答えは現場にあり!技術屋日記

「三方良しの公共事業」をモットーに、辺境の高知のそのまた辺境から、土木技術者のオジさんが泣き笑いの日々を届けます。

「コンクリート構造物のひび割れ抑制対策」について、山口県の事例を聴講する

2012年09月09日 | 土木の仕事

 

さて、田村隆弘先生の「コンクリート構造物のひび割れ抑制対策」講座だが、

ひと言であらわすと、「むむっ、オヌシやるな」を通りこして、

「スゴイですねえ~」なのである。

いわく、

 

「行政、設計コンサル、生コン業者、施工業者、皆んなで考えていくことでモティベーションがあがった」

「ひび割れ対策を講じる必要があると判断された構造物にかかるひび割れ対策の費用は発注者が負担する」

「入ってもよいひび割れはほうっておく」

「”ひび割れなし”を目指すのではなく”無害なひび割れ”を目指す」

「ひび割れ対策はコンクリート構造物の耐久性の向上のためにある」

 

これすべて、山口県の場合である。

これを読んだ君やアナタの拍手喝采が私には手に取るようにわかる。

と言い切ってしまえるほど、(施工業者からすれば)すごい内容である。

 

コンクリートとひび割れは切っても切れない間柄で、注意をして施工してもコンクリートにはひび割れが生じることが多く、ベテランの技術者ほど「コンクリートにひび割れが入るのは当然である」と言い切ることがある。

ひび割れに対しては、あまり過敏になるのも問題である。ひび割れ幅の小さい場合やひび割れからの劣化が問題とならない構造形式の場合など、有害でなければそれを許容することも、ひとつの合理的な対応である。

(『コンクリートのひび割れがわかる本』十河茂幸他、セメントジャーナル社、「読者の皆さまへ」より)

 

という一文をとってみてもわかるように、「コンクリートは割れる(もしくは割れやすい)」というのは、技術者にとっての常識ですらある。

もちろん、それをもって己の仕事の不出来の免罪符に使おうなどというつもりは毛頭ないが、それが事実であり道理なのだ。

であるから、ひび割れが無条件に悪であるかのような、またひび割れが入らないのが当たり前であるかのような対応には、

「なんだかなあ」と、私はいつも首をひねっているし、

鉄筋コンクリートにほどこす様々なひび割れ防止対策は、そもそも設計計上すべき種類のものなのだ、とかねてより私はそう思ってもきた。

 

「ひび割れ対策を講じる必要があると判断された構造物にかかるひび割れ対策の費用は発注者が負担する」

 

やはり、「スゴイですねえ~」なのである。



コンクリートのひび割れがわかる本
十河 茂幸,和泉 意登志,牧 保峯,河野 広隆,地頭薗 博


セメントジャーナル社

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