入します。
しかしジャガイモは、後回しです。溶けるのが嫌なので。
先の要領で、加圧時間は5分、蒸らしは5分します。

次に、Bの残りのジャガイモを投入します。
先の要領で、加圧時間は2分、蒸らしは2分します。


蒸気を抜いて、他の鍋に移し市販のビーフシチューのルーを溶かせば、出来上がり。
煮詰めると味が濃くなって辛くなるので、そのときはお湯を足しましょう。



この日は、天然酵母で作った全粒粉の「自家製パン(こっちのほうが大変だった)」と一緒に食べました。
パンは食事用の、どっしりとして、固いヤツが好みです。
鍋料理は圧力鍋で時間短縮できるのですが、パン作りは時間がかかる。
気長に気長に、つくりましょう。


音楽で観る「ナビィの恋」

2006-02-17 12:34:59 | 沖縄関連


多分、ご存知の方は多いと思いますので、あらすじは割愛します。
これは「ナビィの恋」という、恵達おじぃの映画。

ほんとうの主役は、登川誠仁扮する恵達おじぃだと思っている。
ナビィとサンラーの世紀をかけた恋を、何十年もかけて、見届けた恵達おじぃ。
この映画の、全体を通してながれているのは、恵達おじぃのやさしさである。



映画「ナビィの恋」のオモテ上のテーマは「十九の春」であり、もちろんこれはナビィとサンラーのテーマ曲。
しかしマイケル・ナイマン(あのピアノ・レッスンの!)がつくった、美しすぎるテーマ曲や、通奏低音のようにながれる「トゥバラーマ」は、明かに、恵達おじぃの音楽です。
なによりも、恵達おじぃが最初に現れるシーンで唄う「下千鳥」は、サントラで聴くと「凄い」のひとこと。マイケル・ナイマンが一流の音楽家と称するのも、うなずけます。

もうひとつのテーマ曲「国頭ジントーヨー」は大好きな沖縄民謡のひとつ。
奈々子が粟国島に着いた時に港でながれていた、明るい曲。
恵達おじぃが三線を福ノ介に教えているのもこの曲。「モンデヨー」の替え歌には笑ったが、サンラーを送り出す際に「あんたが、頼り」と唄うシーンには涙が出そうになった。(「サンラーを讃える歌」)


世界屈指の美しさを誇る「トゥバラーマ」
マイケル・ナイマンの「RAFUTI」
登川誠仁の「下千鳥」
嘉手苅林晶と大城美佐子の「十九の春」や山里勇吉の「月ぬ美しゃ」など、音楽がBGMになってない、すばらしい「音楽映画」。

音楽が現実の生活と切り離されていないところ、すなわち沖縄だからこそ、このような映画の存在が可能になるのでしょう。
ますます、沖縄っていいとこだと思いました。

ナビィの恋 / サントラ
価格: ¥2,421 (税込)
CD (1999/11/20)
ディスク枚数: 1
BMGファンハウス - ASIN: B00005A1DQ


南からやってきた、たからもの~泡盛「泡波」

2006-02-09 10:44:05 | 沖縄関連


先日、というか去年のハナシですが、波照間島に行った知人からこんな素敵なお土産をもらいました。
知る人ぞ知る、波照間酒造所の「泡波」です。
さっき楽天で見てみたら、5合瓶で1万円くらい、一升瓶で2万円くらいでした。ひぇー!
写真はミニボトルですが、それでも2千円の値がついていました。
しかも、ほとんどが「在庫なし」の表示。
島内で消費する分しか作っていないので、希少価値ということでしょう。


波照間島に行けばほとんどの民宿で「普通に」飲めます。運がよければ、売店で買うこともできますが、できれば島で飲みたい。
「泡波」がなぜ島内消費かというと、瓶を島外から運ばなければならないからです。波照間島の中だけで消費していれば、瓶は簡単にリサイクルできる。
しかし、いったん島の外に出て行けば、瓶はどこかからか調達しなければならない。
石垣~波照間間の運搬費は、けっして安いものではありません。だから「泡波」は島外へ出ると、とたんに高くなる。
それが離島ということなのでしょう。


ほとんどの離島は、大消費地や大型ショッピングモールがあるような観光地ではありません。
だから島外へ出て行くモノが高ければ、島内に入ってくるモノも高いのです。
ある民宿の方は、宿泊客に食器の片づけをさせないと、いってました。間違って割れたら、本島まで買いに行かなければならないからです。


「そんなに好きなら住んでみれ!」と一喝した、周ちゃん(後冨底周二さん)を思い出します。
離島の厳しい面は、泡盛の価格にも表れるのですね。


さて、そういうこともしっかりと肝に銘じて、今夜は「泡波」で一杯やりましょう。
泡盛に、前回紹介した大分のリュウキュウがあれば、かなり、いけますよ~。


僕と沖縄との関係 りゅうきゅう丼から久高島へ

2006-02-05 17:29:34 | 沖縄関連


僕の住んでいる大分には「リュウキュウ」という食べ物があります。
刺身の残り物をゴマと醤油ダレで漬け込んだ、簡単な刺身の保存食です。
これが滅法ウマイ。あつあつのご飯の上にのせて、お茶をかけると「リュウキュウ茶漬け」もう信じられないくらいおいしい。
大分では、居酒屋なんかには当たり前のようにあるメニューです。これがあれば、何杯でもおかわりできます。

このとき、なぜ「リュウキュウ」なのだろうと、沖縄好きな僕は、当然のように考えました。

調べてみると・・・。
一説には「ゴマ」を使った料理に「利休」と名前をつけた。
「リキュウ」が「リュウキュウ」に転化したというものでした。・・・なるほど。

しかし、いかに昔の話だとしても「リュウキュウ」という呼び名は、すでに固有名詞として古くからあるのでいかがなものか。
そこで僕の考えた仮説は、「リュウキュウ」とは沖縄の人から教えてもらった、刺身の保存食の食べ方なのではないだろうか、というものでした。
何日も遠洋を航海する船乗りたちの知恵だったのでは・・・。
いつの時代か判りませんが、昔「琉球」の海人(ウミンチュ)は九州の東海岸まで到達していたのでは、と考えたのです。

糸満や久高の海人は鰹や飛び魚、グルクンなどを追って奄美、九州からフィリピン、マレーシアまで大航海をしていたのである(オキナワ・カルチャー・アーカイブより)

糸満の海人は有名ですが、久高の海人も遠洋で活躍していたとは知りませんでした。
また久高の海人は琉球王朝時代に、中国やアジアへ行く進貢船で活躍するほどの技術だったそうです。


柳田国男と海の道―『海南小記』の原景
松本 三喜夫 (著)
価格: ¥7,350 (税込)
単行本: 308 p ; サイズ(cm): 21 x 15
出版社: 吉川弘文館 ; ISBN: 464207550X ; (2003/06)


さて、久高島と九州にはまだまだ関連がありそうです。
ここで柳田国男先生に登場してもらいましょう。
柳田国男の「海南小記」には「蒲葵(くば)」の記述があります。
九州の東海岸、大分県の県南には小場大島ある。小場(こば)は蒲葵(くば)ではないだろうか。
築島には蒲葵の林があり、宮崎・鹿児島には蒲葵島など蒲葵に関係した土地が多い。


蒲葵(くば)とはヤシの仲間で亜熱帯系の植物。「ビロウ」の木のことです。
古来から沖縄はもちろん、九州各地方ではこの蒲葵を神聖視していた。
久高島の古名は、クバシマだそうです。神聖なる木クバの生い茂る「クバの島」の意でしょう。

久高~琉球とは、琉球開闢の神アマミキヨ信仰です。ニライカナイは上空の天ではなく、海の彼方にあります。
海人になったとして、想像してみましょう。
久高島の海の彼方にはアマミ(奄美大島)があり、九州に到達して東海岸を北上すれば、豊後の国(今の大分県)アマベ(海部郡)がある。


奄美では「クダカーター」(あるいは「クダカー」)というと「沖縄島の人」の意味にもなるという。(RIK 沖縄南部あちらこちらより)

柳田国男は「海南小記」という旅をするにあたって、なぜか出発点を九州の東海岸である大分県海部郡(アマベ郡)においてある。
ここから日向、鹿児島、奄美、沖縄にかけて蒲葵を神聖視する文化圏がある。
そしてアマミ、アマベといった地名が存在する。

日本の古代史に興味のある方なら「海部」という言葉にピンとくると思います。
京都の舞鶴市は古くは海部の地でした。
「天火明(アメノホアカリ)」を先祖神とする人びとで「海部(アマベ)」といい、5~6世紀に大和朝廷によって、海部直(あまべのあたい)として政権内にくみ入れられたのです。
海部~海人文化圏は大和まで広がっていきそうです。蛇足ですが、大分市にも舞鶴という地名が今でも残っています。


古琉球    岩波文庫
伊波 普猷 (著), 外間 守善
価格: ¥1,008 (税込)
文庫: 487 p ; サイズ(cm): 15 x 11
出版社: 岩波書店 ; ISBN: 400381021X ; (2000/12)


じつは、この文化(もしくは人)の伝播をさいしょに描いたのは、沖縄の最初の民俗学者、伊波普猷でした。

琉球人の祖先はかつて、九州の東南岸にいた海人部即ち海人のであったろうと推測したが・・・(略)

といって伊波は、九州から奄美大島へ、奄美大島から、さらに南下して沖縄にたどりついたアマミキヨが、最初久高島に到着し、それから知念に上陸して玉城に居した・・・。
と、考えました。
琉球人は日本からやって来たと考えたのです。

しかし、とうの柳田国男が「海南小記」や後の「海上の道」で展開しようとしているのは、逆のルートのようです。
そう、日本の文化は南から島づたいに沖縄へ、そして沖縄から島づたいに日本へやってきた。
と、柳田は考えている。
今では「海上の道」で述べられているような、稲作の伝播や宝貝の話などは無理があるといわれていますが、大筋では僕も南から北上した説に賛成です。
なぜなら、日本本土よりも沖縄の文化が「原型」としての形をとどめているし、もともと航海の術に長けた海人部の集団が、北上する黒潮に乗り九州本土や近畿まで北上した。
黒潮を逆行するよりは、はるかに自然なルートだと思うのですが。


僕の父方の実家は湯布院ですが、もとは県南の佐伯の出身らしいです。
柳田国男が「海南小記」でたどった海部の町です。
そう考えると、僕のご先祖様は琉球人かもしれないではないか。
これはいい。

刺身の食べ方からはじまって、はるばる民俗学、文化人類学までやってきました。

そろそろ沖縄へ“帰る”計画を練らないとね。


いつの間に、こんなものが・・・!よせばいいのに民族楽器編

2006-02-04 14:46:54 | ワールドミュージック

別になにかを収集するという趣味はないのですが、いつの間にやら我が家にはこんなものがある!という特集です(なんじゃそりゃ)。題して「よせばいいのに民族楽器編」



これはバリ島の楽器で「リンディック」別名ティンクリックという竹製の鍵盤打楽器です。
コロコロとした可愛らしい音色がします。音を鳴らすだけで、エスニックな空気が漂います。
バリの音階、スレンドロ音階という五音階で2オクターブ11音からなり、2台1組み二人で演奏するらしいのですが、そんなことはまったくわかりません。自由に叩いています。
もちろんこれはお土産用のもので粗雑ですが、バリ島の演奏者が使うヤツはもっと大きく「バロン」なんかの装飾が施されて豪華です。
ゴム製のバチがあったのですが、娘と我が家のダックスフンドに折られてしまいました。ただいま、代用品を探しております。

 


マリンバ、カリンバ、親指ピアノなど様々な呼び名を持つアフリカ独特の民族楽器ムビラ。これは小さいのでカリンバと呼ぶらしいです。
両手で持って親指だけでこの金属の棒を弾きます。
こんなふうに↓

素朴でやさしい雨のような音がでます。が、これもどうやって弾くべきなのか、まったくわかりません。
やはり自由に弾いています。
しかし、やっぱり本職にはかなわない(当然か)のでこのCDがオススメです。


ambient<ジンバブエ>哀愁のムビラ
発売元:ダブリューイーエー・ジャパン
発売日: 1999年9月29日
レコードNo: WPCS-10276
価格(税込): 1050円

南部アフリカ内陸部の高原にあるジンバブエに残るサウンド。
ショナ族による親指ピアノ(ムビラ)の演奏です。
アフリカとは「癒し」の音楽だと痛感。なぜかのほほん気分になります。

 


これは娘の誕生日に買った「ウクレレ」
当然、所有権は娘にあるのですが“主に”僕が弾いています。
ただいま、つじあやのの「風になる」を練習中。目標はゴンチチやハーブ・オオタ。
「珊瑚礁の彼方に」なんて弾けたらいいねぇ。


これはディジュリドゥ。アボリジニが約1000年以上前から使用していた世界最古の管楽器だそうですが・・・。
さすがにここまでくると、なにをどうしていいのかさっぱりわかりません。
オーストラリアに新婚旅行に行った友人に頼んだのですが、これだけは観賞用になっています。


学生の頃から電気(エレキ)楽器ばかり弾いていたので、今はこんなアコースティックな音が好きです。
ほんとうは“現地”に行って“本物”に触れてみたいですね。
今年も三線もって沖縄に行こうかな。