とある依頼を受けた。
電話で頼まれたあと、ほどなくして届いたのは依頼主が書いた自筆の手紙。
「拝啓」で始まり「かしこ」で終わる、万年筆で書いた便箋3枚の手紙である。
読み終わり、「いいなあ」、と独りごちる。
温かみというか優しさというか、手書きでなければ出せない味が、そこにはあった。
もちろん文章の中身が良くなければ、そのような味は出し得ないという大前提ではあるのだが、
「手書き」というファクターを加えることで、面識がない相手の人柄まで見えるようで、
いたく感銘を受けた私なのである。
最後まで読み終わったあと、すぐまたはじめから読み返し、
また、「いいなあ」、と独りごちる。
「アタシもこんなふうに書けたらなあ」と思ったのである。
「アンタにゃムリムリ」、と頭上斜め45度から別の私に嘲笑われて、
手紙の主さんとは比べるべくもない、下手くそなおのれの字を思い浮かべ、
「やっぱりムリやわな」とあきらめる。
こう見えて、文通なぞというものをした昔もあったのだがと、
40年以上も前を思い出し、苦笑いをしつつ、あきらめる。
そしてその思いを、キーボードに打ち込むのである。
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