答えは現場にあり!技術屋日記

「三方良しの公共事業」をモットーに、辺境の高知のそのまた辺境から、土木技術者のオジさんが泣き笑いの日々を届けます。

しだれる桜を見ながら、CCPMについて考えた

2013年03月24日 | CCPM

 

朝の散歩で、しだれる桜を見ながら、

「年度末やなあ」とかなんとか思いつつ、

先日、とある同業者さんとかわした会話を思い出す。


「あんたとこ、いつも年度末に余裕があるねえ。うらやましい」と彼がポツリ。

「う~ん、そうでもないぜ」と謙遜してみたが、内心はうれしくてたまらなかった私である。

 

一人ひとりの技術屋さんをみれば、必ずしも余裕があるとは言えない場合もあって、連日連夜の残業つづき。

今日も今日とて3名が日曜出勤。かくいう私もそのなかの一人である。

(余裕を生み出すための休日出勤、というパターンもあるがネ)

しかし、一つひとつの工事をみれば、確かに、工期ギリギリまで仕事をしなければならない、という現場は、まずめったにない。

この事実を私は、まごうことなくCCPM(クリティカルチェーン・プロジェクト・マネジメント)のおかげだと思っている。

それぞれの現場をCCPMで管理し、そのマルチプロジェクトの集合体を、CCPMでマネジメントする。

そういえば、いささか格好が良すぎるかもしれない。

平たく言えば、プロジェクトバッファを注視しながら優先順位を明らかにして、現場に着手する頃合いや、遅れへの対策をとる頃合いを見計らい、必要なときに集中する。

たぶん、肝はこんなところなのだろうと、私は認識している。

 

その、バッファというやつ。「安全余裕」とか「水増し」とか、一般的にはそう説明されているし、それはそれで間違いないと私も思うのだが、ひょっとしたら、こういう説明の仕方が良いのかな、というものが私のなかにはある。

つまり、こうだ。

なんだかんだ言ってはみても、工事を進めていくうちには、「なんだかよくわからないもの(よくわからなかったもの)」が多々ある。

「綿密な工程表」だなんだと言ってみたところで、地球を相手のこの仕事は、「なんだかよくわからいもの(よくわからなかったもの)」を完璧に予想することなど出来ないのだ。

デキる現場監督さんというのは、経験的にそれを理解している。だから一人ひとりの頭のなかで、いくつもの隠し玉を持ち、工期を守るための勘どころを押さえている(たぶん)。

その「なんだか・・・」から、工期を守るのが、プロジェクトバッファなのだ。

であるからして、工期に影響する一つひとつの作業のつながり(クリティカルチェーン)の後ろに配置する、と思われているプロジェクトバッファは、

正しくは、守るべきもの(すなわち工期)の前に、デ~ンと構える御仁王さんのようなもの、なのである。

後ろでも前でもどっちでもいいじゃないか。置く場所は同じなんだから。と思うなかれ。

(チェーンの)後ろと考えるか(ゴールの)前と考えるかは、本質が理解できるか出来ないかにおいて、月とスッポンほどに差があると、私は思う。

「守るべきものの前」という考え方を採用すると、一人ひとりが持っているバッファ(サバ)というやつは、「なんだかよくわからないものへの備え」として、ストンと腑に落ちるのである。

とこう書くと、「安全余裕」も「水増し」も「備え」には違いなく、単に言い方を変えただけのようにも思える。

で、ここで強調したいのは、やはり「なんだかよくわからない」というキーワードなのである。

現場監督さんが、作為的に余裕を持ったり水増しをしたりして、自分自身を守ろうとしているのではなく(もちろんそういう駆け引きはあって、それはオープンにしてもらわなければいけないのだが)、「なんだかよくわからないもの」への「備え」として持っているバッファ(サバ)を、一つひとつのタスクから(ついでに一人ひとりの頭のなかからも)解放させて、守るべきもの(すなわち工期)の前にまとめて置く。

そうすることでサバという名のバッファは、プロジェクトバッファという名の「ゆとり」に進化する。

そしてそのプロジェクトバッファの増減や傾向を注視しながら、優先順位を把握して必要なときに集中することで、余裕を生み出す。

結果としてそれが、「よいモノをより早くつくる」ことにつながる。

これが建設工事におけるCCPM(クリティカルチェーン・プロジェクト・マネジメント)の要諦なのだと、私は思う今日このごろ。

今年の桜は早いのだ。

 

 

        

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