答えは現場にあり!技術屋日記

「三方良しの公共事業」をモットーに、辺境の高知のそのまた辺境から、土木技術者のオジさんが泣き笑いの日々を届けます。

再掲:模倣

2015年07月10日 | ちょっと考えたこと(仕事編)

みちのくの朋友より、「アンタ、4年前にこんなことを書いてたんだよ」と教えてもらう。

また楽しからずや、である。

 

『テンよし、ナカよし、シマイよし』2015.07.09『模倣2』

 

 

そこで紹介されていたのは、2011年10月31日の拙稿、『模倣』だ。

どんなシチュエーションでそれを書いたか、自分自身でくっきりはっきりと覚えている。なにより、かねてよりの持論であり、今も変わらずそうである。読み返してみて、「な~るほどネ」と思うところがあったので、加筆修正なしに再掲する。

 

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模倣する。

私にとってはそれが出発点だし、いつになっても帰ろうとするところである。

土木技術者として日々を過ごす(若い)アナタはどうだろう。

ひとつ。

「他人の現場の図面を覗き見る」という習慣があるだろうか。うっとうしがられても、厚かましいと思われても、自分が目を通すことができる範囲にある図面は、常に見るようにするのである。出来得ればそのうえで、質問なんぞをすればなおイイ。そんな質問疑問に親切に受け答えしてくれる人など、そうそういるもんではないと思うなかれ。「お、コイツいつのまに・・・・・・」てなもんである。案外と悪い結果にはならない。

もうひとつ。

「他人がつくったモノを見る」という習慣があるだろうか。なにもわざわざ見に行けとまではいわない。日々の通勤、休みの遠出。アナタの横には、同僚や上司や彼女や彼や妻や子ども、その状況に応じて種々の人がすわっているのだろうが、まずは見るとはなしに、でもいい。そしてその場に行って、じっくりと見る。とにかく「他人がつくったモノを見る」。見て何かを感じるのである。

さて、この二つの習慣をアナタが身につけたとしてだ(ここからが本番である)。さあアナタの現場である。

土木の現場というやつは、設計図に描かれていないことや、設計図に描かれていてもそのとおりにいかないことが、何度も必ずやってくる。その時、アナタはまずどうしているだろうか。

私が見るところ、いちばん多いのが、「お伺いをたてる」というパターンである。それが上司であれ役所であれ、まず「お伺いをたてる」。「これどうやったらいいですか?」とお伺いをたてる。

そこなのだ問題は。

まずしなければならないのは、「このシチュエーションではどういうふうなモノが適当なのか」、「自分はどういうふうなモノをつくりたいのか」、を考えて自分と向き合うことなのだ。そしてその「モノ」を図面にするのである。そんなとき、アナタ自信が経験してきた現場の数だけで勝負しようとすれば、とても勝負にはならない。そこで、いつか見た(他人の現場の)あの図面、いつか見た(他人がつくった)あのモノにも加わってもらって、脳みそをフル動員するのである。

そして、その図面と資料を見せて、こう言うのだ。

「私はこんなモノをつくったらイイと思うんですが、どうでしょう?」。

「なんだ結局お伺いをたてるんじゃないか」と思うなかれ。これは「お伺いをたてる」という行為とはかけ離れたものなのだ。なんなら、一度といわず二度三度、試してみるといい。

威力は絶大である。

そうなると、相手とて黙っちゃあいない。こういっちゃあ開き直っているようでなんなのだが、上司や役所は、自分で資料をつくるのが面倒なのだ。面倒なのだがしかし、欲しくてたまらないのだ。そんなときに、「考えるためのネタ」が目の前に現れてご覧なさい。言葉には出さないが、うれしくてたまらないのである。

ただ、世の中そうそううまくいくもんではないので、アナタの脳みそをフル動員したはずの図面や資料は、こともなげに撃退されることも、ままある。

しかしだ。そういう積み重ねが、アナタの乏しい経験を倍増させる。いや、そういう積み重ねを経なければ、アナタの1年は1年分の経験にしか成り得ず、実経験の分しかアナタは進歩できないということになる。実経験の分だけ進歩できるならまだイイほうで、10年が5年分にしかなっていない、という笑えない例だって、世の中にはゴマンとあるのだ。

だから私は、いくつになっても、わからないことを打開するためには、「模倣」をその出発点とする。そしてさまざまな「模倣」を組み合わせていく。それが俗にいう「引き出しの多さ」というやつなのだ。

もっとも重要なのは、どこにその「学び先」があるか(あるいはいるか)を、脳みそに入れておくことである。

 

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最近、過去の拙稿を再掲する、ということを何度かしている。手を抜いているわけではない。駄文を書き散らかす日がな毎日のなかで、「これは」と自分自身で思えるテクストが、少ないながら存在しているのであれば(それはほとんど他人さまが教えてくれるのだが)、何度でも陽の目を見せてあげたいからだ。

「Webで晒す」という行為を積み重ねているのだもの、これもまたアリ、だと思う。

Thanks ヒゲブチョー!なのである。



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