答えは現場にあり!技術屋日記

「三方良しの公共事業」をモットーに、辺境の高知のそのまた辺境から、土木技術者のオジさんが泣き笑いの日々を届けます。

初心忘るべからず

2012年04月27日 | ちょっと考えたこと(仕事編)

 

町役場から修繕工事を頼まれて、打ち合わせに向かったその先のひとつは、

私が始めて現場監督をさせてもらった農道だった。

どこで失敗して、どこを作り直して、どこで怒って、どこで泣いたか、

さすがにどこが誰の田んぼだか、その何人かは忘れてしまっていたが、

色々なことを、きのうのことのように思い出すことが出来る。

以前は、工事が終わって何年経っても、よくここを訪れた。

ここに来ると、自分を奮い立たせることが出来たからである。

気がついてみたら、最近とんとご無沙汰だった。

久しぶりに思い出の地に立ち浮かんだ言葉は、

「初心忘るべからず」。

月並みなようだが、原典である世阿弥は深い。

いわく、

  ぜひ初心忘るべからず

  時々の初心忘るべからず

  老後の初心忘るべからず

 

「初心忘るべからず」とは、それまで経験したことがないことに対して、自分の未熟さを受け入れながら、その新しい事態に挑戦していく心構え、その姿を言っているのです。その姿を忘れなければ、中年になっても、老年になっても、新しい試練に向かっていくことができる。失敗を身につけよ、ということなのです。

今の社会でも、さまざまな人生のステージ(段階)で、未体験のことへ踏み込んでいくことが求められます。世阿弥の言によれば、「老いる」こと自体もまた、未経験なことなのです。そして、そういう時こそが「初心」に立つ時です。それは、不安と恐れではなく、人生へのチャレンジなのです。

(『The能com』世阿弥の言葉 http://www.the-noh.com/jp/zeami/words.html#word01より)


「初心忘るべからず」

まこと仰るとおりなのである。

 

 

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コメント (2)
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