精子は、鞭毛構造を使って活発に動きますが、そのエネルギーを供給するのが、中間部に存在するミトコンドリアです。
中間部や尾部、終末部にはDNA情報は全く認められず、受精後に機能することはありません。
精子の鞭毛は、気管支などの繊毛と同様に9+2の軸糸(円形に配列した9組の軸糸の中央に2本の軸糸がある)としての基本構造を持ちます。
電子顕微鏡を用いて、拡大するとこの構造が見えます(図参考)。
精子の運動率が低い(50%以下である)「精子無力症」の患者の中にはこの9+2構造が壊れていて、9+0構造になっている方がおられます。このような精子は運動がほとんどなく、自然に受精することはまずありません。
こういった場合は顕微授精の適応となります。
私がオーストラリアで行っていた基礎研究はこの精子無力症に関しての遺伝子研究です。
後任に引き継いだ成果はもうすぐ論文として世に出ます。反響が楽しみです。










