答えは現場にあり!技術屋日記

「三方良しの公共事業」をモットーに、辺境の高知のそのまた辺境から、土木技術者のオジさんが泣き笑いの日々を届けます。

藤沢周平『風の果て』を読み始めたこと

2015年07月14日 | 読む(たまに)観る

 

風の果て〈上〉 (文春文庫)
藤沢周平
文藝春秋

 

藤沢周平を読む。

『風の果て』である。

初めてではない。再読だ。

なぜ『風の果て』か。近ごろ、日曜日の夕方、BSNHKで再放送を観ているからだ(これもまた、はじめではない)。

『風の果て』、「土木」を横糸に織り込んだ物語だ。と、(少なくとも)わたしの記憶ではそうだった。

だが、TVドラマのそれは、そうではない。あたり前だ。「土木」なんてなものにスポットライトを当てたドラマが、今日びの世の中であるはずはない。いや、ちょっと待てよ・・・

「土木」の人たるわたしが勝手に、この小説を「土木」の物語だと、おのれの記憶に閉じ込めているからだけではないのか。

 

そもそも実写化されたあとに小説を読む、のはきらいだ。映像のなかの配役や背景が、わたしの自由な想像のじゃまをするからである。ましてや連続ドラマとなるとなおさらのこと。焼き付きすぎてよろしくないのだ。

だが、「読みたい」という気持ちのほうが勝ってしまった。

いつでもどこでもチビチビと読むことができるように、電子書籍版をあらたに購入しなおして、『風の果て』、再読を始める。

 

 桑山又左衛門は、封書の表裏を改めてから、部屋の出口までしりぞいた家士の青木藤蔵を見た。

「それで?野瀬は上がらずに帰ったのか」

「はい。お上がりになりますかどうか、おたずねしましたところ、お手紙をお渡しするだけでよろしいと申されまして」

「ふむ」

 又左衛門は首をかしげた。そして、さがってよいと言った。藤蔵の足音が、廊下を遠ざかるのを聞きながら、又左衛門は行燈をひき寄せて封じ紙を破った。

- 市之丞め。

 夜分に、何をとどけて来たのだ?と思った。かすかに不吉な気分が胸を横切るのを感じながら、又左衛門は机の上からさっきまで使っていた眼鏡を取り上げ、慎重に耳に紐をかけた。

 

物語の冒頭である。「ようこそいらっしゃいませ、藤沢周平ワールドへ!」てな感じである。

とりあえず「土木」の話かどうかはどうでもいい。ドラマのイメージがどうとかこうとかも考えず、物語へ入くことにしよう。

 

 

  ↑↑ クリックすると現場情報ブログにジャンプします

 

           

            有限会社礒部組が現場情報を発信中です

 

     

   発注者(行政)と受注者(企業)がチームワークで、住民のために工事を行う。

 

 高知県情報ブログランキング参加用リンク一覧  

にほんブログ村

コメント
この記事をはてなブックマークに追加