答えは現場にあり!技術屋日記

「三方良しの公共事業」をモットーに、辺境の高知のそのまた辺境から、土木技術者のオジさんが泣き笑いの日々を届けます。

習い、性となる

2015年05月30日 | ちょっと考えたこと(仕事編)

この仕事を始めてからこのかた、なにより早いレスポンスを心がけてきた。


戸惑ってはいけない。

言いよどんではいけない。

即答しなければならない。

即断しなければならない。

即決しなければならない。

雨が降ろうが槍が降ろうが、判断を留保してはいけない。

それが男の生きる道。


もともとがスピード重視の性格だったこともあってか、その心がけは功を奏し、こと仕事のことに関しては言いよどんでしまうということがあまりなくなった(はずだ)。

だが、ここへ来て、困ったことがひとつある。

なにがなんでも即答する、ということは、思いついた言葉をすぐに出す、ということであり、ときには見当外れのトンチンカンな言葉が出てしまうということでもあるのだ。

そんなときは、口をついて出たおのれの言葉の軽さに、「あ~あ」と思わず天をあおぎたいが、そうと悟らせないように平静を装い、とりつくろって話しを進める私

「もそっと考えてからしゃべれよ」

別の私が頭の真上から嘲笑する。

 

こんな場合もある。

なにより早いレスポンスのためには、相手の言動に集中し、「何が言いたいのか」「何を言わんとしているのか」を素早く察知することが必須だ。

常に先回りをして予測をしながら話を聞かなければならない。

というと、けっして悪いことではないように思われるかもしれない。

私とて、そのこと自体が悪だとは思っていない。

だが、そこにひとつの落とし穴がある。

先回りして予測して、その次が問題だ。

ついつい、自分の発する言葉を用意しつつ相手の言葉を聴くようになってしまうのだ。

心のなかでこうつぶやきつつ。

「次、オレはこう言うぞ」

そんなときは、会話に集中しているようでいて、そのじつ自分自身の想定にとらわれているため、相手の真意が理解できていない(ことがある)。

 

またあるときはこうだ。

相手の意図を探りつつ会話をするなか、その言葉への直接的な返事ではなく、意図するところを先読みして返した言葉だったはずが、無残にも予測が外れ、私の口から発せられる見当違いなトンチンカンな言葉。

結果、「そんなこと聞いてないのに?」と怪訝な顔をされたとたん、心のなかでため息をつく。


「ため息ついても戻りはしないよ」

別の私が、前方斜め45度上からそう諭す。


いやいや、私が心がけてきたことや実行してきたことを否定しているのではない。

だが、「習い、性となる」。得てして習慣というやつは、その人間の生まれつきの性分のようになってしまうのだ。

会話のなかで沈思黙考せよとまでは言わないが、沈黙したり考えこんだりすることは、時と場合によって、けっして悪いことではない。

なによりよろしくないのは、それを恐れる自分自身の心の持ちようなのだと私は思う。


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さてこの稿、近ごろ珍しいことに、書いては消し消しては書き、それでも気に入らずにしばらく寝かせてみたりして、陽の目を見せるまでにけっこうな日数を要してしまった。

この手のネタを書いてしまうと、どうしても、陰々滅々とした「反省の悪循環」に陥ってしまいがちで、そんなものを他人さまに見せたとしても、読ませられる方こそいい迷惑だと思うからである。

「反省だけなら猿でもできる」

「できもしない反省はしない」

それこそが「正しいオジさん」の「正しい反省」の在りようだ。

 

ボリボリとボウズ頭を掻きつつ、そう居直って、この稿、アップロードする。

 

 

 

 

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