答えは現場にあり!技術屋日記

「三方良しの公共事業」をモットーに、辺境の高知のそのまた辺境から、土木技術者のオジさんが泣き笑いの日々を届けます。

『下り坂をそろそろと下る』(平田オリザ)を読む

2016年05月16日 | 読む(たまに)観る

 

下り坂をそろそろと下る (講談社現代新書)
平田オリザ
講談社

 

知り合いの曲月斎さんが読書メーター』に書いた、


 「高知の(に限らないのだけど)地方公務員は特に必読書じゃないかな。」


というコメントを目にして、速攻、Amazonをポチった本。

名前を聞いたことはあるが、平田オリザという人が何者か、それすらもよくわからぬまま読み始める。


 

 子育て中のお母さんが、昼間に、子どもを保育所に預けて芝居や映画を観に行っても、後ろ指をさされない社会を作ること。


 私は、この視点が、いまの少子化対策に最も欠けている部分だと考える。経済のことは重要だ。待機児童の解消は絶対的急務だ。しかし、それだけでは、おそらく非婚化・晩婚化の傾向は変わらないし少子化も解消されない。この点は、本文中で数字も示して説明する。

 女性だけが、結婚や出産によって、それまで享受していた何かを犠牲にしなければならない、そんな不条理な社会を変えていく必要がある。その「何か」は、けっして経済や労働のことだけではないだろう。精神的な側面、文化的側面に目を向けずに、鼻面に、にんじんをぶら下げるようにして「さぁ働け」とけしかけるような施策をとるから、「何も、ちっとも分かっていない」と思われてしまうのだ。

 そもそも結婚や出産は、きわめて個人的な事柄なのだから、政策としてやれることは限られている。そろそろ文化的な側面に目を向ける少子化対策が出てきてもいい頃だろう。(Kindle版位置No.154)

 

 しかし、地方は変われない。

 いや、変われないのではなく、変わりたくないのだと思う。

 (略)

 現実を受け入れられないのは大人の勝手だが、迷惑を被るのは子どもたちの方だ。地方ほど、少しずつでも教育システムを変革し、文化政策を手厚くして、本物の芸術に触れ、そこから感性を豊かにし、さらにそれを表現へと結びつける施策が必要になる。(No.1061)

 

 地方こそ、教育政策と文化政策を連動させて、文化資本が蓄積されるような新しい教育プログラムの開発に取り組まなくてはならない。このことに気がついた自治体と、そうでない自治体で、今後、さらに地域間格差が広がることが予想される。(No.1123)


 自分達の誇りに思う文化や自然は何か。そして、そこにどんな付加価値をつければ、よそからも人が来てくれるかを自分たちで判断できる能力がなければ、地方はあっけなく中央資本に収奪されていく。

 私はこのような能力を、「文化の自己決定能力」と呼んでいる。(No.1462)


 

平田オリザ、調べてみるとけっこう著名な人らしい。

なんでも知っているような顔をしてはいるが、そのじつ知らないことのほうが多いわたし、ちょっとばかり興味を惹かれてしまった。

あらためて発行日を見てみるとこの書が彼の最新刊のようだ。

とりあえずもう一冊、読んでみることにしよう。

と、またKindleストアでポチる。



わかりあえないことから

──コミュニケーション能力とは何か

(講談社現代新書)

 



 

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