答えは現場にあり!技術屋日記

「三方良しの公共事業」をモットーに、辺境の高知のそのまた辺境から、土木技術者のオジさんが泣き笑いの日々を届けます。

柚子を採りながら方言周圏論を想う(ってホンマかいな)

2012年11月18日 | 北川村

 

ゆず採り。

今日は近藤印高知酒店にお買い上げいただく実生(みしょう)の古木ではなく、

JA土佐あき北川支所に出荷する接木の柚子の収穫である。


ところで皆さんは、柚子の学名がCitrus junos(シトラス・ユノス)というのをご存じだろうか。

私はそれを、光の庭をつくる過程で知り、いささか興奮を覚えたものだ。

何故か。

柚子の語源は中国語の「柚(ゆ)」。日本では古来より食酢として利用されたことから「柚の酢(ゆのす)」となり、転じて柚子となった(みたいだ)(※1)。

私が住むこの地では、柚子を「ゆのす」と呼ぶ。

柚子酢も「ゆのす」と呼ぶ。

そうかなるほど、今となれば方言でしかない「ゆのす」、れっきとした由緒があったのだ。

という興奮である。

古語(つまり、いにしえの京言葉)が残っているということだろう。

いわゆる方言周圏論を地でいっているということだが、

このへんの詳細は、原典たる柳田國男の『蝸牛考』(※2)、あるいは探偵ナイトスクープ発祥の『全国アホバカ分布考 はるかなる言葉の旅路』(※3)に任せることにしたい。


そういえば、いつも私が自らを、辺境の土木技術者と呼ぶのは、謙遜してるわけでもなんでもなく、

例えばこの方言周圏論とやらを、我と我が身の身近で体感できるような、そんなところで日々の暮らしを営んでいるという、ただその事実だけから来ている。

 

ということで、

 柚子の収穫が始まるといつも、

ゆず、ゆのす、かたつむり、まいまい、あほ、ばか、ほんずなす...などと連想してしまう私。

日本全国広しといえど、こんなことを考えながら柚子を採るオジさんなんて、

そうそういるもんではない(かな?)。

 

 

※1 『ユズ-Wikipedia』からお知恵を拝借しました。

 

※2 『蝸牛考』

蝸牛を表わす方言は、京都を中心としてデデムシ→マイマイ→カタツムリ→ツブリ→ナメクジのように日本列島を同心円状に分布する。それはこの語が歴史的に同心円の外側から内側にむかって順次変化してきたからだ、と柳田国男は推定した。すなわちわが国の言語地理学研究に一時期を画した方言周圏論の提唱である。

(Amazon『蝸牛考』商品の説明、より)

 

※3 『全国アホバカ分布考 はるかなる言葉の旅路』

大阪はアホ。東京はバカ。境界線はどこ?人気TV番組に寄せられた小さな疑問が全ての発端だった。調査を経るうち、境界という問題を越え、全国のアホ・バカ表現の分布調査という壮大な試みへと発展。各市町村へのローラー作戦、古辞書類の渉猟、そして思索。ホンズナス、ホウケ、ダラ、ダボ…。それらの分布は一体何を意味するのか。知的興奮に満ちた傑作ノンフィクション。

(Amazon 『全国アホバカ分布考 はるかなる言葉の旅路』商品の説明、より)

 

   この本、ホントに傑作です!(by ひの)

 

蝸牛考 (岩波文庫 青 138-7)

柳田國男著

岩波書店

 

全国アホ・バカ分布考―はるかなる言葉の旅路 (新潮文庫)

松本修著

新潮社

 

 

         

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