答えは現場にあり!技術屋日記

「三方良しの公共事業」をモットーに、辺境の高知のそのまた辺境から、土木技術者のオジさんが泣き笑いの日々を届けます。

生命の息吹 ~ モネの庭から(その308)

2018年02月22日 | 北川村モネの庭マルモッタン

ほぼ終日、モネの庭にいた。こんなモノをつくっていた。

 

 

図面も設計書も仕様書もなく(それほど大層な仕事ではない)、庭師チーフのヒゲさんとわたしのアタマのなかにしか設計施工および完成イメージがないのだから必然的にいなければならない。だが、ずっと居続けるのも若い人にとっては苦痛だろうと、あいまを見つけては辺りをウロチョロする。

 

 

カワヅザクラの蕾がふくらんでいた。

 

 

ニワトリがいた。

ん?

ニワトリ?

そうニワトリ。

しかも子連れだ。

 

 

去年の夏から庭の住人となったニワトリが子どもを産んでいた。

産まれただけではない。すくすくと育っていた。

 

もうすぐ咲くぞとふくらんだ蕾。

母鳥に連れられた幼鳥。

生命の息吹を感じ、なんだかとてもうれしくなってしまったオジさん。

 

 

関連記事 ↓↓

にわにわにわとり~モネの庭から(その297)』(2017.08.01)

 

 

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その後の防災士

2018年02月21日 | ちょっと考えたこと

昨夜、家に帰ると高知県危機管理課から封筒が届いていた。

「珍しいな」と一瞬だけ思ったが、高知県危機管理課と個人としてのわたしのつながりは今のところひとつしかない。

「アレ関連だな」と見当をつけ封筒を開けると、やはりアレ関連だった。

内容は、防災士意見交換会への参加案内。そいつを見て、自分が防災士であることを思い出した。思い起こせば・・・いやいや、とりたてて思い起こす必要もなく2014年に資格をとってこの方、防災士としての活動はゼロに等しく、あげくの果てに防災士であることすら忘れていたのだからだらしがないことこのうえない。おまけに・・・、

近ごろのわたしは、「すわ南海地震、というそのときにメインで動くのはもっと若い世代だもの」なんて気持ちがなきにしもあらず。いやいやそうではない。たとえ現実となった場合にはそうであっても、それまでの心持ちまでそうであってはならない。

 

天災は忘れたころにやってくる。

だから忘れてはならない。

だから、この案内はグッドタイミングだと思わなければならない。ラッキーだと思わなければならない。

もちろんのこと、返信は「参加します」だ。

 

 

 

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『キューピー3分クッキング』(からの学び)

2018年02月20日 | CCPM

株式会社ユニフロー石橋社長の事例発表からもうひとつ書かせていただく。

新潟で石橋さんの話を聴いたあと、遅ればせながらユニフローさんとはどんな会社か調べてみた。たぶんそのときに説明してもらってるのだろうが上の空で聞いていて頭に入ってない。われながら残念だがその程度の人間である。いやいやわたしのことなどどうでもいい、ユニフローさんだ。Wikipediaから引いてみる(そもそもWikipediaに載っているのがスゴい)。


株式会社ユニフローは、東京都品川区に本社を置く業務用ドア・シャッターを製造販売する企業である。

スーパーマーケットなどの商業店舗で見られる、売場とバックヤードを間仕切るスイングドアと呼ばれる扉(多くはアルミやステンレスで作られた自閉式の扉。海外ではswing doorまたはtraffic door)の国内最大手。市場シェアは、公称で80%である。
米国製の全自動製氷機を主とする輸入販売業として発足したが、同じく輸入商品であったスイングドアで成功したのをきっかけにメーカーに転じた。現在は自社生産しているスイングドアやシートシャッターをはじめ、軽量引戸や住宅用金具など扱い製品を広げている。

ちなみに「ユニフロー」の社名は、創業当初に扱っていた製氷機のブランド名が由来とされる。


「スーパーマーケットなどの売場とバックヤードを間仕切るスイングドアと呼ばれる扉の市場シェアが80%」ということは、ほぼどこにでもあるということだ。高知へ帰った翌々日、となり町のスーパーに行った際に確認してみると(オラの村にはスーパーがねぇ)、店員さんが出入りを繰り返すドアにはたしかにユニフローの社名とスイングドアという商品名があった。スイングドア、画像を見ると皆さんハハア~と納得してくれるだろう。

 

株式会社ユニフローHPより

 

さて、そんなユニフロー石橋社長の話が、やたらとおもしろくてタメになったというのは昨日書いたとおりだ。そのなかでも、もっともわたしにウケたのがTOC(制約理論)の根幹に関わる部分である”5Focusing Step”(継続的改善の5ステップ)の活用、題して「ボトルネックに集中して生産キャパをアップする」の巻だった。

TOCの実践を始めた彼女が、「制約は何か?」という観点から工場の組立ラインを検証してみると、あきらかにボトルネックとなっている工程があったという。しばらく観察しているとその段階を担当する人だけがアッチコッチと忙しく動き回っており、そこで生産工程の流れが阻害されている。それを発見した石橋さん、ハタと思い当たることがあったという。あの人気長寿TVプログラム、「キューピー3分クッキング」だ。あそこでは短時間で料理を仕上げるために、ときには切る、そしてときには煮る、焼く、炒める、それぞれの工程をすでに済ませた材料が、料理担当者が動き回らなくてよいようにあらかじめその周りに用意されている。あれこそが制約条件への集中であり制約条件の活用だと思い当たった彼女がとった方法は、他工程の担当者にボトルネック工程担当が作業に集中できるための作業を振り分けたこと。そうすることによって、生産のキャパシティが150%アップしたのだという。

この手の話によくあることだが、あとから聞く人間にはそれほど難しいこととは感じられないかもしれない。「な~んだ、そんなことか」「そんなこと、誰でもわかるじゃん」てなもんである。ましてや、イスラエルまで行ってTOCの祖Dr.ゴールドラットに直接師事したという彼女には、すでにそれだけの知識も理解もあったのだろう。だが、それだけではないのだ。そして、単に「やったこと」が素晴らしいだけで成果があがったのではないのだ。TOCと「キューピー3分クッキング」を結びつけられる頭脳と心の柔軟さにこそ石橋さんの凄みがある。社長業をする以前は専業主婦だったという彼女が、たとえば「キューピー3分クッキング」という、自らが身体性をともなって存在する自分のテリトリーに、TOCという、これから拠って立とうとするあらたな理論と知識を整合させた。そこから、脳内での理解が身体性をともなった知悉に進化し、それから生まれた言動が人を動かしたのではないだろうか。(全て推測です、スミマセン)

それは、われとわが身、あるいはアナタとアナタの身に置き換えてみればよくわかる。たとえば、「キューピー3分クッキング」を見て、人はまずどんな反応をするのだろう。

「この番組って3分じゃないよね」「3分で仕上がらない料理ばっかりじゃん」「すでにつくってるのはインチキでしょ」と懐疑的な反応をしてしまう人。はたまた素直に、これは時短料理のヒントだととらえ自分自身のレパートリーに入れる人。生来の天邪鬼であるわたしなぞは、たぶんに前者的な反応をしてしまうのだろう。だが彼女は、学んだ制約理論を実践するにあたってTOCと「キューピー3分クッキング」を合体させるということで見事に身体に落とした。繰り返すが、ここに石橋さんの凄みがあるとわたしは思う。「張良と黄石公の逸話」(※)からもわかるように、あるコンテンツから学びが起動するとき、たいせつなのは教える側の優劣やコンテンツの良し悪しではなく、学ぼうとする側の感性にあるからだ。

「なんとまあしなやかな感性だろうか」

彼女の話を聴きつつわたしはそう感じた。「かくありたいもんだ」とも思った(できるかできないかは別として)。そして(これが肝心なところだが)、これから先の拙講拙話に「キューピー3分クッキング」の話をチャッカリ拝借しようと決めた。(あとでご本人の許可をいただきました)


以上で株式会社ユニフロー代表取締役社長石橋さゆみさんの事例発表聴講記(のようなもの)はジ・エンド。またどこかでお会いし聴かせてもらえれば、また別の「気づき」がありそうで、今からその日が楽しみなのである。



張良と黄石公(『日本辺境論』内田樹、新潮新書、より)

張良というのは劉邦の股肱の臣として漢の建国に功績のあった武人です。秦の始皇帝の暗殺に失敗して亡命中に、黄石公という老人に出会い、太公望の兵法を教授してもらうことになります。ところが、老人は何も教えてくれない。ある日、路上で出会うと、馬上の黄石公が左足に履いていた沓(くつ)を落とす。「いかに張良、あの沓取って履かせよ」と言われて張良はしぶしぶ沓を拾って履かせる。また別の日に路上で出会う。今度は両足の沓をばらばらと落とす。「取って履かせよ」と言われて、張良またもむっとするのですが、沓を拾って履かせた瞬間に「心解けて」兵法奥義を会得する、というお話です。それだけ、不思議な話です。けれども、古人はここに学びの原理が凝縮されていると考えました。(P.142)

張良の逸話の奥深いところは、黄石公が張良に兵法極意を伝える気なんかまるでなく、たまたま沓を落としていた場合でも(その蓋然性はかなり高いのです)、張良は極意を会得できたという点にあります。メッセージのコンテンツが「ゼロ」でも、「これはメッセージだ」という受信者側の読み込みさえあれば、学びは起動する。(P.148)



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チャリン ~スループットアップについて

2018年02月19日 | ちょっと考えたこと(仕事編)

有り体に白状すると、株式会社ユニフロー代表取締役社長の石橋さゆみさんが行った事例発表については、事前に渡されていたプログラムに目を通して知ってはいても、「へ~、そんなのもあるんや」程度にしか考えてなかった。そんな具合だから当然のこと、ユニフローという会社に対しても下調べのひとつもしていない。ところがドッコイ、そんなわたしのヤル気のなさとは裏腹に、始まってみるとこれがおもしろくてタメになるのなんの。特に、プロローグが終わり「やったこと」と題された実践例へとその話が移ったあたりから俄然おもしろくなってきて、ついつい身を乗り出して「ふむふむナルホド」と聴きつつ熱心にメモをとる辺境の土木屋60歳。そのなかで、もっとも興味を惹かれたキーワードが「チャリン」だった。

「チャリン」、つまり「生」のお金のことである。

たとえばそのなかのひとつが、「原価率の高い(利益率が低い)案件は取らないほうがいいのか?」という話。

ある案件は10万円の販売価格で原価率が60%、すると利益額は4万円になる。もうひとつの案件は1,000万円で販売価格が高いが原価率が80%とかなり高い。利益額は200万円だ。企業としてはどちらを優先するべきか(もちろんこの場合の販売価格にはわざと大きな差をつけているのでそこに惑わされたらダメ。あくまでも考え方の問題としての例です。たぶん)。それまでは利益率が高い(=原価率が低い)案件を優先していたものを利益額優先の考えに変えていった。そしてその議論をするプロセスが、営業サイドが「チャリン」で考えるようになるキッカケをつくってくれたと石橋さんはいう。

「ああ、この考え方好きなんだよね~。」と内心深く同意するわたしは、ずっとそう考えてきたし実践もしてきた。ついでに言うとわが社のボスもそうだ。わたしたちのあいだではそこんところは共有できている。わが社の共通言語たるCCPMの基本もそうだ。「だがしかし・・・・、それが社内で共有できてるんだろうか。どれだけの人間がその考えにもとづいて仕事ができてるだろうか。」と今さらながらの不安が首をもたげてきた。悪いクセだ。その話者がおもしろければおもしろいほど、われとわが身とその環境のことなどに置き換え聴いてしまう。もそっと素直にまっさらな心で聴けないものかネ、とアタマを掻きつつつづきを聴く。

またたとえば、「利益額1000円へのこだわり」という話。

907,000円の品物を5%ディスカウントしたら861,650円になった。多くの場合、1,650円をカットして860,000円というキレイな数字に丸めて手を打つ。事実、そうしていたという。だが、カットしたその1,650円といういわば端数は純然とした利益額なのだと石橋さんは言う。利益額を増やそうとした場合、それはとても重要な端数、つまり「チャリン」なのだと。これについてはけっこうな数の異論が出そうだし、それを実際やる(できる)かどうかは各社各人の置かれている環境によって異なるだろう。だが、「そのようなものなのだ」とか「そうしてきたから」という漫然とした意識で仕事をすることによって見逃されている利益はたくさんある。少なくとも「あるかもしれない」という懐疑の念を持つことはとても大切な心持ちなのであり、そのときに関係者間で共有する思想あるいは共通言語として「スループット会計による事業判断」を採用したことがこの会社の業績アップにつながったろう。「スループット会計による事業判断」において目指すべきは「スループットの増大」、それがすなわち石橋さん言うところの「チャリン」と同義なのである。

うん、わかりやすい。

そして、おもしろい。

おもしろくてタメになる。

5日経った今でも、わたしの脳内では「チャリン」という音が鳴りつづけている。


 

「チャリン」の話をする石橋さん

 

 

 

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(たとえば)”WIPボード”という仕事の仕方

2018年02月18日 | ちょっと考えたこと(仕事編)

今回の新潟行、わたしのメインミッションは三方良しの公共事業推進研究会理事会への参加だったのだが、その前日、それに先立って行われた新潟支部研修会でいくつかの気づきと学びがあった。そのなかのひとつがWIPボードの活用だ。プレゼンターのうちお二方(株式会社ユニフローの石橋さんと新潟県庁の瀬戸さん)が、自組織の改善ツール(のひとつ)としてWIPボードを紹介していた。

 

石橋さんの事例発表より

 

瀬戸さんの事例発表より

 

WIPとは、work in processの略。つまり、 「work」(仕事、開発、勉強など)が「in progress」(進行中、進行途中)であるということで、製造業では仕掛品であり、プロジェクトマネジメントでは仕掛かり作業ということになる。わたしがこの手法に着目したのは何年前だったろう。しかとは覚えてないが、すぐさまわたし個人の仕事の仕方はもちろん、わたしが属する組織にも取り入れた。結果としてもっとも有用だったのは個人的な使い方だ。タスクボードという形で自分自身が受け持つタスクを、「やらなければならないこと」「次にやること」「やっていること」「終わったこと」という各項目に振り分けてきた。そのおかげで、わたしにとっては避けようがないマルチプロジェクト環境において、「悪いマルチタスク」を排除して仕事の優先順位決めとタスクの交通整理が、かなりの部分で行えるようになった。そしてその繰り返しが「思考の癖づけ」になり、とてもありがたいツールとしてわたしのなかでのランクはかなり高い。

その一方で組織としての導入という面では完全に失敗してしまった。朝会(スタンダップミーティング)における現場報告で「きのうやったこと」「今日やること」「問題があるとすれば何がある」という項目を織り込み、それをホワイトボードに付箋で貼ることで、情報共有を図ろうとしたが、その目論見は見事に外れ、ただただ惰性的に「今日やること」だけを報告するという行為を「やれと言われているからやるのだ」という、いわば無自覚的に繰り返している現状が残滓としてある。だが、考えてみればそれも仕方のないことだ。「なぜそうするか?」「どうしてそれをすることが必要なのか?」という共通認識が、参加者全員とまではいかなくても、少なくとも主要メンバー間にないうちでの「思いつきの押しつけ」(発信側たるわたしの問題意識上そうではないにせよ、受信する方はたぶんそう受け取っていた)であれば、ハナからうまく行くはずがなかったのである(つまり、うまく行くための営為がほとんどなされてない)。

そんな現状に対して「そろそろ楔を打ち込まないとな」と考えていた矢先だっただけに、じつにタイムリーな「気づき」と「学び」をいただいた新潟行。であれば、それを活かさない手はない。もちろん「”WIPボード”という仕事の仕方」はそのなかの一例であり、それがすべてを解決してくれる万能のソリューションツールとしてあるわけではない。だが、リスタートしてみよう。まずは、「なぜそうしようとしたのか?」「どうしてそれをすることが必要だと思ったのか?」という自分自身への問いかけからだ。そしてその次は、いつものとおり「隗より始めよ」。個人的に模倣を試行してみたうえで、組織のメンバーに理解ができる「現地語」に「翻訳」して展開を図り「土着化」する。

もちろん、そんなに簡単ではないことは百も承知二百もガッテンだが、やらなければ何も始まらない。


まずやる

ふりかえる

気づく

学ぶ

またやる

ふりかえる

気づく

学ぶ

また・・・


あらあら、十年一日のごとく変わりがない結論だ。どうにもこうにも、あいも変わらず成長しないオジさんではあるが仕方がない。もともとそれほど程度が高いわけではないのだ。ぼちぼち行こう。

 

 

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