答えは現場にあり!技術屋日記

「三方良しの公共事業」をモットーに、辺境の高知のそのまた辺境から、土木技術者のオジさんが泣き笑いの日々を届けます。

『言葉が怖い』(向田邦子講演録)を聴く

2017年04月23日 | 読む(たまに)観る

言葉というのは音に出さなくても、心のなかに、あるまとまったことを思えばそれは言葉だと思うんです。

 

そんなふうに「言葉」を定義づけする人を、わたしは寡聞にして知らなかった。

 

「言葉でごはんを食べる」ようになって20年になりますと、昔は無意識に使っていた言葉が、このごろになってどんどんどんどん怖くなってきまして、言葉というものをちょっと自分なりに考えて見るようになりました。

 

向田邦子講演録『言葉が怖い』は、そんな感じで始まる。


言葉が怖い 新潮CD (新潮CD 講演)
向田邦子
新潮社



そして、「書く言葉」は消しゴムで消せるが、

 

人を相手にしゃべった言葉は、一回口から出てしまいますと、「あ、いけない」と思っても、もう消せないんですね。で、あやまったりすると、あやまる言葉がまた相手を傷つけて、もっともっと傷が大きくなったり・・・、言葉ぐらい人を傷つけてしまうものはないと思うんですよね。 

 

というのが「言葉が怖い」という理由のひとつだと彼女は言う。

「書く言葉は消しゴムで消せる」

「しゃべる言葉は、口から出てしまうと消せない」

ここいらへんは、ついついそそっかしく言葉を発音してしまい(言葉を口から出すという行為を「発音する」という。この表現もはじめて聞いた。新鮮だ。)、気づいたらあとの祭り、なんてことがよくあるわたしのような人間にはよくわかる。特に、

 

書く言葉は消しゴムで消せますけれど

 

というくだりは、「書く言葉を消しゴムで消す」という体感と、「発音した言葉を消そうとしても消せない」という体感の両方をともなって、痛切にわかる。

 

そして、「言葉は人間の持っている最高の武器」である反面、「人間の持っている一番の凶器」にもなり得る両刃の剣だからこそ「もっともっとていねいに使わないといけない」と言い、そんな「言葉」とともにあるという営みを、「大変なものをかかえこんで暮らしてるんだなあ」と淡々と語る彼女の声を、朝に夕に聴きながら車を運転する日々。

それでいてなお、

 

人を相手にしゃべった言葉は、一回口から出てしまいますと、「あ、いけない」と思っても、もう消せないんですね。で、あやまったりすると、あやまる言葉がまた相手を傷つけて、もっともっと傷が大きくなったり・・・

 

を図らずとも実践してしまう日々。

だからといって、局所的に「黙る」という戦術はありにしても、基本的なところでは「黙りとおす」わけにいかないのがわたしという人間なのだから、であればこそ、「もっともっとていねいに使わないといけない」と自分自身に言ってきかせる日曜日

新年度になったかと思えば、はやゴールデンウィーク直前の日曜日。

しゃべる相手もなく独りデスクに向かう。

 



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