答えは現場にあり!技術屋日記

「三方良しの公共事業」をモットーに、辺境の高知のそのまた辺境から、土木技術者のオジさんが泣き笑いの日々を届けます。

『我が愛する日本へ~ドナルド・キーン89歳の決断~』をみる

2011年06月30日 | ちょっと考えたこと

 

「NHKクローズアップ現代」6月29日放送、『我が愛する日本へ~ドナルド・キーン89歳の決断~』をみる。

見ようとしてかまえて見たのではなく、何とはなしに見始めて、引きこまれ感動してしまったのである。なかでも、もっとも良かったのが、高見順日記のなかの一文を紹介するくだり。

東京大空襲のあと、母親を疎開させるために訪れた上野駅で高見順

「権力もなく財力もない」人たちが、全てを失っているにもかかわらず、「この国を愛する気持ちだけを持って」(かどうかは実際のところわからんが)、

整然と列をつくって汽車を待つ姿に、、

「私の眼に、いつしか涙が湧いていた。
いとしさ、愛情でいっぱいだった。
私はこうした人々と共に生き、共に死にたいと思った」

と、自身の日記に記したという。

日々を受け売りの継ぎ接ぎで生きている私は、じつは案外、「引用」や「紹介」にこそその書き手あるいは話し手の本性が表れてしまうのだと、密かに信じているくちなのである。

そういった意味で、高見順という作家の文章とそこに描かれた日本人の素晴らしさに感動すると同時に、今この時点(日本という国にとってもキーンさん本人にとっても)で、このくだりを紹介するその感性の素晴らしさに、感銘を受けたのである。

いつのまにか言葉も発せず、ドナルド・キーンの話聴き入っていた私は、番組終了後、なにか得も言われず「きれいなもの」に出会ったような、清々しいような、そんな気持ちになっていた。

クローズアップ現代」、たまにはやるやんか、なのである。

 

 

 

 ←高知県人気ブログランキング

 

コメント
この記事をはてなブックマークに追加